コンサドーレ札幌サポーターズブログ

スポンサーリンク

2020年11月29日

【ひぐまスポーツ】皇后杯、リラ・コンサ好守も一回戦で散る

【石巻】皇后杯第42回全日本女子サッカー選手権大会は29日、全国各地で1回戦の残り8試合を行った。前日勝利を挙げたノルディーア北海道と並んで代替での初出場となった北海道リラ・コンサドーレ(以下リラ)は、中国地区代表の作陽高等学校と宮城県石巻市の石巻サッカー場で対戦し、0-4で敗れた。

1606626111-DSC_3108.JPG

 もともと北海道大会の決勝戦でリラは札幌大学ヴィスタに敗れ準優勝となり、今大会への出場資格には届かなかった。しかし昨今の新型コロナウィルスの蔓延で札大関連のチームが活動を取りやめたため、25日になって代替出場が発表された。それからわずか4日。大会公式のプログラムにも写真や名簿が掲載されないなどバタバタ感は否めない中、石巻市へと乗り込んできた。
 相手の作陽高校は岡山県の山間部である津山市にあり、かねており男女サッカーやゴルフ界での名門として知られている私立高校。昨今はクラブチームであるSolfioreFCと提携し選手強化を図っており、リラとは今年の正月に大阪府堺市で開催された全日本女子U-18で対戦し、4-0で快勝を収めている。その時に出場した選手が双方にいた。中でも作陽13阪口はクラブフィールズ・リンダ出身の選手だ。

 実力差は当初より認められるカードとなったが、序盤は静かな立ち上がりを見せる。概ね作陽がリラ陣内に攻め入り、早くからリラはゴールを背にした戦いとなる。1対1でも強さを見せる作陽は中盤の構成でも絶対的に優位となり、リラの守備陣の合い間合い間に選手を送り込んで必ずフリーの状態の選手を作り、そこからラストパスを送り込もうとする。対するリラ守備陣はCBコンビの4増子と5青木が身体を投げ出し、必死のディフェンスで作陽攻撃陣の思うようにはさせない。しかし攻撃をはじき返してもはじき返しても相手陣内に攻め入ることは稀で、ほとんどハーフコートマッチの様相でスコアだけ動かず前半の45分が経過する。前半は作陽がリラの最終ラインを崩せなかったという印象だった。

 エンドが変わった後半。作陽OGである池田浩子監督のハーフタイムの檄が響いたか、作陽は攻撃のギアを上げ、リラも高い集中力を切らすことなく応戦し、活発な試合となる。
 そして後半4分。作陽が先制する。リラ最終ラインで食い止められたボールを10江崎が奪い返し、つないだ5伊勢が右足で先制点を挙げる。均衡が破れてもなお下を向かないリラは布陣を4-1-4-1に変えるなど反撃を試みる。それでもリラの攻撃は散発で、数えるほど得た好機も作陽守備陣に跳ね返され、逆にピンチを迎えてしまう。後半33分には10江崎に至近距離から、43分には同じく江崎にミドルを打ちこまれ、3-0と差が開く。一矢を報いたいリラだったがアディショナルタイムには双方の選手がスクリーンとなったところを、エリアの外にいた6井原にふわりとしたミドルを決められる。その後リラはこの試合唯一のCKを得たものの8佐々木のキックは直接エンドを割り万事休した。

1606626180-DSC_3103.JPG

 高校選手権初制覇にこの冬の主眼を置いている作陽にとってもこの大会は本番前の調整の意味あいもあった。初出場のリラを相手に本来の実力を見せることなく進めたい試合だったと思われる。結果を見れば4-0。シュート数は作陽23に対してリラはついに0。リラにとっては守備陣の健闘は光ったものの、埋められない両者の差を感じずにはいられない試合となってしまった。
 しかしながらリラは高校生を中心に中学2年生の下級生まで出場させ経験を積ませた。足を吊りながら最後まで走りぬき、好試合を演じた。日本の女子サッカー最高峰の戦いに初めて足を踏み入れた彼女たちの流した涙は、この先たて続けに行われる冬の年代別の大会で実を結ぶに違いない。

1606626257-DSC_3107.JPG

 正直に言って「何点取られるか?シュートは何本打てるか?」と思って見ておりました。本当によく頑張ったとは思う。でも、それだけじゃダメなんだ。いくら頑張ってもシュートを打たないと勝てないんだということを知るいい機会にはなったんじゃないかな。きょうはさほど寒くはなかった。風もなかったし。


posted by higuma |13:12 | コメント(0) | トラックバック(0)

2020年11月28日

【ひぐまスポーツ】皇后杯・ノルディーア会心の逆転勝利で二回戦進出

【石巻】皇后杯第42回全日本女子サッカー選手権大会が28日開幕し、全国各地で1回戦の8試合が行われた。北海道代表のノルディーア北海道(なでしこチャンレンジリーグ)は関東地区から初出場となる流通経済大学と宮城県石巻市の石巻サッカー場で対戦し、3-1で快勝を収めた。

1606559666-DSC_3055.JPG

 11回目の出場となるノルディーアは立ち上がりからのびのびと戦った。対戦相手の流通経済大学とは昨年の夏に練習試合で対戦経験があり、そのときはノルディーアが勝っているらしい。
 登録上は4-2-4だが中盤の両サイドをFWとしたノルディーアはボール際での競り合いでも負けず、いいリズムで戦えていたが、前半15分に相手フリーキックのボールの処理を誤り18野本に先制を許す。しかし28分にノルディーアは左CKから4湊の強烈なヘディングシュート。これを相手GKがはじいてしまい、正面で待ち構えていた11長内が押し込んで同点に追いつく。さらに41分には相手バックラインでのパス回しに長内が食らいついてミスを誘い、無人のゴールに流し込んで勝ち越しに成功。
 後半は風下に回ると守備の時間も長くなり、途中で負傷者が出て布陣の変更をも余儀なくされたが決定機は与えず、逆に終了間際の後半43分に9深沢が相手GKをかわして追加点を取り、結局3-1で勝利した。
 ノルディーアの皇后杯勝利は2011年度に姫路獨協大学を下して以来。二回戦は初戦シードのなでしこリーグ2位の強豪INAC神戸レオネッサと12月6日(日)に兵庫県三木市の三木総合防災公園陸上競技場で対戦する。

1606559689-DSC_3051.JPG

1606559768-DSC_3062.JPG

 ってか、寒かった!マグロ丼おいしかった!

1606559961-DSC_3057.JPG


posted by higuma |19:17 | コメント(0) | トラックバック(0)

2020年11月23日

スカイアースの挑戦はつづく~地決全敗で終了

 地決3日目。最終日。
 前夜は市原の会場から歩いて行ける臨時穴(ホテルのこと)に宿泊した。真っ黒な黒湯温泉(当たり前だこの言い方www)はひぐまさんの身体に合うようだ。

1606135020-DSC_3023.JPG
いつも同じ角度ですみません…あと、二試合目には曇りました

 きょうも快晴の千葉県市原市。運命を決めるカードはこちら。

 FC TIAMO枚方(4) - 栃木シティFC(4)
 北海道十勝スカイアース(0) - FC刈谷(2)

 前回一応ご説明はしたが、わかりやすく書くと、
 「第一試合は勝った方が昇格内定。引き分けの場合は得失点差で枚方の昇格内定」
 朝の時点でガチッと決まっていたのはここまで。大仁試合(誤字に非ず・以下同)は第一試合の結果次第で条件が若干変化するため後ほど。

 その試合。栃木が攻めた。しかし枚方の牙城を最後まで崩すことはできず0-0で試合終了。この瞬間、枚方の今大会2位以内が確定した。勝ち点では栃木も同じ5であり、この時点で4チーム中の2位ではあるのだが、得失点差が+1。昇格を争う刈谷は十勝を相手に得点差は関係なく、とにかく勝てば栃木を逆転できる。仮に1-0での勝利でも、総得点で栃木の1を超える2を記録することになるからだ。

 確かにおとといの試合で十勝はこの大会の事実上の本義であるJFL昇格を争う立場からは脱落した。しかし、北海道リーグを戦う彼らにとって本州の強豪チームとの真剣勝負は何物にも代えがたい機会のはずだ。まして勝負にJFL昇格がかかっているチームが相手ならばまったく不足はない。この試合を一足先に2021年シーズンのスタートともとらえ、せめて勝ち点1を、せめてひとつのゴールを奪うべく真剣に戦う。先発メンバーは怪我の影響が残るながくん他数名を外しただけの準ベストのメンバー。メインスタンド左側にはいつも見た顔のサポーターたちに加え、刈谷の敗戦を願うしかない栃木の選手たちの姿もあった。

 先に結論を書く。十勝は玉砕してしまった。

1606135045-DSC_3024.JPG
3戦全敗。無得点で十勝の2020シーズンは終わった

 今大会の4チームを見ていずれのチームにも共通して言えることは「最後にゴールを押し込める選手がどこにも見たらない」ということだ。いや日本のチームってそうだろうと言われればそれまでなんだが、昨年のいわきにはいた。結果として高知にもいた。今大会は相手のゴール前でラストパスに合わせたり、相手のGKとの一対一を冷静に決めたり、フリーキックを直接ねじ込んだり、中長距離のシュートを決めるといった、いわゆる「決定力」に秀でた選手がいなかった。そのかわり、中盤から相手アタッキングサードまでの構成力が光るチームが目を引いた。筆頭格がいま対戦している刈谷だ。常に相手ゴール方向に複数の選択肢を広げて迫っていた。デュエルも初戦の枚方より上手いし強い。堅固なスクリーンプレイでポスト役のできる選手もいる。十勝の選手や関係者の皆さんには大変失礼だが、始まってものの1分くらいでこれは勝てないと覚悟しなければならなかった。それどころか、刈谷側で見ているかのような目線で、皆が知っているような有名なFW選手が仮にこのチームにいたら…とまで考えた。
 そんなどこかの北のクラブの社長が口を開けば…というようなことを考えているひぐまさんに罰を与えるかのように先制点が入る。15分。続く34分には追加点を取られる。今度はPK。前半は十勝には何も起こらなかった。シュートは0。スコアは0-2。後半17分にも3点目を失って、まだ残り時間はあるのに試合の趨勢も地決の結果も、ほぼみんな決まってしまった。最終スコアは0-3。十勝の3戦全敗。2位昇格を勝ち取ったのは勝ち点5、得失点差で+3の刈谷。「サッカーの街」を標榜するトヨタ自動車の企業城下町から、デンソーサッカー部の流れをくむクラブが11年ぶりの全国舞台への復帰を果たした。歓喜のメインスタンド右側。「大声出すな」の観戦ルールをきっちり守れている左側の十勝には反則ポイントがもっとも少なかったとのことでフェアプレー賞が与えられた。慰めにはならないだろうが、誇りにはしてもよいと思う。

1606135057-DSC_3020.JPG
写真は第一試合終了後。およそ800人の観衆が詰めかけた

 試合後。見る見るうちに暮れていく晩秋の空の下、スタジアム正面で激闘を終えた十勝の選手たちを労う。いまさっき敗れたばかりの選手だ。みな長話はせずにただ「勉強になったな」「来年また戻ってこよう」そんな話だけだった。ひっきーも、ながくんも。竜平ちゃんは応援に来ていた札幌ユース時代の1コ下にあたる久保田成悟くん(青山学院大を卒業し、昨春千葉で就職)と久々の再会。実は今大会選手登録は外されていた刈谷のGK北原慶太と久保田くんはU-15時代の同僚で、聞けば彼を自宅に泊めてあげたらしいwww。まっつぉは長い時間某SポニチのA岡記者の取材を受けていた。札幌在住の皆さん、明日買うならSポニチですよ。十勝の皆さんは加えて夕方にはカチマイを買ってください。
 うっちにも会った。私服で市原に現れた彼は右足を固定した松葉づえ姿だった。地域リーグはけが人情報などリリースしないため、詳細は本人に聞くしかない。「右ひざの半月板をやってしまいました。全治は6か月です」と語る彼に「急ぐな。しっかりとリハビリをやってきちんと治せ」と伝えた。
 ここでついでに書くのもどうかと思うが、荒野、君もしっかり治せ。この怪我はな、お前さんにもう一度サッカー人生を考え直させるために神様が与えてくれたんだ。超えられない試練なんか神様は与えないのさ。絶対に治る。絶対に治るから、きちんと治して早く戻ってこい。そして、これを機会にいくつかのプレー…ではなく、身に覚えのあるであろう数々の振る舞いを改めろ。それが、12の時分からお前さんを知っているいちビョーキサポーターの願いだ。

1606135075-DSC_3029.JPG
左:工藤竜平くん(十勝の2)、右:久保田成悟くん

 そうさ。サッカーはたぶん人生と同じだ。悪いことばかりじゃないのさ。先ごろ不祥事を起こしてサッカー部が活動停止になってしまった関西の大学へ進学した札幌U-18OBの弟さんが、Jュノンボーイ・グランプリになることだってある(いや、ビックリした!)。この先、何が起こるかわからないし、どんな幸福が巡ってくるかもわからない。
 「おめでとう!」と最後に登場するのはさっきも書いた北原慶太くん。190cmもある身長は今も伸びているとか。今は第3GKの位置づけであっても、この先どんなことになるかはわからない。彼に限らず、全国各地のチームに進んだユース出身者たちも、心の炎を燃やして全集中で…あ、いや、何かの見すぎかもしれないが、とにかく、明るい未来を信じて、明るい未来を自分たちの手で造り上げていこう。

1606135087-DSC_3033.JPG
北原慶太くん。刈谷で今大会はGKコーチ登録。

 (結局栃木のれんぺーくんには会えなかったのだが、どうせこちらはビョーキだ。コロナが収まったら栃木まで会いに行くさ)

 うん、きれいに〆た。本日中に上がったwww。
 よし、おっさんは引っ込むぞ。


posted by higuma |21:35 | コメント(0) | トラックバック(0)

2020年11月22日

スカイアース、遠き明日への戦いへ

 昨日の話です。すいません。
 地決。2日目。
 第一試合は一昨日に北海道十勝スカイアースを撲殺したFC TIAMO枚方と、堅実すぎる試合で栃木シティFCと引き分けたFC刈谷との対戦。

1606014794-DSC_3004.JPG
お久しぶりのJR五井駅

 読者の皆さんはお分かり頂いていると思うが、この大会は参加4チーム中の上位2チームがJFLへの勝ち抜け切符を手にできる。この時点で勝ち点が0の十勝の立場で考えれば、勝ち点をぐんぐん伸ばすチームが2つ出るのは困るわけで、低レベルでの混戦になるのが理想。だからどちらかと言えば刈谷寄り。欲を言えばドロー。結果はその通り。後半の45分に刈谷がゴール前の混戦から押し込んで先制したかと思えば、直後のアディショナルタイムに枚方は13道上のアクロバティックなシュートを沈めて追いつく。なかなかにスリリングな試合の末、1-1。勝ち点は枚方が4に伸ばし、刈谷は2。

1606014817-DSC_3008.JPG
栃木はアカデミーの子たちも動員して応援に来ていた

 そして大仁試合(誤字に非ず)。他の試合の結果がどうであろうと、きょうの十勝は勝たなければいけない。勝って勝ち点3を手にすればその時点で4チーム中の2位となる。引き分けた場合も勝ち点1を手にし、最終日まで望みはつながるが、そんなことを考えている奴はいないだろう。負けた場合はどうなるのかは、無論みんな知っている。

 栃木シティFCはもともと日立製作所の事業所のチームだった。つまり東芝が母体の札幌や、富士通だった川崎と同じだな。県庁所在地の宇都宮市より東京に近い栃木市に本拠を置き、かつては「栃木ウーヴァFC」と呼称していた。昨年の初頭は元札幌にいた鄭容臺が監督を務めていた。かつて取材させていただいていたよしみで挨拶に出向こうとしたらとっとと退任していたwww。元Jの選手はシュナイダー潤之介(43歳!)、高地系治(40)、藤田祥史(37)らがいる。

1606014836-DSC_3011.JPG
十勝スカイアースのイレブンショット

 スタンドは第一試合はバックスタンド。午後に行われる大仁試合(誤字に非ず)はメインスタンドに指定されていた。逆ならいいのに。午後のメインは日陰になるんだよ。きょうは多数の赤黒のサポーターも応援に来ていた。根っからの応援屋である太鼓のながさわくんもいた。その誰もが「寒い寒い」と口にしていた。いや、日差しはあったから風さえ吹いていなければ寒くは感じなかったと思う。元々海の近くにあるゼットエーオリプリスタジアムは風が強い場所だ。2日前よりも強風となり、しかも南風から変わって北西の季節風が容赦なく吹き付けてきた。季節は一気に冬の訪れを告げている。

 初日は試合前にひっきーにだけ声をかけた。きょうは靴ひもを結んでピッチにウォームアップに出ようとしているながくんに。笑顔はなく引き締まった表情で会釈をしてくれた。きょうも左手には癒えない怪我を隠す包帯が巻かれている。

 13時30分。試合開始。やはり個人能力では差がある。なんとか、戦えてはいる。でも、スコアは動かない。スコアを動かそうとする最後の力が十勝には足りない。マイボールを前に運んでも形式上ワントップの11高瀬にボールが収まらないため、10まっつおも24縄も相手にとって危険なエリアに顔を出すことすらできない。逆に栃木はアタッキングサードに次々と侵入しシュートを放つ。かろうじて前半は0-0で折り返す。しかしここまでは十勝のプラン通りでもあっただろう。
 そして十勝が風上に立った後半の23分。ゲームを決めたのは風下の栃木だった。左CKからするっとゴール前に抜けてきたボールに反応したのは走りこんできたピンクと白の縞模様。5大島がひっきーの牙城を破る。0-1。事実上これで決まってしまった。試合を通じて十勝が放ったシュートは前半にCKからの26成田の力のないシュート1本のみ。これでは勝てない。

1606014850-DSC_3013.JPG
十勝敗戦の瞬間。青いユニフォームが崩れ落ちる

 「負けたらどうなるか?」は本当に考えていなかった。みんな知っていたから。JFLを目指す戦いからは撤退しなければならなくなる。勝ち点0で残り試合1の十勝。上位には枚方と、いま十勝に勝った栃木の2つの勝ち点4がいる。これでは、届かない。地決2020の2日めは2位以内の昇格確定チームを生まなかったかわりに、敗退チームをひとつだけ選んだ。北海道十勝スカイアース。これが現実。
 とはいえ、他のサポーターたちのように「また来年だ!来年また来るぞ!」と言う気にはなれなかった。サッカー選手たちにとって1年は長い。他に仕事を持ちながらサッカーを続ける彼らの1年はことさらに長い。チーム事情もあるだろう、個人の都合もあるだろう。このメンバーで来年も試合ができるかはわからないし、そもそも道リーグを制覇して地決の舞台に駒を進めることがどれだけ大変なことか。1次リーグを勝ち上がって決勝ラウンドにやってくるまでに、どれほど多くの犠牲を払ったことか。
 敗戦に終わって選手は全員ガックリきただろう。「だろう」と言うのは僕も正確に記憶していなかったから。記憶もできないくらい脳みそが働きを止めてしまっていた。ただの敗戦ではない。0-1というデジタル数字では計り知れないくらいの、あまりにも大きな力の差が横たわっていた。背番号10を背負い、攻撃の中心選手だった松尾も同じだっただろう。「まっつぉ!明後日だ!あさって意地を見せろ!」と言う僕の声にうつろに頷くのが精いっぱいだった。芽室町役場に勤務する彼もまた、多くの犠牲を払ってここにいた。

1606014867-DSC_3014.JPG
明日から来年のこの舞台を目指す戦いが始まる十勝

 さてさて。残り3チームに昇格の権利が残った今年の地決。整理すると…

     勝点 得 失  差 最終戦の相手
1.枚方  4 6 1 +5  栃木
2.栃木  4 1 0 +1  枚方
3.刈谷  2 1 1  0  十勝
4.十勝  0 0 6 -6  刈谷

 昨年は2試合目でいわきが昇格を決めてしまっていたため、地決特有のシビレるような展開は味わえなかった。今年は暫定1位と2位が最終戦で直接対決をするため、はっきり言って「負けた方が落ちる」とまで考えられる。なぜなら刈谷は手堅い試合運びで2分けに留まってはいるが、十勝守備陣を相手に90分無得点ということは考えにくい。勝ち点を5に伸ばすことはほとんど確実だろう。すると、第1試合で負けた方の勝ち点4を上回る。問題は第一試合が引き分けだった場合だ。3チームが勝ち点5で並ぶ。刈谷の得失点差が+1で終わってしまうと栃木と並ぶため、規定により総得点数→反則ポイントの順で優劣を決し、それでも決まらない=同点の場合は「抽選」となる。
 無論、十勝がプライドを賭けて戦い、刈谷のJFL復帰の夢を砕くのならそれでも構わない。最後まで見届けに行こうと思う。行けない方は止むを得ない。ようつべでご覧いただきたい。

1606014883-DSC_3016.JPG
おまけ。小湊鉄道。あ~乗りたい…


posted by higuma |12:10 | コメント(0) | トラックバック(0)

2020年11月19日

スカイアース初戦~どこかで見た惨敗

 地決、行ってきました。きょうは木曜日ですが昔「無職隊」と名付けられておりますので堂々と(違)。

 8月に音更で元コンサのアカデミー出身の子たちに会った際に「地決の決勝ラウンドに進んだら応援に行くぞ!」と言ってありましたからね。その約束を果たしたということで。なおうっちは負傷のため欠場。困った子だよ本当に。

ゼットエーオリプリスタジアム

 結果から。チーム名の次の数字は勝ち点。

全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2020/決勝ラウンド第一節
 FC TIAMO枚方(3) 5-0(1-0/4-0) 北海道十勝スカイアース(0)

 見ているこちらもネットで見ていた道民をはじめとする十勝押しの方々も、恐らくは、やっている選手たち本人も、さらには勝った枚方の選手や関係者の皆さんも思ったはずです。
 「こんなはずじゃないんじゃないの?」
と。加えて、バックスタンドから見ていたひぐまさん的には「いつものコンサのアカデミーのような失点を重ねている」と感じてしまいました。GKひっきーだしDFにながくんがいるし。それぞれ致命的なミスもしたし。

1605781644-DSC_2992.JPG
試合前の十勝イレブン

 十勝的に、おそらく前半は想定内だったと思います。局面の1対1で敗れ続けてはいたものの、枚方もそうクォリティは高くない。再三右サイドを破られてはいても最後の時点では止めている。スコアレスでの折り返しならオーケーだ。と。高監督もハーフタイムの指示の内容まで考えていたのではないでしょうか。
 ところがアディショナルタイムで一瞬の隙を突かれて失点。クリアに行った26成田が目測を誤り、ボールは枚方7チョ・ヨンチョルの足元に。ビデオで見ると確かにヨンチョルはオフサイドくさかったし、実際ひっきーもアピールしていたんだけど副審の旗は上がらず。1-0。これで十勝のゲームプランもハーフタイムの指示も水の泡。とはいえまだ1失点だし後半はなんとかなるだろうと思っていた。なんともならなかった。それどころか時間の経過とともに状況は悪化していった。どこかのコロナ対応のようだ。
 こちらも生サッカーを今年は見ていなかったし、戦術的なことはアジアンベコム先生あたりにお伺いしたいところですがwww(注/いや、ホンマに勉強になります)。カウンターにカウンターで対抗され失点したり、強い向かい風を意識して低いボールを蹴ったら相手に渡してしまいその流れで失点したりと、決して力勝負でやられていたわけではなく、ミスを重ねて敗れたというどこかの阪神タイガースみたいな印象を抱きました。最初に書いた通り1対1では劣勢でしたから、勝つのは時の運がなければ難しい相手であっても、引き分けには持ち込めたのではないか…と。おんどれ阪神になんぞ文句あんのんか?

1605781667-DSC_3000.JPG

1605781687-DSC_2994.JPG

1605781716-DSC_2993.JPG

 この大会はコロナ対策ということで、試合毎に観客の観戦できる場所が指定されており、第一試合終了後は一旦退場して「健康チェックシート」に各自記入をし、体温を測ってもらい、応援するチームの色のリストバンドをもらって指定された場所で静かに観戦。と、いう流れ。十勝は赤。バックスタンドの右。第二試合はFC刈谷側のピンク。場所はメインスタンドの左側。ひぐまさんの右前足にはリストバンドが二本。
 こんな苦労をしてまで大会を開催していただきありがとうございます。大丈夫ですよ、この大会は。真のサッカーファンしか来ませんから。その一方で、あの大会が今年は中止になるのは致し方がないと考えております。選手たちにはかわいそうですけれど。特にコンサを破って遠路(自粛)。オレは昨年行っておいてよかった。旅費はめっちゃ高かったけれど(-_-;;

 大仁試合(誤字に非ず)はFC刈谷と栃木シティFC。互いに攻めあいしのぎあいドローで双方勝ち点1。栃木の内田れんぺーくんは僚友の負傷により途中出場。実はひぐまさん的にこの2チームが今年は昇格するんじゃないかと睨んでいるのですが、この試合に関して言えば正直ちょっとしょっぱかった。たぶん双方とも「負けなければいい」と考えていたのではないかな。栃木は明後日、刈谷は23日に十勝との対戦が控えているし、その際に点をガンガン取ってしまえばいいと考えたとしても不思議はない。十勝の5失点と言うのはそういう意味も持つ。

 十勝の次戦は明後日。13:30キックオフの試合。相手は先に書いたけれど栃木。
 ひとついいことを教えてやると、昨年JFL昇格を果たした高知ユナイテッドSCも決勝ラウンドの初戦は完敗だったんだ。がんばれ十勝。サッカー雀たちを見返してやれ。

1605781745-DSC_2991.JPG
コロナは別に怖くはない、だた面倒くさいだけ(-_-;;


posted by higuma |19:25 | コメント(0) | トラックバック(0)

2020年11月16日

スカイアースは歴史の扉を開く(断定)

 1年間のご無沙汰でした。今年はもうすでに何人かのものず…あ、いやいや、心ある尊敬すべき真のサッカーファンの皆様がエントリを挙げておられますが、地域リーグ決勝大会の季節がやってきました。コロナでもカンケーなしにやってきました。すでに1次ラウンドが終わり、決勝ラウンドが今週末に千葉県市原市のゼットエーオリプリスタジアムで開催されます。むかぁしの市原臨海のことです。びっくりしたなぁもう。ちなみに大会名には他の名前が付されているようですが今年もひぐまさん的にはコレで貫きます。全集中!

 12チームによる1次ラウンドは11月6日(金)から8日(日)まで行われました。3日連戦です。すべて90分試合です。こーゆーのを本当の「地獄の日程」と言うのです。スポーツ新聞に書いてあるヨタ記事なんか信用しちゃダメだよ。彼らは他にカネ稼ぐ仕事をしてサッカーやってんだから。カネもらってやっているどこかのプロ選手がのんびりと中2日も3日も休みをもらっておいてなにを甘った(略。
 そして今週の19日(木)から中1日づつ休養日を挟んで、1次リーグを勝ち上がった4チームによるJFL昇格をかけた戦いが始まります。JF“L”ですよ。決してJF“A”とは略しません。「日本フットボールリーグ」のことですからね。聞いているかいそこのブレーキを踏むつもりでアクセルを踏み込んでいるふざけたボケ爺さん。

 「ダービーマッチこそ最高のサッカー文化である」(その通りだ)さんが記されているように、北海道代表のチームが過去43回の大会で一次ラウンドを勝ち抜け決勝ラウンドに進んだのはこれが3回目です。過去はここから大会ごとにJFLに昇格するチーム数は異なっておりました。ここ数年は2で固定されており、今年も一応「2位以内」に入れば、来年は日本一面白いリーグであるJFLに昇格できます。…できても再来年には4つ落ちることになるのかな…正式にアナウンスされたわけじゃないけれど。この際忘れよう(-_-;;

 一見すると2012年のノルブリッツ北海道の3位→入れ替え戦敗退が、「最も北海道勢がJFLに近づいた記録」として目立ちます。この年は長崎はかきどまりで行われた決勝ラウンドも見に行ったんだよな。ノルブリは2PK負けで勝ち点2をカウントし…そう、その当時はそういうレギュレーション。結局4チーム中の3位を得てJFL17位の栃木ウーヴァとの入れ替え戦に進んだのに、最後の最後にPK戦までもつれて敗退。オレ、コンサドーレの降格の現場にも3度立ち会ったことがあるけれど、喪失感は比べ物にならないものがあったよ。だって記録記事も残していないもの(泣)。I藤正浩くん元気にしていますか。
 次いで心底「惜しかった」と言えるのが2001年1月(2000年度)の埼玉県川越。この年の地域大会はいろいろあって決勝ラウンドに進む4チームが即JFLへの昇格となる超ラッキーチャンスで、おまけに会場は雪(本当)。「こりゃ雪国北海道が圧倒的有利」と思ったのにSC鳥取にスカッと負けました(涙)。「明日は仕事だし帰りの飛行機に間に合わないから」と、鳥取のために35分ハーフにしてやったのに。手っ取り早いサッカーやらずにつなぐサッカーを志向していたノルブリは偉いと思ったよ。思ったけど…(T_T)。寒かったぜガチで。

 決して北海道は雪国だからアカンとは言えないと思うんですよ。だって北海道の次にこの季節の「外サッカー」が辛いはずの東北勢が、2010年代の10年のうち5チームも昇格を果たしたのだから(本当)。

 そして今年。半世紀近くの悲願を背負い、スカイアースが挑みます。

 <全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2020/決勝ラウンド=十勝関連分のみ>
 11月19日(木) 10:45 FC TIAMO枚方(大阪)-北海道十勝スカイアース
 11月21日(金) 13:30 北海道十勝スカイアース - 栃木シティFC(栃木)
 11月23日(日) 13:30 北海道十勝スカイアース - FC刈谷(愛知)

 ここだけ正式名称で書いたwww。ゆったり中1日。夢みたいなレギュレーションは今年が3回目。わーはは。
 枚方にも栃木にも元Jリーグで鳴らした選手が多いけれど、元コンサドーレ関係で言えば昨年おこしやす京都にいた旭川U-15OBの内田錬平くんが栃木に、札幌U-15から桐蔭学園を経て青山学院に進んだ北原慶太くんが控えGKとしてFC刈谷に在籍しています。慶太くんは市原に来ますかお父さん?

 最後になりましたが、この8月に…ふらっと、ほんの通行人、いや、通行熊として寄った十勝は音更の夜に会った5人のポートレイトを載せておきましょう。撃たれなくてよかった(^^;;;
 数人は怪我をしているらしいけれど、なんとか頑張れ。みんなにこんこんと、昨年の高知ユナイテッドの成功噺を吹き込んでおいた。とにかく、2つ勝て。ひとつ負けてもくじけるな。ひぐまさんは見に行くぞ。猟友会には連絡するな(-_-;;

ひっきー

ながくん

マッツォ

うっち

りゅうへいくん

※インターネットライブ配信についてはこちらをご覧ください。皆さん「だよ~ん」で学習したと思いますが、「放送」ではなく「配信」ですから、クルクル回っても補償はできかねます(^^;;;


posted by higuma |16:49 | コメント(4) | トラックバック(0)

2020年11月05日

川崎戦初勝利で思い出すのは…

 コンサドーレ札幌がJリーグ入り後一度も勝てなかった相手、川崎フロンターレに勝利した。川崎のホーム等々力で、かつJ1優勝に向かってブーストをかけていた川崎の連勝記録を12で止めた試合だった。価値は高い。

 ナビスコ杯(現ルヴァン杯)なら2008年にグループラウンドで既に勝利している。3月のホーム室蘭での試合。2-1。これが正真正銘の「J入り後初の川崎からの勝利」。富岡町はいい街だろう西嶋。
 リーグ戦、しかもアウェイでの勝利というと、旧JFL時代までさかのぼる。ただしアレも90分では終わっていない。厚別での試合に続いて延長戦に入り、厚別と同じようにデリー・バルデスのVゴールで川崎を沈めた。ごっさんよく最後バルデスにパス出したよね…え?Vゴール知らない?

 ここまでは在札のメディアでも取り上げていたと思う。「マス」が追わないビョーキが集う試合でも、サテライトが2006年に等々力で1-1のドローを挙げたのが精一杯。意地になって札幌が90分アウェイで川崎に勝った試合を追いかけてみる…と、2010年11月のJユースカップ(笑)が見つかった。今はブランデュー弘前を引退した菅原康介の2ゴールで川崎を葬った。ビューティフルなフリーキックだったぜこうすけ。ああ、この試合も等々力じゃなかった。麻生の練習場だった。「あさぶ」って読むんじゃないぜ。

 さて。
 実際に、その旧JFLの川崎戦に等々力まで足を運んだ方は、こんなA4サイズ裏表の紙切れをもらいませんでしたか?

1604582327-minicomiCSWP.jpg

 当時ほとんど前代未聞だった「アウェイチームのサポーター向けのマッチデープログラム」。名付けて「Consadole Welcome Program」。当時まだ18歳だったひぐまさん(嘘)がついうっかり作った。作った背景などについては、全コンササポがアクセスすべき現役webサイト「コンサデコンサ」をご覧いただきたい(URLは下記)。画像は無断でもらった。ってか、もともと作ったのオレだし。作ったくせに手元に1枚も残っていないし(本当)。だからN上さん借りました。ごめんなさい。

 で、このペーパー。紙的には黄色かったんです。なぜ黄色?…そもそも赤黒い紙って存在しないだろうし、全面赤い紙に印刷すると読みにくくなるだろうし。結局ね、ナイトゲームだから黄色い方がいいかなぁみたいな感じで。ある意味本当。ある意味ウソ。横浜は吉野町の印刷所で見本を見せてもらったら最初に出された紙がこれだったんです。「ああ、これでいいや」と適当に決めてしまいましたすみません。そのおかげで今日まで腐れ縁が続いているN原さんという力強い協力者を得たというわけです。そのほかにも大勢のサポーターの皆さんに配布をお手伝いいただきました。ええ、N原さん阪神ファンです。オレもそうですwww。だから黄色です(嘘)。配る方は全面的にN原さんたちアウェイのサポーターの面々にお願いをしてしまいました。今さらなんだけど本当にありがとうね。

 1997年9月4日(木)。等々力の上空は厚い雲。めっちゃくちゃな豪雨の中、グッズを持っていない人には「コンサを応援に来てくれましたか?」と確認の上配るなどそれなりに気配りも大変だった。受け取った人はみな読んでくれた。その当時はまだ常時接続でネットが使える時代じゃなかったし、サッカー専門誌の記事も小さかった。コンサドーレってこんなチームか…と、アウェイでコンサに興味を持ってくれた人たちには、ひとまず充分な情報量だったのではなかったかな。やけに川崎の情報にも詳しかったしwww。これも旧知のフロンサポからもらったもので、結果的に先発メンバー1人を外しただけでした。F島さん、Sわけんさん、ありがとう。

 そして、ガチで一丸火の玉となった大応援で、富士通川崎事業所から動員をかけられたフロンターレ応援団(もちろんサポーターもいたんだが^^;;)を蹴散らし、Vゴール勝ちを収めたわけ。
 このアウェイ向けのフリーペーパーは頭文字を取って「CWP」と衣替えをして関東後援会に引き継がれ、ひぐまさんは三角山放送局で喋るようになり、CWPから離れた。現在はいろいろとセキュリティ面がやかましくなったとかで、こうした物は配布できなくなったと聞く。実際どうなっているかわからないwww。ごめん。オレもう4年間札幌トップの試合を現場で見ていない(大本当)。バクチTVのだよ~んも見ていない。これからも見ない。だってJ1て(自粛)。

 でもこうして思い出すと、つくづく昔のオレすげかった…なぁんてことにはならない。ホームでもオレの知人が同じことを考えていたの忘れてはいないwww。

 当時のコンサデコンサ記事から、笹ねぇのフリーペーパー ← 等々力戦はホーム留守部隊だった笹ねぇから「あれまぁ。同じこと考えていた人がいたものね」とメールもらったのを憶えている(^^;;

 それから23年。札幌ドームでは未だ川崎を倒したことがない。来年を楽しみにしよう。オレ?行かない。若い衆に任せた。

Consadole Welcome Program第一号の記事(コンサデコンサ記事より)


posted by higuma |22:16 | コメント(0) | トラックバック(0)