2008年02月19日
数の子の親魚の名前は何?
2月16日(土)にアミューズメントパークで、「第4回“Cold Cup”キッズ(U-6、8、10)スノーサッカーフェスティバル in 札幌」というイベントが予定されていて、本州のチームも参加することになっていました。→昨年のイベントの際に行われた交流試合の様子 当日はU-15の雪中トレーニングも雁来で行われるらしく、冬場にこんな1粒で2度美味しい日は滅多に無いので、楽しみにしていました。 ところが当日は猛吹雪で、飛行機は飛ばないし、小学生を吹雪の中で走らせるのは児童虐待になると思われる(悪天候の場合は屋内開催)し、第一、大人だって雁来に辿りつく前に遭難しそうな天候でした。 通い慣れてるはずの道順なのに、曲がるべき交差点を通り過ぎてしまったくらい、視界がほとんど無かったんです。 吹雪の景色を撮影してる余裕はありませんでした。仮に撮ったとしても雪以外は何も写らなくて、全面が真っ白い画像にしかならなかっただろうと思います。 開催目的の中に「雪のない本州の人にも冬の北海道の魅力を感じてもらい・・」という文面があるんですけど、果たして吹雪を魅力と感じるかどうか・・このイベントが屋内で行われたのか、延期になったのか中止になったのか、まだ確認していません。
吹雪と言えば、14日(木)に仕事で留萌に行きました。 先週火曜日の段階で既に、当日は暴風雪になることが予想されていたので、早めに出発しました。 高速道路は50km規制ながら何とか走れましたが、深川ジャンクションから先は(無料だから?)マジメに除雪していません。しかも風向が道路に直交しているので、横風で車体が流されるし吹きだまりが出来てる・・らしいんですけど、出来てるのか出来てないのかさえ分かり難いほどの視界不良で、路肩の雪堤がどこにあるのかもよく見えないんです。 3時間半くらいで留萌に着いたからまぁ善しとして、仕事の打ち合わせが順調に30分間で終わり、昼食のために食堂に入りました。 留萌に来たら魚だろうと考えて「焼魚定食」を選び、「魚は何ですか?」と尋ねたら「ニシンです。」とのこと。 ぶ厚い身のニシンが塩焼きになってる姿を想像し、多過ぎて食べ切れなくても困るので「結構大きいんですか?」と確認すると、「そうですね、このくらい、開きになってて・・」という説明でした。(←この時点で気付くべきだった) ほどなく他の2人の料理は出てきたのに、自分の料理はなかなか出てきません。そりゃぁ、ぶ厚い身のニシンを焼いてるんだから時間がかかるだろう、と思ってました。仕事の目的は先に済んだのだから慌てる必要も無いし。 やっと運ばれてきた皿には、確かに開きになって焼かれた魚が寝ていました・・でも、ニシンにしては体形がスリムだし、数の子も白子も無いし、身の表面が黄色っぽい茶色になってます。 さすが、黄金岬の近くで獲れるニシンは黄金色をしてるのか、とツマラナイ事を考えながら食べてみると、悪い予感は当たっていました。 これは、我々が「ホッケ」と呼んでいる魚であって、何のことはない、ただの「ホッケの開き」を焼いた郷土料理ですよ。内地から来た観光客なら珍しいかも知れませんけど、子供の頃から食べ(飽き)てる魚ですからね。(←なら早く気付けよ) キャンセルして焼き直してもらう、という方法も考えられますが、ニシンの在庫があるのかどうかも怪しいし、もう一度焼き直してたら、さっきより余計に時間がかかってしまいますよ。ぶ厚い身のニシンですから。 こんな悪天候の中を走って戻るんだから、いつ札幌に帰り着けるか分からない・・ならば、速やかに食事を済ませて立ち去る方を選ぶべきです。 帰りは高速が所々で通行止めになってて、4時間半くらいかかって着きました。ぶ厚い身のニシンを諦めて正解だったんです。(←まだ言うか) 恐らくですけども、留萌地方の方言では、我々が「ホッケ」と称している魚を「ニシン」と呼ぶんでしょう。(爆) 群来の再来を夢見て、手近にいる見慣れた魚をいつしか「ニシン」と呼ぶようになったのではないか、と推察されます。 地元の人間同士で言い合ってる分には誤解を生じませんが、初めて聞いたよそ者は誤解してしまったのだろう、と考えて(無理に)納得しました。 ・・でもそれじゃぁ・・留萌地方の方言では、数の子の親魚を何と呼ぶのだろうか?という疑問が湧いてきます。 小平町鬼鹿の海岸に聳る「旧花田家番屋」に展示されてる「モッコ」に付着している銀色の鱗を持った、油を搾り取った魚糟を肥料にする、ぶ厚い身の魚を何と呼ぶのだろうか? 「数の子の親」なんだから「カズ」ですかね。 別に、留萌に恨みを抱いてる訳じゃないんですよ。 ワタシ、食べ物の事はどうでもいいタチなので。 「萌」という字が入ってるだけで光栄なんですから。
posted by 雁来 萌 |07:55 | 蝦夷の細道 | コメント(0) |
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