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2012年12月12日

イナバウアーが出来た自分

自宅にイナバの物置を組み立てたという話でもないし、因幡の白兎が美味しかった(イナバウマー)という話でもありません。

先週は雨が降ったり雪が降ったりして、車道も歩道も滑りやすかったです。

昔、電線着雪に関する仕事をしてたことがあるんですが、気温がプラス数℃で雪が降ると着雪が起こりやすく、さらに強風が吹くと送電線があおられて「ギャロッピング」という現象が起こり、ショートして停電になります。

電線に付着した雪が融けて落ちる時も、電線が跳ね上がってショートする「スリートジャンプ」という現象も起こります。
スキー場のリフトから突然飛び降りたらどうなるか、想像してみて下さい。飛び降りた乗客はどうでもよくて、チェアを吊っていたケーブルの方がどうなるか、です。

そのように電線が暴れる現象で停電が起こらないように色々と工夫しており、例えば札幌ドームから帰る途中で頭上を横切ってる送電線を見上げると、「制振ダンパー」という錘がぶら下がってるのが分かりますが、相手は自然の猛威ですから・・もういぃわ。

 
そんな荒天の後で歩道の雪が融けて凍り、その上に雪が積もったりして余計に滑りやすくなりました。
歩道を歩いていた知人が滑って転んで骨折したそうで、入院は当然として手術も受けるハメになったんだとか。

そういう話を聞いたばかりだったしぃ・・、
路面が滑りやすいことは知っていたしぃ・・、
別に急いでる訳でもなかったんだけどぉ・・、
朝の出勤途中で片足が思いっ切り前方に滑り出てしまいました。

雪道を何十年も歩いてる人間ですから転びはしなかったけども、反射的に体勢をリカバリーしようとして上体が後方にのけぞってしまい、まるで荒川静香にでもなったかのようにイナバウアーが出来ました。笑

 
氷上で自分にそんな芸当が出来るなんて・・。
その時は何事も無かったんだけど、翌日になって腰がだるくなってきて、歩くのが辛くなりました。
やっぱり、腰を急に曲げたためギックリ腰気味になったんでしょう。

起き上がる時や寝返りを打つ時やクシャミをする時に重苦しい痛みが発生するし、腰をかばうと今度は腹筋やふくらはぎが攣ってくる始末。泣
椅子から立ち上がって暫くは腰を伸ばせずに、類人猿のような歩き方になっています。

これから時間をかけて段々と、直立歩行に進化していく予定です。
果たして何万年かかるんだか・・。

 
コレクションハウスの滑り台(2012/3/11)
受験生への嫌がらせか
J1へ上がっても、すぐに滑り落ちる・・のか。

間に「ま」を入れると・・「すべりませんよう」


posted by 雁来 萌 |12:12 | 雑念 | コメント(3) |

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この記事に対するコメント一覧
Re:イナバウアーが出来た自分

こんにちは。
以前から疑問に思っていたんですが、ちょうど良い話題になったので質問をさせていただきます。

氷が滑るのは、昨日、誰かが書いた「乾いた氷は滑らない」と言う通り、氷の表面が解けて水の膜ができるからですよね。

問題は、どうして氷が解けるのかです。

昔は摩擦熱で氷が解けるからとされていましたよね。でも、瞬間的に熱で解けるのか、
ちょっと疑問を感じていたところ、圧力説が出てきました。
圧力が加えられると氷はより体積の小さくなる水になるという説を聞いたときは、
「これだ!!」と思いました。
絶対にこれで間違いないと思っていたのに、近年、また摩擦熱説が支持されるように
なったようで驚きました。

萌さんはどちらが正しいと思いますか?

posted by かもめ| 2012-12-12 12:35

水って奥が深いです

非常に難しい質問で、禅問答のような答にならざるを得ません。
はっきり言って、解決していない(からこそ、色んな説が出てくる)状態です。

水を作るのは圧力と摩擦のどちらか?と問われて・・結論を簡単に書くと、「圧力と摩擦だけではない」かな。
そもそも氷の表面が滑るという現象は、水が潤滑剤になってるから・・とは限らないのです。

【界面の付着力】
氷の表面とスキーやスケートの表面との間に存在する水膜の潤滑効果を考えがちですが、水が却って滑りを邪魔する場合もあります。
スキーでは、滑走面に存在する水分がむしろ両者を付着させて滑り難くなるらしく、水分を排出する素材や表面構造を利用するとか、スキー板の底面から空気を噴出させた方がスピードが出るんだとか・・競技にそんな仕組みは許されませんけど。

【疑似液体層】
水の膜というと、氷の表面に存在する「目に見える水の層」をイメージしますが、ミクロに見ると結晶表面に「疑似液体層」という、個体でも液体でもない層があって、温度が高くなるほど層の(分子レベルの)厚さは増し、氷が凍結・融解する際にはその中間的な状態(層)を経て分子が遷移するとされています。
H2Oの分子が結晶内に取り込まれて固定化された状態でもなく、液体中のように自由に動き回れる訳でもないという、どっちつかずの状態です。
そのような層が滑りやすさに影響してるかも知れません。

【氷の結晶系】
氷の結晶は六角形をしていますが、それは常温・常圧における話に過ぎず、温度や圧力を大きく変えると、他の鉱物と同様に色々な結晶系が存在します。液体にもなります。
六角形(六方晶系)になるのは、1個の酸素原子に2個の水素原子が結合する時の腕の角度に由来しています。
結晶の内部では酸素の回りに4個の水素が結合しており、テトラポッドに例えると、3本の脚が横方向に(波打ちながら)つながって作られる面が六角柱(または六角板)の底面を形成し、上方に伸びてる結合が6枚の側面を形成します。
このうち上下方向の結合の腕は距離が長くなるので、結合が弱くて切れやすい性質になります。
従って、側面と側面とを擦り合わせても結晶面の破壊は起こり難い一方、底面と底面とを擦り合わせると簡単に結晶面が水平にズレてしまいます。(雲母の結晶や、結着が弱い断層のようなもの)
これが原因となって、凍った路面の上にきれいな板状の雪結晶が静かに降ると、非常に滑りやすくなります。

【結局は】
色々な現象が絡み合っているので、簡単なストーリーでは説明できないのです。
H2Oは最も単純な化合物であるだけに、却って怪奇な性質を示します。複雑な化合物だと、構成している元素の特性どうしが相殺(平均化)されますが、単純な化合物だと元素個々の特性がそのまま発揮されてしまいます。
近年話題になっているのは、「熱い水の方が冷たい水よりも早く凍る」という現象(ムペンバ現象)で、本当にそんな現象が起こるのかどうか、雪氷学者が一生懸命調べたりしていますが、実験条件とか再現性の問題もあって結論は出ていない、のが現状です。

とても納得できる説明ではないと思いますが・・。

posted by 萌| 2012-12-12 21:58

Re:イナバウアーが出来た自分

萌さん、ありがとうございます。

結局はまだよくわかってないのですね。

水だけでないとなると「乾いた氷はすべならい」とは限らないのですね。
勉強になりました。

posted by かもめ| 2012-12-13 12:22

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