2008年06月09日
サイド攻撃 -日本代表アウェイ オマーン戦-
7日、日本代表が35度を越える酷暑の中、アウェイでオマーンと試合をして、1-1の引き分け。 この引き分けは、人によって評価が分かれる試合であったと思う。 戦前からコンディションがつらく、苦しい試合になることはある程度予測されたが、 正直、見るからにあそこまでつらいと選手に少し同情する。 前半、FKからPA外中央でミドルシュートを決められ先制を許す。 後半、玉田が相手PA内で倒れPKをゲット。 それをPK職人、遠藤が相手の動きをよく見て落ち着いて決める。 その後、トゥーリオがPA内でファールをとられPKを許すも楢崎がセーブ。 GKに股間を蹴られ、逆上して蹴りを入れた大久保が一発退場、 その後の揉み合いで相手も一人退場するというおまけもついたが、 とにかくタフな試合だった。 まず、オマーンは日本がホームで戦った時と違っていた。前回のようにボールを繋がず、 ロングボールで両サイドのスペースに簡単にロングボールを蹴ってきた。 パラグアイ人の監督を更迭し、中東本来のスタイルに戻したという見方もできるだろう。 【2010 FIFAワールドカップ南アフリカ アジア3次予選 日本 vs オマーン】岡田武史監督(日本)記者会見コメント [ J's GOAL ] >前半は真ん中真ん中に行きすぎたので、ハーフタイムにサイドを使うようにと。 >それともう少しシンプルにボールを動かすようにと。 確かに、中盤の松井、遠藤、中村俊輔、長谷部の4人は、前回はサイド攻撃を中心に、 うまく中央とサイドからの攻撃を組み合わせていたが、今回はサイドにボールを ほとんど供給せず、ポストプレイヤー不在の中、中央から攻め続けた。 しかし、これは上述のオマーン側の戦術の変化と猛暑により、 両サイドバックが上手く機能しなかったことにも原因があると思う。 4バックのチームがサイド攻撃を機能させるためには、両SBのあがりがポイントになる。 だが、SBが攻撃参加するためには、最終ラインから前線まで長い距離を走らなければならない。 ユニホームも汗で張り付くようなあの暑さ、オマーンへの短期間での移動で 選手のコンディションも万全ではない。 そう簡単には上がれない。しかも、シュートで終わらずに中途半端な攻撃で終わり、 SBがあがった後のスペースを突かれて鋭いカウンターをくらう結果になった。 従って、コンディション不良の中、あの酷暑で、相手のPKを止めての引き分け なのだから、選手はよくやったと思う反面、勝てない試合でもなかったなとも 同時に思うので、評価の難しい試合であったと思う。 ただ、後半オマーンの選手すら足が止まっていたことを考えると、 あの暑さが全てだったともいえる。 あとは、審判がPKをよくとる審判なのかと思ったらそうでもなかった(笑)。 一方にPKを与えるとバランスをとるかのようにもう一方にも、すぐPKを与える 審判はよく見る。一方にPKを与えて、そのチームが勝つと審判で負けた! などといわれることが多いので、両者にPKのチャンスを与えるというのは 人間心理としてはよくわかるのだけど・・・(・・;) 大久保の退場は、岡田監督は「ボケッ」と言ったらしいが、大久保らしいと いえば大久保らしい(笑)。あれくらいの負けん気がないとFWは勤まらないとは思う。 ただ、だからといって退場して負けでもしたら、彼は戦犯にされ 今後代表に呼ばれることすらなくなっていたかもしれない。 大久保にとっては、不幸中の幸いだった。やはり相手を蹴ってはいけない・・・(・・;) 今回の試合で見えてきたことは、後半、若干日が落ちて気温が下がったせいか、 サイド攻撃が増えてきていい形を作っていただけに、岡田監督のシステムを機能させるには、 やはり両SBの動きの質と運動量がキーになるということだろう。
posted by whiteowl |11:03 | National Team (日本代表) | コメント(4) | トラックバック(1)