コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2021年05月17日

〜進化〜67)川崎戦ポイント〜川崎の用意とコンサプレー⁉︎

今節の"ベスト対戦"の観測報道が溢れた、コンサ・川崎アウェー戦は、試合開始〜後半開始直後までは、その通りの、球際強度と最速プレスを、両チーム共に競い合うリーグ随一の"拮抗・均衡・緊迫"試合を実現しました。
残念ながら、後半4分の、川崎ロブボールのクリアーミスで、家長〜三苫のラストパスを招き、先制点を食らった瞬間は、コンサ欠点[軽い失点]の再発で、試合後選手から「川崎は辛抱し耐えられたが、コンサは出来なかった」との複数コメントとなったプレーでした。その後は、強度と集中を戻し、スプリントはやや劣後する中で、拮抗試合となるも、疲労度が原因で、徐々に球際強度のチャージ回数とスピードが低下し、やや川崎ペース傾向が強まり、そこで、ジェイ・荒野を投入し「新たな展開」を目指しました。狙いは、「ジェイの高さのポストからの展開、と、荒野の運動量で2次ボール回収率アップ、マンマークにプラスワンの補助プレーで局面数的優位で局面勝ち」でした。
所が、リーグ最強空中戦支配率を誇るジェイのポストプレーを、ジェジエウ・谷口・シミッチトリオはジャンプタイミングと身体の寄せで完封してしまい、絶対的なプレー信頼度を寄せていたコンサの「狙いと予想」を封じる展開となり、ジェイはいつもと変化し、運動量と体幹強度の寄せと、パス交換に、狙いプレーを転換、コンサのコンビネーションに賭ける展開を志向しました。更に、荒野の運動量による2次ボール回収やマークサポートは、川崎の寄せの速さで、想定通りの成功は封じられました。

鬼木監督は、対戦前に「コンサの前回敗戦を挽回する勝利のための対策」を用意・準備した、とコメントで公言していましたね。
注目は、その対策ですが、
①マンマーク戦術の基本的対策は、過去、マンマーク戦術全盛を消滅させたサッカー史の中で確立した対策があり、
「マンマークチャージが到達する前に、ボール出し」=「パス交換」とする「パスサッカー戦術」です。その後、マンマーク戦術が廃れ、消滅しても、サッカーの基本戦術として現代サッカーの原点戦術です。
しかし、現代で異端的に、最復活とした「コンサ・マンマーク戦術」は、相手ボール保持選手のボール保持時間に焦点を当て、「マンマークチャージ対策」の<パス交換プレーをする前にチャージ>するため、チャージが到達する最短時間となる、【オールコートプレス】で、ボール保持となる前から、相手選手に最短距離位置で常時カバーし続け、ボール保持の瞬間にチャージし、パス交換のタイミング・時間を奪う戦術、となります。
②川崎は、基本対策のパス交換=パスサッカーを封じるコンサ型マンマーク戦術への、特別対策として、「ボール保持をしないプレー」を準備しました。即ち、「ボール保持をしないパス交換」プレーとは、<ワンタッチパス>です。しかし、試合出場選手全員が、ワンタッチパス交換でサッカーを構築するには、試合出場選手全員が、ハイテクニシャンが必要となりますが、川崎は、スタメン・サブ選手全員が、そのテクニック保有選手で、凄じいチーム能力です。
③更に、もう一つ、川崎では珍しい特別対策が、ビルドアップ途中省略の「ロング・ミドルパス」で、「オールコート」で、ビルドアップの繋ぎパス交換全てが狙われる機会となり、マンマークチャージが届き、パス交換寸断の「機会」そのものを減らす方法として、パス交換を飛ばした「ロング・ミドルレンジパス」を選択したものでした。
要するに、<ワンタッチパス交換とロング・ミドルレンジパス>が、その対策です。

しかし、コンサ・ミシャは、それも読んでいた、予測し、マンマークポジショニングと、プレスタイミングを「ボール保持の瞬間」とする、詰まり、相手選手が、パスレシーブを予測し、そのレシーブタイミングにチャージする、との対策です。
実戦では、コンサ全選手で実現出来た訳では無く、小柏、駒井、高嶺、深井、金子、菅の中盤が主力で、トップロペスと、最終ラインは、最短距離のマンマークポジショニングまでは、至らず、その分、ワンタッチパス交換を許す余地があるもの、と言うマッチアップとなりました。
 結果は、後半4分の被カウンター・失点局面以外は、両チームの対策がぶつかり合い、川崎対策より、コンサ対策が勝り、コンサの想定通りの試合展開と言える内容となりました。
 試合スタッツで最大のポイントが、
【川崎 パス数と同成功率】で、
川崎のパス数462本  コンサのパス数545本
シーズン平均612本   シーズン平均520本
川崎の成功率75.5% コンサの成功率80.5%
5試合平均 81.2%  5試合平均 74.9%
川崎は、パスサッカーの根幹で生命線となる、パス数と成功率は、今シーズン最低レベルまで、低減された、事は証明されたものです。

本試合は、<戦術と戦術とぶつかり合い、闘い>で、戦術勝負では、コンサが優位を取った、試合でした。
戦術強度も、リーグ随一の川崎に、優位となる戦術強度を、コンサのフルパフォーマンスを保持している事の証明であり、以降の試合で、再現にこそ、勝利とリーグ上位への道、方法が在る事が、証明された瞬間でした。
コンサ全選手とチーム関係者、サポーターへ、敗戦の中、確かな手応えとこれからの覚悟と決意の瞬間となった分岐点試合でした。

試合速報スタッツは、川崎と互角・拮抗し、唯一サブ交代選手層の差がある、との指摘もあるが、川崎は同スタイル継続、対して、コンサはスタイル激変戦略で、試合での活用法次第で、劣後では無く優位となる、優れた選手層であり、
試合全体、互角・拮抗の緊迫試合で、シュート精度の差だけで、勝敗が決まった事を証明するデータ値が並びます。①~飲水T、②飲水T〜HT、③HT〜飲水T、④飲水T〜TU。
    コンサ               川崎
            ①   ②   ③   ④    ①  ②   ③   ④
支配率 52~53~51~53     48~47~49~47%
決定機      9        3(12)         6         6(12)回
シュート数   2~  4~  2~  2       3~  2~  3~  5本
枠内数   1~  0~  1~  0       0~  0~  1~  2本
得点       0~  0~  0~  0      0~  0~   1~  1点
パス数156-115-192-182 164-109-98-86本
成功率 79~ 81~ 81~80.5  80~79~78~75.8%
走行距 30~ 25~ 23~ 23    29~25~26~33km
スプリント 52~ 43~ 29~ 51    53~40~38~54回
✳︎前半は、決定機機会コンサ優勢でら後半は川崎優勢に転換。
✳︎シュート精度となる、枠内数の僅差が、勝敗を左右し、川崎勝利の数値
✳︎パス交換と成功率は、コンサがコントロールし、コンサ優位と、コンサボール奪取てわ、決定機数値に繋がった数値。
✳︎走行距離は、互角も、後半スプリントで、コンサ劣後が、川崎の優勢の原因を証明。

拮抗するチーム力の中、両チーム、特にコンサのシュート精度とスプリント持続の課題を確認するデータ値でした。




posted by yuukun0617 |15:18 |