コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2019年09月18日

〜進化〜 ミシャ・コンサ研究その(10)

本日から、コンサトレーニングの日程再開。
累積疲労によりリーグ戦前節の「今シーズン最低レベル」まで低下した試合内容との、手酷い敗戦「ショック」も、肉体疲労の解消とともに、精神的落ち込みは解消し、冷静に「その原因の認識と改善」着手となっています。
しかし、ルヴァン杯準々決勝突破の成功感が、慢心を呼び、「リーグ4番以内の戦力・チーム力」との誤信・過信となり、対戦チーム・仙台を「15位低迷・低チーム力」としてリスペクトをせず、その結果は、「本来・コンサチーム力の半分以下のプレー(スピード・精度・創造性)、チーム力」しか現実戦化出来ず、仙台の「普通のチーム力」に撃破され、今シーズン・最低レベル試合をリーグ・サポーターに露呈したもの。
この手酷い敗戦は、残りリーグ戦8試合・ルヴァン杯準決勝に、「甘い夢に浸る悪魔の誘い」から「しっかり目が覚める!」=「コンサの現実のチーム力は、ギリギリ・チーム全員真摯なプレーにしか存在しない」との意識・認識再確認、との大ショックとなり、実は、とても貴重なステップ・節だった、という事となりそうです。
と言う様に、前節試合内容を捉えますが、一点注目し、しっかり認識して置く必要となった事項がありました。
・・・それは、「コンサセットプレー守備『マンマーク』の欠陥」です。
先ず、コンサの基本守備戦術は、
守備時(相手攻撃時);
システム可変し「5ー4ー1」のブロック守備で、『ゾーンディフェンス』で、空きスペースをカバーし、担当守備エリア侵入者・ボール移動に守備・ボール奪取
被カウンター時;
相手攻撃選手に『マンマーク』でコンサ選手を置き事前にリスク対応、それ以外選手は『リトリート』で『担当ゾーン』へ移動
問題は、
相手セットプレー対策;
コンサは『マンマーク型ゾーンディフェンス(マーク選手主体、移動すればゾーン守備に移行)』ですが、前節・仙台戦では、数回その破綻・欠陥が現実化し、失点に繋がったものでした。それは<マンマークのマッチアップでの勝負負けは、相手突破⇒GKと1:1の危機直結>です。詰まり、この戦術・対策を採る限り「マッチアップの負けは許されない」ものとなりますが、守備する選手(CBだけでなく、高身長のFW・MFも)の「集中力・意識」、実際、「予測とタイミング」のどれひとつでも下がれば、「穴」となります。
『ゾーンディフェンス』では、ボール基準(に寄って来る)で、複数選手によるブロックで、相手攻撃選手とのマッチアップを「1:複数」に出来ますが、「ゾーン外からの飛び込み」等への対抗力が低く、必要選手数の効率化からも、現行『マンマーク型ゾーンディフェンス』をコンサは採用しています(多数チームも同様採用)。
前節・仙台戦では、「守備選手;ジェイ・宮澤・武蔵、の守備が酷過ぎ」でした。
【セットプレー守備の集中力・適正予測タイミング力】の重要性が再注目で、「対戦対策トレーニングのセットプレー」は攻撃とともに守備も必要という事です。

では、本題、ミシャ・コンサ研究~その10~は、前節で、過去改善して来た、重大課題解決がご破算の「シュート決定力」問題を再掲載ですが、「トレーニング方法・内容」の問題です。

◎課題「シュート決定力」のためのトレーニング

基本的な考え方から。
あのオシム名言「日本の選手は、技術ある選手が走ろうとしない」=「走るのは下手がやる事」を脱却し、現代サッカーは、その価値観を、川崎「タレントが走りまくるサッカー」に到達し、全チーム「走る」事は共通項に進化しました。
しかし、現在、なお、「特殊技能」項目は、「進化~謂わば文明開化」は未開のジャングル状態です。
サッカーでの「特殊技能」には、
GK・プレー、DF・空中戦競り合い、サイド・クロス、そしてストライカー・シュートが項目化され、その専門的トレーニングの「質と量」が課題とされるのは、全チームの共通課題です。
しかし、そのトレーニングは、どう対処・対応されているのでしょう?
・有名なのは、残念ながら、過去となってしまった「磐田・名波監督」<居残り練習>が挙げられます。それは、全体練習後、高い目的意識により、自主的に参加する個別練習に多数選手が参加し、その成長実績に注目が集まったもの。選手の合言葉「(成功は)練習通り」。
・GKのみ、全チームで専任コーチで「日本名GK続出」の実績ですね。
●それ以外は、「専任コーチ」設置はゼロ。その理由は「効果的なトレーニング手段」を持っている指導者が極端に少ない、ためで、チームトレーニングを放棄し、<個人の才能として選手に丸投げ>しているもの。

では、最大課題「シュート決定力」とそのトレーニングについてです。
その回答は、ピッタリのあのジーコ名言が適当です。
ジーコ<点を取るために必要なのは、オートマティズム=反射的な体の反応>
『シュートは歯磨きの様。たいていの人は朝起きたら無意識の内に歯を磨く。シュートも同じ。習慣化されていなければならない。考えるよりも先に体が勝手に動く。そのくらいのレベルにもっていく事が必要で、そのためひたすら質の高いシュート練習を繰り返すしか無い。』
近道は無く、地味な反復練習の積み重ねが、決定力を上げる、という事です。

各種トレーニング法則に【1万時間の法則】;米フロリダ州大教授提言があります。
 どんな分野(スポーツ・芸術)も、トップレベル到達の練習時間には「1万時間」が必要との法則で、仮に、サッカー・トレーニングに当て嵌めて試算すると、1万時間=3時間/日・月25日とすると「11年間」必要となります。とんでもない時間が必要という事になりますね。
しかし、シュートのトレーニング項目をちょっと考察すると、
パータンは無数です。
➀シュート内容・テクニック~ミドル・ロング、グラウンダー・ループ、無回転・カーブ・ドライブ、ダイレクト・ダイビング・ボレー、ヘディング・オーバーヘッド・スコーピオン(ヒール)
➁キツク~インステップ・アウトステップ
➂ターゲットポイント~ニア・ファー、GK頭上・股下・天井
➃GKの届かない~ポイント・タイミング・斜め角度
これだけ、多数項目をひとつずつ習得・習慣化するには、【膨大な時間と高い質】が必須です。
しかし、前記の通り、これらを「効率的に習得する練習法」を指導できるコーチ陣は皆無で、チームトレーニングは困難・不能・お手上げとしてしまう理由ですね。
しかし、このままでは「選手の才能」からの脱却は永遠にあり得ません。

何度もも記載していますが、アジアカップ・ベトナム戦で、対戦相手ベトナムの試合前練習での「シュート練習」の凄さが参考になります。
それは、「GKの届かないポイント」=「ゴールマウスの左右上隅・ポイント」へのシュートを試合前シュート練習で実施し、その精度・成功率は60%超の凄さでした。詰まり、シュート練習でのシュートの殆どは、「ゴールマウス・左右上隅」に飛び、<60%がIN、20%が僅かに外れ、ホームランの枠外シュートは0、20%がGKへのパスとなる正面シュート>となりました。
これは、完全に、通常トレーニングにて、どこからでも・どんなシチュエーションでも、常に「ゴール隅・GKの届かないポイント付近」に飛ぶシュートの完全習得のトレーニング成果です。詰まり、その「ターゲット・ポイントへのシュートトレーニング」の「徹底・反復トレーニング」実施を証明しています。

具体的には、良くTVのバライティー・アトラクション「キツクターゲット」の発想で、「ゴールマウスの四隅に印(目印テープ等)」を設置し、多様なトレーニングや「居残りトレーニング」の中、その目印・ターゲットシュートトレーニングの徹底で、「習慣化」が図れるます。

現在のコンサの「選手個々の才能と努力」から脱却し、チームとして「シュート決定力改善」とのトレーニング力を掴んでほしいですね。

posted by yuukun0617 |14:39 |