スポンサーリンク

2014年01月22日

開陽台はストーンサークル?

根室・網走遠征の2日目(10/12)の夜は、開陽台で宿営しました。

ここは昔からトイレも完備していて、泊まりやすいポイントでした。
ただ駐車場まで通じる一本道だった道路は、観光バスがスムーズに行き来できるように上りと下りのルートが別々になりました・・そんなに賑わうのか。

昨夜は予想通り冷え込み、上標津や根室中標津では明け方の最低気温が5℃ほどまで下がりました。ベンチコートを持ってきて正解です。
秋だから空いてる
こんな時期にテントで泊まってるライダーもいましたが。

開陽台のキャッチフレーズとして「地球が丸く見える」という表現があるけれど、地球は元々丸いのだから「丸く見える」のはアタリマエ。
四角い物体が丸く見えるとか、丸い太陽が日出時に四角く見えるのなら意味があるけど。
地平線は直線にしか見えない
言うとすれば、「水平線が湾曲してる」とか「地球の丸さを実感できる」という表現が妥当なはずで、開陽台に立っただけで地球全体を見渡した気になってはイケナイ。

冒頭にリンクした中標津町のページには「地平線が文字どおり丸く見え」と書かれているのに、そこに掲載されている写真でも地平線は湾曲せず直線に写っています。(他にもツッコミ所が満載)

昔はただ材木を組んだ櫓が立ってるだけだったのに、今は電気も通ってて2階建ての展望台の中にはレストランや土産物屋もあるし(営業は夏場の昼間だけ)、周囲にアンテナが林立して隔世の感を禁じ得ません。

・・と半ば呆れながら屋上のテラスに上って待っていたら、根室海峡から太陽が昇ってきました。(←四角くは見えない)
開陽台から見る太陽だい
今日も順調に調査が進むような気がします。(←気がするだけ)

標津岳方面の山肌がモルゲンロートになりました。
阿寒まで見える
寝心地が良いマトモな宿に泊まってたら、こんな景色にはお目にかかれません。

 
ところでこの展望台は、円柱形をしてて南側に入口があり、北側の階段を上って周囲のテラスに立つんですが、あたかも 札幌ドーム  コロシアムのような雰囲気の構造です。
北を目指す
中央のステージで コンサドールズ  天宇受売命(アメノウズメノミコト)が踊るような。(←天の岩戸)

階段の手摺の延長上に、こんな突起物がありました。
この仰角・・間違いない

天文をやってた人間ならすぐに見当が付いて、根元にあるV字形の溝から先端にある針の頂点を狙えば、その延長上に北極星が見えるカラクリになっています。
北極星をロックオン
まるで、ライフル銃の照門と照星の関係だ・・明るいから星は見えなかったけど、間違いないね。

だとすると、テラスへの上り口が真北を向いていて、ステージへの入口が真南を向いてることになります。
・・じゃぁ東西は?・・と思って見回してみると、テラスの縁に避雷針が2本立っていて、それらが真東と真西を向いてるんですねぇ。ふむぅぅ。
周到に計算された設計なのか

さらに想像を逞しうするならば、展望台の直径が地球の直径の100万分の1の寸法になってるとか、コロシアムの傾斜がこの地点の緯度(43°36′49.0”)に等しく、夏至の日に南中した太陽の光線がステージの中央を照らすとかいう、凝った設計になってるのかも知れません。

そうかっ!・・この構造物は、現代人が作ったストーンサークルに違いない!・・とガッテンし、頭の中で渦巻いていた全ての疑問が腑に落ちる音が聞こえました。(←ストーン)


この辺の道路って、直線が続く上に風を遮る樹木なども少なく、地吹雪が起こると視界が悪くなるし吹きだまりも出来るしで、昨冬の3月には中標津町の5名を含む計9名が死亡しました。

道路管理者は以前から吹きだまりの状況などを調査して対策を講じており、今年も防雪柵の新設や道路標識の改善などを進めていますが、何しろ広大な平地を網の目のように走ってる道路ですから、全ての危険箇所を一気に片付けるのは無理な話でしょう。

「北の道ナビ」というサイトでは、今冬から「吹雪の視界情報」を提供することになりました。
視界の悪い地域を色分けして示すもので、このようなサイトを有効に活用したいものです。
視界の状況によって目的地までの所要時間が変わる状況をシミュレートできるのが、個人的には面白いと思いました。

気象台から発表される気象情報も、「見通しがきかない猛ふぶき」とか「車の運転が困難」などという表現に変えていましたが、今冬からは「数年に一度の猛ふぶき」とか、「外出は控えてください」などのキーワードを使うこともあるそうです。(報道発表資料:PDF)

でも、自然現象から自分の身を守って長生きしたいならば、他人に頼るよりも臆病になることが一番です。


posted by 雁来 萌 |21:19 | 蝦夷の細道 | コメント(0) |

スポンサーリンク

スポンサーリンク

コメントする