2012年08月05日
ひっくり返される騙され方
南区では昨年に続いて熊が目撃されているため、芸術の森では7月6日から13日まで野外美術館を休館していました。 調査の結果、施設内に熊が侵入した痕跡が見られなかったので、14日から営業を再開して開館時間を短縮していました。 ところが再開した14日に野外美術館で野生動物の糞が見つかり、開館した途端に再び閉館せざるを得なくなりました。 結局その糞は狸の落とし物であることが判明し、めでたく野外美術館を再々開することが出来ましたが、何だか、騙されていたような気がします。
まぁ、この辺は野外動物園みたいなもんですから。 浮き輪の定点観測(4年目) 対岸には、救助されて横たわってる人がいました・・違うの?
既に終了してしまいましたが、先立つ6月には芸術の森美術館で「立体力 仏像から人形、フィギュアまで」というユニークな発想の企画展がありました。
何しろ、円空作の仏像と雪ミクのフィギュアとが同じ土俵で相撲を取るというイベントですから、普通の頭では思い付かないアイディアです。
弁慶の人形の容貌が、知り合いのサポに似てる気もしますが・・。
その頃工芸館では「印染(しるしぞめ)トートバッグ展」が開催されていて、色々なデザインのトートバッグを展示してあり、気に入ったデザインのバッグを注文すれば後で印刷して届けてくれるという仕組みです。
東日本の印染職人を支援する目的も兼ねており、震災の復興支援チャリティー展のような試みでした。
その中で、バッグに「OG3 OB3」と描かれた作品があり、何て読むんだろう?と少しだけ悩みました。
卒業(引退)した女性はOGと呼ばれ、男性の場合はOBと呼ばれますが、このタイトルは「OGさん」と「OBさん」・・じゃなくて、作品の雰囲気から見て「おじさん」と「おばさん」と読ませたいのだろうと思いました。
読み方によって、男性と女性が見事にひっくり返っています・・これが竹取物語だったら、「おじぃさんとおばぁさん」と読まれるかも知れませんけど。
苦労人モネの池を泳いでいるかもー まさに7月14日からは、「ユーモアのすすめ 福田繁雄大回顧展」が始まっています。 福田繁雄と聞けば、水が高きに流れる「騙し絵」が真っ先に浮かぶくらいだから、どんだけ脳みそを掻き回されるんだろうかと期待して見に行ったら、掻き回されるどころか、まりも羊羹のように頭の外側と内側とをひっくり返されたような気分でした。 我々は普段、目から入った画像情報を、脳の中で勝手に自己流に組み立てて3次元的な立体像を作り上げているのだ、ということがよく分かります。 彼は2009年に急逝してしまったんですが、「生きるためにはユーモアは欠かせない」と語ったそうです・・私には欠かせますが。←え? 旧「たくぎん」のマークや、札幌オリンピックの施設ピクトグラム(案内マーク)も彼の作品だったんですねぇ。 観覧してる途中で、ギャラリーツアーのグループに追い付かれました。 それって、学芸員が作品を解説しながら引率して、慌しく館内を巡るんですよ。 騙し絵のカラクリに自分で気付くよりも先に種明かしされるなんて、何のために騙し絵を見てるのか分からないじゃないですか。 騙し絵を見せると言われたのに騙されない、という(親切そうに見えるお節介な)システムに騙されるよりも絵に騙された方がマシなので、ギャラリーツアーの御一行様がはるか先に進むのを待ってから、じっくりと観覧しました。 園内のあちこちに、「からくりデザインプロジェクト」のトリックアートが仕掛けられていました。(案内) 右側は不可解なドアで、かなり解明に苦労してる人が多かったです。←観察してたのかっ! 説明には「引いてもだめなら押してみな」と書かれていました・・さて。 左側に置いてあるのは模様を描いた独楽で、回すと色が混じったり渦巻いたりして目も回るという・・。
posted by 雁来 萌 |20:22 | 雑念 | コメント(0) |
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