2015年04月15日
債務超過はどこへ行った
HFCから2014(平成26)年度の決算が発表されました。 単年度黒字になって、しかも債務超過が解消されたそうですが、どうして債務超過を解消できたのか調べてみました。 サポ集会の席で「債務超過の状態が解消される見通し」という話を聞いた時には、えっ、どうして? とキタキツネにつままれた思いがしました。 元々、うちのクラブには膨大な借入金があるので、毎年億の桁の金額を返済しながら黒字を出して、しかも債務超過まで解消してしまうなんて、余りにも虫が良過ぎる話ですから。
昨年度の決算で黒字を出せた要因を私的に分析して、以下の3点を上げてみます。
- 広告料収入の増加
- 移籍金収入
- 借入金返済の減額(先延ばし)
【広告料収入の増加】 前年度に比較して、広告料収入は36.1%増加しました。 額にして1憶5千万円ほどの増ですが、このうち某社様がスポンサー料を1億円近く増額しています。(総額はその2倍超) 仮にこの増額が無かったら、決算で数千万円の赤字を出して債務超過がさらに膨らみ、クラブライセンスが危うい状態に陥っていたかも知れません。 前年度は同社から寄付金という形で8500万円を拠出して頂いたお陰で、なんとか黒字決算に出来たという経緯がありましたが、今回は純粋にスポンサー料の増額です。 見返りを期待できない寄付金(赤字補填?)と違って、企業名の露出効果がある形での支援だし、先月に行われたU-18との練習試合を見れば、どういう方式なのか妄想が膨らみます。 今年度の広告料収入はさらに5千万ほど増える予算になっていますが、これでトップチーム人件費の増額分を埋めるにはまだ足りないので、他の費目で補う勘定になります。 【移籍金収入】 2013年度は移籍金が発生しませんでしたが、昨年度は移籍金収入が発生して、その他の売上高が2千7百万円ほど増加しました。 【借入金返済の減額】 前年の段階では、長期借入金の残高である6億1500万円(=道:1億7500万円+市:4億4000万円)を5年間で完済するという計画でしたが、それは余りにも負担が大きくて苦しいので、なんとか返済を先延ばしにして頂くよう、道や市にお願いすることになっていました。 その結果がどうなったのか案じていましたが、結果的に昨年度の返済額は、道:3500万円+市:4000万円=7500万円だったようです。 残った5億4000万円のうち、今後は毎年4500万円ずつを返済して、5年目で残高を3億3000万円まで減らす計画になっています。 いっそのこと、借入金を資本へ組み入れては?という意見もあるようですが、今のところ、そういう非常手段は取らないようです。 結論として、「黒字決算」や「債務超過解消」というのは経営状態が好転した訳ではなくて、相変わらず綱渡りの状態に近いから油断出来ない・・と感じるのです。
posted by 雁来 萌 |21:17 | 雑念 | コメント(5) |
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この記事に対するコメント一覧
Re:債務超過はどこへ行った
http://www.consadole.net/sca25/article/557情報を書くことで、よい影響と悪い影響、どちらに偏るでしょうか?
記事を消せ的な話ではなく、どちらがよりクラブイメージ向上するのに効果があるか?という表現の観点でご意見伺いたくてコメントしました。
私は記事を書くときに迷いまして、1社の増額が突出して多いような表現は伏せて、
トップセールス含め営業と広報に力を入れた成果のおかげで広告料収入が増えたよ!というニュアンスで伝わるような表現にしました。
(改めて読むとお茶を濁した表現全開で分かりにくいですね)
その真意を分かってる人は心配しないのですが、分からない人には、いつも通り○○のおかげみたいなイメージが先行してしまい、クラブの営業力が高まってるイメージ向上に支障が出ると懸念がありました。
posted by sca | 2015-04-16 16:04
Re:債務超過はどこへ行った
貼り付け失敗したようで、冒頭がおかしくなったので再送。申し訳ございません。
> 某社様がスポンサー料を1億円近く増額し
公表されてない情報を書くことで、よい影響と悪い影響、どちらに偏るでしょうか?
以下、同文
posted by sca | 2015-04-16 16:10
遅くなってすみません
仕事がなかなか片付かず、帰りが遅いもので。
私の感想というか考えとしては、まず、
いつになったら借入金を完済出来るんだろうか?という心配が大きくて、自分が死んだ後もまだ延々と借入金を返済しなければならないなんて、想像しただけでも恐ろしいことです。
もう一つは、
一昨年も昨年も、大スポンサー様が助けてくれたからといって、おんぶに抱っこで御好意に甘え続けていて良い訳は無いと思っています。
パートナーだったら、それなりに分かち合わねば、という発想で。
昨年の後半はチームの成績も良くなかったし、入場者数が多かったとも思えないので、何らかの対応を取らなければならないだろうと思っていましたが、蓋を開けてみればそういう解消法だったのか、というのが正直な感想です。
クラブの状況について、当面の体裁を取り繕っておいても、後で実情を知って暗澹たる気分になるのだとしたら、却ってマイナスの効果になるだろうと思います。
空知管内の自治体のように、ある日突然、実は破綻してることが分かって、この先何十年も借金を返すために働き続ける、みたいな状況を残してはいけないとも思います。
国債の発行残高が天文学的な数字だとか、老人を養うために若者が働いて、しかも本人が年金を貰えるかどうか分からないような状況を連想してしまうのです。
クラブ社員の営業や広報の努力については、奇抜な新しい手法を色々と考え出して、疑いなく貢献は大きいと思います。
スポンサー料を増額できるような、新たなビジネスチャンスを創り出したのだろうと想像しています。
むしろ、無理に頑張り過ぎじゃないのかとも感じています。
経費を節約して人員も減らすと、作業量も発想も乏しくなってしまうだろうと思われ、既にそういう境界を越えてるんじゃないかと感じて、いつまで続けられるのか心配です。
posted by 萌| 2015-04-16 22:04
Re:債務超過はどこへ行った
そういうことだったんですかー。情報提供ありがとうございました。
私は萌さんの考えに賛同ですよ。
ある日、突然、「運転資金が6億円不足してます、債務超過は12億円です」とか、「2年連続粉飾決算してました」とか、そんなことが起きないようにしてほしいですね。
まあ、スポンサー料の増額も、伸二+稲本+五輪代表の荒野+J1昇格(期待値)などで、好意ではなく妥当な金額なのかもしれませんし、そこらへんはよくわからないです。
posted by 滝上| 2015-04-17 14:01
Re:債務超過はどこへ行った
回答ありがとうございます。
借入金返済は年5000万円が限界だろうと考えていたので、現実的な計画を調整ができたようですね。
利払いによって、補助金やドーム使用料の一部を還元してるようなものと解釈してます。
早く返済するに越したことはないですが、これが限界でしょう。
借入金が残っていることを揶揄する人に遭遇したことありますが、そういう人に限ってコンサの売り上げばかりに目がいって、市場価値とか、インバウンドの市場規模に目がいかなくて、残念に思うことがあります。
市が補助金出してて、道外から外貨獲得してる事業いくつあるか?みたいなことも自分は明確に見えるようになってきて、クラブライセンスとか債務超過といった目先のことにばかりとらわれると、クラブの価値ってものが限定的に語られてしまうなあと、モヤモヤしてます。
そういう意味で、借入金返済計画が通ったのは、市や道がクラブの価値を認めてると捉えるようにしてます。
posted by sca| 2015-04-17 19:48