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2013年04月10日

多雪の春は融雪洪水の恐れ

そろそろ融雪の時期だから気を付けなきゃな、と思っていたら、急速に発達する低気圧が接近・通過して大雨と融雪をもたらすという見通しになってしまいました。

実はその先週末、渡島半島の雪も融けただろうから、そろそろ渡島・檜山地方のアメダスを探訪しに行こうかと思っていました。
積雪深の減り具合を見ながら、Xデーを4月6・7日に予定していたんですが、低気圧が通過するとあっては、あまり好ましくありません。

雨や風だけなら気にしないんだけど、山間部に積雪が残っている今の時期に暖気が入って大雨が降ると、融雪も加わって土砂崩れや河川の増水が起こり得ます。(実際に起こってしまった)

去年のゴールデンウィークには中山峠で土砂崩れが発生して、しばらく通行止めになったのは記憶に新しいので、峠越えのルートは避けたいところです。

行程を短縮して日帰りにすれば雨が降り始める前に帰宅できるだろう・・とか、苫小牧回りに変更すれば遠回りになってしまうし・・とか、小樽回りにしても山間部や海岸の崖下を通るし・・などと代替案を考えていました。

ところが、大雨が降るようならば勤務先に召集される可能性も出てきてしまい、なおさら無理に出かけるモチベーションも下がって・・ならばいっそのことタイヤ交換でもしようか、という発想に後退しました。

 
土曜日にタイヤ交換を無事に済ませ、勤務先に召集されることもなく、自宅で気象情報や災害の状況などをフォローしていたら、日曜日に中山峠が通行止めになってしまったとか。

去年のこともあるし、地中にたっぷり融雪水が沁み込んでいる状態で雨が降ったら土砂崩れが起こるのも道理で、峠越えを自重して正解だったなぁと納得しました。

土砂崩れが起こった現場は去年とは別な場所のようですが、およそ中山峠の周辺は地滑りが起こりやすい地質だし、実際に地滑り地形が多くて走ってても気味が悪いですから・・知らぬが仏かも。
考えようによっては、中山峠が崩れるから札幌の扇状地が出来た、とも言える訳で。

入門書「札幌の地形と地質」と「道央の地形と地質」
子供でも分かる
こういう予備知識があると、何の変哲もない小山にさえ親しみが湧きます。

道立地質研究所の「北海道の地すべり地形データマップ」を眺めるのも面白いです。
手近な場所として手稲山の千尺スキー場は、実は大規模な地すべり地形の斜面をそのまま利用しています。最上部の斜面は滑り面の崖そのもので、下の方は滑り落ちて堆積した土砂からなっているんです。

のんびり「北海道地質百選」の写真を見てるだけでも、世界遺産を巡るような、目から鱗な体験が出来ます。


posted by 雁来 萌 |21:34 | 気象細事記 | コメント(0) |

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