2006年05月05日
雁木は「がんぎ」
ユースの聖地になった(←いつから?)東雁来練習場やアミューズメントパークが建っている辺りは、正確には「東雁来○○○-△△」という住所ですが、(私は)大雑把に「雁来」と呼んでいます。その「雁来」という地名について気になることを少々書いてみます。 付近を通る中央バスの路線には「雁来」という停留所があり、これが最寄りのバス停になります。でも、その2つ西寄りのバス停は「雁来東」という名前です。(西側にあるのに東ですよ) 市の中心部の方から来ると、「東雁来○条△丁目」と呼ばれる住所のあたりでは、バス停が「雁来西」→「雁来中央」→「雁来東」という順序になっていて、ここまでは地理上の法則に従っていますが、その先に再び「雁来」が出てくることになります。 最近、付近の農家が取り壊され、新しい住宅がどんどん建てられているので、将来は停留所の名前が変わるかも知れません・・「サッカー場前」とか「雁来パーク南」とか「雁来大橋西詰」とか・・個人的には「萌れ沼通東」を希望、「たまねぎ畑」は住民の反対により却下。(^-^;) 「雁来」を間違えて「雁木」と書かれることが時々あります。例→分家がこうだから、本家もこうなる。 「雁木」と書いたら「がんぎ」と読み、「こみせ」と同じ意味です(漢字では「小店」や「小見せ」と書く)。 これらは、雪が多い地方で歩道が雪に埋まるのを防ぐために、軒から庇(ひさし)を伸ばして雪をさえぎる構造物を指しますから、アーケードの走りのようなもんです。→この辺を参照。 明治時代から「雁来村」だった由緒ある地名のようで、その由来は「雁が飛んで来る」とかいう説もありますが、地名のことには深入りするとキリがないので止めます。間違っても「雁が鳴いて東の空へ飛んで行く」から「東雁来」じゃないことは確かでしょうけど。 旧暦の八月は「雁来月」とも書かれるそうですが、読み方は色々あるらしくて、「かりきづき」とは限らないようです・・これも深入りしたくない・笑。 「雁来」の地名が歌詞に出てくる歌があったそうです。 昭和40年頃にヒットした「484のブルース」という歌ですが、曲名の中の「484」とは、札幌刑務所の住所表示であった「苗穂町484番地」に由来しているらしく、歌詞では「ここはその名も雁来町」と歌われています。 番外地じゃないだけマシとしても、本当は「その名も苗穂町」とすべきところですが、「苗穂」だと実りの豊かさを感じさせるので、街外れの「うら寂しさ」を感じさせる狙いから「雁来」に替えたんだろうと想像します。 (↑2010/11/15追記:2番の歌詞の最後が「今宵わかれの苗穂町」らしいです。) この歌は、雁来出身の「荏原」(エバラ)という渡世人がモデルになっていると言われており、彼は出身地と苗字とから「雁来のバラ」あるいは「枯木のバラ」と呼ばれていたようです。以前の記事を連想させるような呼び名ですね。 現在の札幌刑務所は、作業所で作った家具などを安く買える所、というイメージですが、昔は周囲が原っぱで狐や狸が出たんでしょう。 刑務所の話で締めるのは青少年向けじゃないので、イオン札幌苗穂ショッピングセンター内に「雁来街道・路地裏横丁」という飲食店街(主にラーメン屋)があるのを紹介することにします。練習場からの帰りに買い物に立ち寄るんですが、この薄暗い飲食店街は素通りしただけで試したことがありません。雁来街道は国道275号線のことです。