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2013年06月09日

気圧は天気のバロメーター

6月9日。 今日は何の日?

6と9だから「水戸黄門の日」でショ。

♪じ~んせい 六ありゃ 九もあるさ


GWを利用した渡島半島を巡るアメダス探訪の第3回目は、江差から始まります。

「江差の五月は江戸にも無い」だか「蝦夷にも無い」とか言われますが(←嘘)・・そりゃぁ、江差で桜が満開になる頃には、江戸ではもう散ってますから。
動かないから不動産税がかかる開陽丸は面白いんだけども、以前に見たし今回は急ぐ旅なのでパスします。

アメダス探訪「江差」の巻(2013/5/5)

ここしか無いだろう、と思った場所にありました。
塀の傍の柵の中
ここはかつて江差測候所だったので、江差特別地域気象観測所という名称で、観測要素も多いです。

姥神大神宮や横山家の近くにあります。
神社はあっち
風速や日照は庁舎の屋上で測っていました。

露場の測器類
勧進帳か
背後のフェンスに描かれているイラストは、江差姥神大神宮渡御祭で引き回される山車のデザインだろうと思われます。

標高の基準となる標石
路傍の石
気圧の測定値は海面補正を加えて比較するので、気圧計を置いてある高度を正確に知らねばなりません。

正面の奥が姥神大神宮で、左手前が横山家です。
ここは海の中だった

 
他の目当ての地点へ向かったら、隣に面白い展示館がありました。
興味津々クレヨンしんちゃん
表通りから内部がそのまま見えます。

真ん中にある丸いのが気圧計で、おそらく漁船に積んであった骨董品でしょう。
バロメッター
左は舷灯、右はトランスのようです。

こちらがお目当てのアネロイド気圧計で、
鐘楼か
ストリートビューにも写ってます・・時計搭みたい。

気圧計はフランス製で、外側からインチ、cmHg、mb の目盛りが見えて、この時の示度は77.25cmHg(1030mb)と読めます。比較してもしょうがないけど、この時刻における江差の気圧値(現地気圧)は1012.3hPaでした。
1030mbだったら高気圧のド真ん中
天気として、Stormy、Rain、Change、Fair、VeryDry と書いてあるようです。
昔の漁師さんは、これを見てから出漁したそうな。

気圧計は英語で「バロメーター」(barometer)と言い、「bar」は気圧の単位でした。
昔は気圧の変化傾向を基に天気を予想したので、物事の目安となる指標も「バロメーター」と表現します。
昔々、漁師さんが経営する民宿に泊まったら、その漁師さんが日本語の「気圧計」じゃなくて「バロメッター」と呼んでいたのでビックリしました。

 
こちらは「旧檜山爾志郡役所」(江差町郷土資料館)ですが、まだ朝早くて開いてません。
洋館風・・五勝手屋ではない

この辺の通りは「いにしえ街道」と呼び、歴史的な建造物を残して、民家も統一的な景観に配慮しています。
いにしえの街並み
左手前がハネダシの「中村家」ですが、昔は屋敷の裏が海岸だったのに、今は道路が走っています。

さすがにカーディーラーは土壁じゃなくて、明治のハイカラ建築という雰囲気です。
人力車は無かった


江差の隣は歴史と遺跡の町・上ノ国で、アメダスは無いけれど面白い物が沢山あるので寄ります。

ここのお目当ての一つは、後背の山麓にある中世の館(砦)跡と墳墓群です。
夷王山の山頂には神社があり、手前に墳墓群が広がっています。
墳墓だらけ

案内と学習のための勝山館跡ガイダンス施設が出来ていましたが、朝早過ぎて開いてません。
座学の後で実地検分

墳墓が600基もあるんだとか。
どこを掘っても骨が出る
どこを掘っても墓になってる感じで、アイヌ人も埋葬されていました。

砦の柵が再現されています。
矢が飛んで来そう

かなり規模が大きかったようです。
自然の地形を活かす

屋敷跡などと上ノ国の市街地を見下ろす光景
風は強いし雷も落ちやすい

 
もう一つの目当てが「洲根子岬」(すねこみさき)にあります。
日本海からの漂着物

ここには気象庁が設置している「沿岸波浪計」があり、
密入国の監視ではない
北海道にある沿岸波浪計は上ノ国だけです。→観測値
以前は松前沖で観測していたんだけど、去年の5月から「洲根子崎」に移りました。

鉄塔の頂上部から海面に向けて電波を送受しています。
海を見つめて
隣にあった洲根子岬灯台は2008年に廃止となり、代わりにはならないけど電子基準点があります。船もGPSを頼りに航海する時代ですから。


アメダス探訪「石崎」の巻(2013/5/5)

小学校にあるかと思ったら違ったけど、近くでした。
交番の隣の隣
パトカーが見えるのは、取締りじゃなくて交番だからです。

その隣のNTTの敷地内に立ってました。
雨量計のみで簡素

田舎の交番の隣で悪い事する人はいないと思うけど。
「ち」 と 「り」 が控えめ

さらに走って松前へ向かいますが、檜山地方の海岸を通る道路って、切り立った崖と海に挟まれてる上に信号が無くて、変に疲れますね。

これで、檜山地方のアメダスは全て調査しました・・と言いたいところですが、奥尻島の2ヶ所が残っています。
そのうち1ヶ所(米岡)は奥尻空港内にあるから立入禁止に決まってるので、残り1ヶ所の奥尻(稲穂岬灯台もと)を探索するために船(波)に揺られて島へ渡る気にもなれません。飛行機で渡れば両方見えるかも・・。


アメダス探訪「松前」の巻(2013/5/5)

ここは予めストリートビューで見てたから、迷いもせずに到着しました。自衛隊の施設の一部かと思ってたけど。
松前出張所

ちょっと植栽が多い敷地です。
植栽の彼方に

松前でゴールデンウィークといえば桜です。
道路に近い縁

 
港の方へ行くと、「ディファレンシャルGPS局」という施設がありました。
解読は困難・・暗号か?

建物の屋上にあるのがGPSの受信機で、頭上に張ったアンテナから補正値を送信してるのではないかと。
軍事施設みたい・・GPSも元はと言えば軍事目的

さらに先には「松前灯台」がありました。
灯台に恰好の島(山)
ここは「弁天島」というけれど、島じゃなくて陸続きです。
街灯のデザインが素晴らしい。

松前の街の中をうろついてたら花見の混雑に巻き込まれるのは必至なので、道の駅で遅い朝食というか早い昼食を買って車の中で食べ、とっとと立ち去りました。
産地はどこかな?
「あわびごはん」・・昨日からロクな物を食べないで走り続けてるから、少し栄養というか英気を補充しないと。
松前漬やイカが入った揚げ物なんて、イカにもご当地弁当です。

松前を出たら、反対方向からバスや乗用車が数珠繋ぎになって押し寄せて来ました。
翌日に松前で桜が開花したんだとか。例年よりかなり遅いのは・・・きっと地球温暖化のせいでしょう。笑


posted by 雁来 萌 |22:01 | 気象細事記 | コメント(0) |

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