コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2022年03月07日

〜進化〜39)真コンサ対策との対戦!敗戦を引分に引き上げ!

福岡対戦は、よくぞ、敗戦を引き分けに引き上げられた「ラッキー引き分け試合」でした。今シーズンの福岡チーム力を、前年レベルとのチーム評価は、かなり失礼したもので、反省です。
と言うのも、
事前想定以上に進化していた相手チームにより、
コンサ予定プレー=戦術を停止され、攻撃パターンを制限・縮減、守備も[前線から守備変動型]戦略に苦戦と、攻守で、「コンサストロングのリーグ最強戦術強度」大幅ダウンで、
再三、福岡に決定機を作られ、GKやDF陣のファインプレーで、やっと失点阻止のラッキー・幸運レベル結果と出来たもので、試合内容としては、ここ2・3年の中、<攻撃は最低試合内容>でした。
その原因が問題で、詰まる所、
①コンサ攻撃時・ミシャスタイル[5トップ・5レーン・ポジショナル戦術]を封ずる対策戦術
②ハイプレスの作動をチーム全体ポジションにより変動させる[変動型ゾーンハイプレス戦術]
の2つの対策戦術により、
・コンサ攻撃を作動直ぐタイミングで中断しチャンス構築を寸断させる事、
・コンビネーションのパスターゲットをマークで封鎖してのハイプレスでビルドアップを寸断する事、
を狙われたもの、でした。
この対策戦術は、コンサの攻守対策では「真・最大効果」戦術で、今後のコンサ対策のパターンとなりそうな高等戦術でした。
もう少しその内容説明をトライしてみます。
a.一つ目の① コンサ攻撃時・ミシャスタイル[5トップ・5レーン・ポジショナル戦術]を封ずる対策戦術
とは、
コンサの攻撃スタイル〜ミシャスタイルで[攻撃局面システム可変後の5トップ]を封じる戦術です。
[5トップ]は、5レーンに攻撃選手を5枚並べ、相手4バックに1枚上回る数的優位を作り、更に、2・4番の[間レーン選手]が少しポジションダウンし、相手DFを引き出し、[ギャップと斜め上へのパスコース]を作り、2・3列目との[コンビネーションで、DF突破]し、相手陣深くへの侵攻を狙う戦術ですね。
図示しておくと、
レーン 1  2  3  4  5
     SB     CB       CB      SB
    菅 小柏 興梠 金子 ルーカス
         ↓   <コンサ2・4レーン選手がポジションダウン>
     SB     CB         ◎      SB            [  ◎表示がスペース・ギャップ]
    菅  ◎   興梠 CB      ルーカス 〜相手CB引き出し
      小柏    金子      〜小柏金子の2・4レーンダウン
  福森     駒井    田中駿太 〜ターゲット増加でパス交換突破
  (例:田中駿太から、ルーカス・金子・宮澤、◎スペース飛び出した興梠へスルーと、ポジショナルプレーが展開する相手DFライン突破が狙い。)

そして、このコンサ狙いに対する福岡対策戦術が、

[3バック・コンサ攻撃時は5バック]で、よくマッチアップやマーキングと解説されるものですが、その意味・意図は、コンサ5トップの5つのレーンに、1人ずつエリア・ゾーンカバー選手を置き、マーキングでは無く、◎のスペースギャップ作りプレーも、そのスペースをエリアカバーされ、更に、5トップへのパスを、レシーブのタイミング寸前に飛び出しパスカットを狙い、コンサ2・3列目からのパスを多数封じたものもなりました。
コンサの攻撃パターンは、この5レーンのギャップを使ったサイド突破や、コンビネーション中央突破が主力のため、その手前段階で、頼みのパス交換を封じられる事は、攻撃主体を封じられる事となるもの、でした。
それを更に上回るためには、個の能力のサイド突破=速さや強さによる単独プレー〜伊藤純也の様な〜しか有りません。しかし、コンサは、打開策のないまま何度も反復・失敗し、ボール奪取からロングカウンターに転じられ、攻撃バランス=5選手をトップ位置まで上げた攻撃枚数過多状態での、ロングカウンターは、守備バランスは数的不利・良くて同数となり、福岡の攻撃侵攻スピード対コンサのバックスピード勝負で、予想準備していたコンサ最終ラインも、特に、宮澤対ルキアン勝負で、殆どスピード負けの剥がされた突破を許し、決定機多数発生、そしてその局面での強引守備でファウル〜コンサゴール前でのフリーキック〜更にPKと、コンサ失点決定機が多発となった訳でした。
これら被カウンターの起点が、上記対策守備戦術と言う事です。
b.二つ目の、②ハイプレスの作動をチーム全体ポジションにより変動させる[変動型ゾーンハイプレス戦術]とは、
ハイプレスチームは多数との現状ですが、・その作動位置、・チーム全体ポジション、・チャージの速度と強度、そもそも、・ゾーン型かマンマーク型か、と多様に分かれています。
α、ゾーン型とマンマーク型は、
・リーグ大多数チームの選択は[ゾーン型ハイプレス]で、
 ゾーン=エリアカバー・防御を、中盤から更に押し上げ、相手DFエリア内のビルドアップ局面で、ゾーンカバー守備のエリアを、相手ビルドアップエリアにかぶせるもの。基本は、個々のカバーエリアをボールホルダーに被せる=ボールホルダーをチャージしボール奪取やコントロール喪失を狙います。 
その欠点は、
○自陣守備陣の場面では、相手ビルドアップまで、距離が遠く、チャージまでの時間が必要となり、相手ビルドアップ阻止のタイミングに遅れ、ハイプレス失敗となる、
○そのため、自陣を相手陣深くまで上げ、チャージまでの距離と時間を縮め、ビルドアップに間に合わせ、その結果、全体が極めて高いハイラインとなり、最終ラインとゴール間は、GKのみと巨大スペース発生が避けられないリスクとなります。
β、マンマーク型ハイプレスは、コンサと横浜FCの2チーム限定戦術で、常時・オールコートで、全選手にマークカバーを実行し「人を制する」守備となり、相手ビルドアップ局面では、相手最終ラインのビルドアップのボールホルダーに、短距離の間合いで、レシーブと同時にチャージし、また、パスレシーバーもマークカバーでパスターゲットを消してしまう、パス奪取スタイル。この2通りの内、
福岡は、そのゾーン型ハイプレスを選択し、、
[変動型]とは、
[チーム全体が短い選手間距離で密集陣形]となるまで自陣を相手陣深くに前進したタイミングでのみ、激しい全面チャージを、コンサビルドアップに仕掛け、コンサは、どの選手ターゲットも、ゾーンカバーを掛けられ、パスターゲットが消され、コンサのマンマーク型ハイプレスのオールコートプレッシングと、よく似たパス交換阻止の戦術でした。これまで、コンサは、ハイプレス対戦では、ボールホルダーとレシーバーの激しいポジション変化で、パスターゲットを確保し、相手ハイプレスを躱すプレーは、リーグトップでしたが、コンサが近くのパスターゲット全てにカバーを付けられ、パスターゲットをしばしば喪失、コンビネーション喪失となり、パス出しのタイミングが遅くなり、相手チャージが間に合ってしまうボール被奪取となり、コンサゴール近くからショートカウンターに成功していました。

長々と、ここに説明していても、コンサの攻撃ポイント場面でのボール奪取、又、ボールビルドアップ場面でのハイプレスによるボール被奪取、の威力と対応対策の困難さを確認します。
 そもそも、福岡のチームスタイルは【4-4-2型が本来の所を、3-4-2-1型にスタイル変更】をしたゾーン型ハイプレスと自陣堅守からの速攻戦術をぶつけて来た、【対戦相手の良さを潰し、弱点を突く】戦術による戦術的勝利寸前にまで大成功となった、福岡・長谷部監督の罠に、見事まで嵌められた内容でした。
近時のJ1チームは、独自チームスタイルを追求し、対戦相手毎に対策や戦術を変化させるスタイルは、ごく僅かとなるも、コンサの激しい攻撃力やチーム力、その前提の戦術勝ち、とのストロングポイントの強さの理由で、本来スタイルを変える戦略を取った訳です。
対戦相手毎には、自チームスタイルの変更はさせず、マイスタイルを追求し続けるチームが多数で、次戦のリーグ第4節は、横浜FMで、今回福岡の様な、コンサ対抗スタイルへチェンジはあり得ませんが、以降の対戦相手チームによっては、福岡の様に、対戦対策戦術を変化させる対戦試合は出て来そうです。
【真コンサ対策戦術】が出来てしまった試合となった訳です。

試合速報項目別データ値を見てみると、
      コンサ   福岡
     前半 後半 前半 後半
支配率  63 61 37 39%
走行距離 52.5   54.1   53.2  55.4km
スプリント数 74       105    105    109回
決定機数  2  4  4  4回
シュート  2  5  8  8本
枠内数   1  1  2  3本
得点    0  0  0  0点
1)前半福岡が試合支配、後半は拮抗まで回復するも、コンサ圧倒までは不成功
2)スプリント数劣後の<走り負け>、後半戦持ち直しもスプリントが拮抗レベルまでアップした事が明白な理由。
福岡のスプリント量は、・チーム全体のポジション急進の上げ下げスプリント、・コンサ5トップのポジション変化によるスペースへのカバー、コンサ5トップへのパスレシーブ寸前を急襲するパスカットのコンサ攻撃途中ポイントで阻止の、スプリントがその大半です。

福岡の決定機からシュートの得点阻止を阻む、GK菅野、DFやボランチやサイドの身体を張ったシュートブロックが、敗戦必須の試合内容に拘らず、両チーム無得点のギリギリ引き分けを勝ち取った、試合MVPでした。

最後に、シュート精度・得点力の低さは、シュート数が減少し、益々、一本毎の価値が上がっても、その精度を変えず、酷いシュート精度のままは、残念です。
個別選手別のシュート内容は、
     前半       後半       合計
選手 シュート〜枠内〜得点 シュート〜枠内〜得点 シュート〜枠内〜得点
金子  1  0  0  0  0  0  1  0  0
小柏  1  1  0  0  0  0  1  1  0
青木    ー      2  0  0  2  0  0
ルーカス0  0  0  1  0  0  1  0  0
柳     ー      1  1  0  1  1  0
深井    ー      1  0  0  1  0  1
興梠  0  0  0  0  0  0  0  0  0
全員、酷く低いシュート精度、そもそも意識の弱さが露呈。
全く改善の打開も無理とのレベル。
改善打開は、遥か遠い夢なのか⁈

posted by yuukun0617 |13:58 |