コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2014年05月20日

JFAプレミアカップから見る北海道サッカーの危機(5)

 第一回目↓
  http://www.consadole.net/higuma/article/352
 第二回目↓
  http://www.consadole.net/higuma/article/353
 第三回目↓
  http://www.consadole.net/higuma/article/354
 第四回目(前回)↓
  http://www.consadole.net/higuma/article/355


 小机からの帰りはまだ正午前(本当)。この連休中唯一のゆっくりぐったりできる時間でした。U-15の敗戦風景が心の錘になってはいましたが。

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 「監督が悪いんじゃないですか?」と、冗談めかして口にした人がいました。  時計を次の日に進めて5月6日(火・祝)。大型連休の最終日によみうりランドで高円宮杯プレミアリーグU-18の第4節が行われ、札幌U-18は東京ヴェルディユースに1-4と敗れてしまいました。そのヴェルディユースの指揮を一昨年から執っている冨樫剛一くん(※1・何故か彼は“くん”付けで呼んでしまう^^;;)。この日の東京は前日までと変わってこちらは自前の毛皮だけでも肌寒かったところ(公式記録で12.5℃!)、しっかりとダウンコートを着こんでおりました。  ヴェルディユースも昨年は4年ぶりに全国タイトルは無冠の年となり、かつてのような栄華は若干陰りを見せていますが、育成の名門として名高いクラブです。1勝2敗で迎えたこの札幌戦でも先制は許したもののあっさりと逆転し、終盤に突き放す展開を見せました。  「強いねぇ~さすがに。」という声に「いやいやいや…」と、はにかんだような笑顔で冨樫くんは答えます。世間話をした後で(笑)ヴェルディユースの強さの秘訣を聞いてみました。  「この環境ですね。こういういい環境でサッカーができているからでしょう。僕は何も選手たちに教えたりしていないんですよ」  それはわかる(笑)。彼の現役時代をよく憶えているが、技術で相手をいなすような選手ではなかった。コドモ相手とはいえ、教えようと思ったら逆を取られてしまうに違いない(爆)。それにしても「この環境」か…。  「たとえばJr.ユースの選手がここで練習していますよね。そこでユースの選手たちが何周も何周も延々と走っている姿を見るわけですよ。そこで彼らは『ああ、オレたちも来年ユースに上がるとあんなに走らされるのか…』と覚悟を決めて取り組むわけですね。で、実際上がるとやっぱり走らされるわけですよ(笑)。それをまた下の子が見ている。その子も上がると走らされる。その繰り返しなんです」  なるほどええ話や。せやけどこの話にはちょいとカラクリ的なものがありまして、U-15からU-18に上がる1年間というのは、個人差はあれど概ね男子の肉体は劇的な変化を見せます。中学3年生が「あんなに走らされているのか…」と驚愕した距離は、新高校生にとってはどうにかこうにか克服できるくらいの距離になっているものです。そうでないと選手ツブれちゃうもんね(笑)。言いたいことはこの「正の連鎖」が綿々と受け継がれているということです。  そこで一昨日まで見てきたJFAプレミアカップの様子を彼に話すと「監督が悪い」とニヤニヤ笑いながら口にしたわけです。顔は笑っていたけれど、要するに勝ち点0で子供たちも相当に辛い思いをしているのだろうから、そうさせてしまった大人たちにだって責任はあるものだといいたかったのだと解釈しています。  勝ち点0の結果をもう少し我がことのように受け止めている人がいました。女子チームであるベレーザのコーチの村田達哉です。昨年まで札幌のU-15を指導していた彼も青春時代を過ごした古巣に戻ってきました。  かつて澤、小野寺、酒井(現姓:加藤)ら黄金メンバーを擁し女王に君臨していたベレーザもすっかり若返り(あ、弥生ちゃんゴメン^^;;)、顔と名前の一致しない子がグラウンドの周囲を延々と走っています。  彼にもプレミアカップの話をすると元気のなさについては「そうなんですかぁ…」とどこか合点がいくような顔をした後、「ムダ走りねぇ…監督が得意としていたじゃないですかねぇ」と苦笑します。「そういうのも大事ですよね」と同意を求めると頷き、ベレーザの練習に戻っていきました。  冨樫くんに村田さん、関監督。ともにヨミウリのユースで活躍した間柄です。この中では冨樫くんが1歳年上です。彼らが現役のユース選手だったころ、ランドを覗いたことはなかったのですが、きっと活発な練習風景があったのでしょう。ここではその伝統が受け継がれているようです。  今は指導者となったこの3人が揃って肯定したセリフがあります。  「他人(ひと)にやらせるのって、本当に難しいよねぇ~」  ピッチではヴェルディのJr.ユース…ではなく、女子のベレーザの選手たちがいつ終わるとも知れず何周も何周も走っていました。
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 「サッカーは少年を大人にし、大人を紳士にする」という有名な格言があります。  12日(月)に福島でゴメスこと堀米悠斗に会いました。実は現役の選手とお茶するのは何年ぶりかなとちょっと緊張もします(笑)。ホラ、オレ基本グラウンド外の選手たちに興味を示さないタイプだし(本当です)。  実は前日ちょっと魔が差しまして山形まで「山形-千葉」を見に行き、夜は石井肇さん(※2)と、今回のテーマを肴にメシを食うつもりが「ごめんよぉ!急用が入っちゃってサ!」とドタキャンを食らい、仙台・福島と立ち寄ってサッカーとはまったく関係のない知人と会った後「さぁ帰ろうか」と腰を浮かして上り新幹線のホームに向かう途中、「もうすぐ福島に着きます!」とゴメスから連絡があり、夕刻になって駅前のスタバで3か月ぶりの再会。よりによって昼間は山形まで行って練習試合に出た後でした。疲れているところすまないねぇ。  「ちょっと足首を怪我してしまいまして…でももう大丈夫です。今日の試合にも出ましたし」と笑う彼と、まずは彼自身がユース選手だった頃の昔話。2006年のU-12の全日本少年大会。  当時の彼の写真などはココ↓  http://www.consadole.net/higuma/monthly/200608  「オレ、最初に見た試合がサイッコーに面白かったんだよね」「ACジュニオール(宮城)戦ですよね。楽しかったですね」「浅沼監督がハーフタイムに『ナイスゲーム!』ってみんなを迎えたんだよね(注・正確には『ナイスプレー!』だった)」「本当ですか?いやぁー、それは気がつきませんでした。でも試合前は監督はすっごく硬くなっていて、稲田(※3)の先制点が決まったときの表情が忘れられないですね」「コンサの単独チームとしては初めての出場だったからね。川淵キャプテン(※4)が前半ずーーっと見ていたんだよ」「え?そうなんですか?」「綾部さん(※5)と一緒にすべてのピッチを見る予定で、1つの試合はだいたい2、3分しか見ないのが普通なのよ。それが前半はずーーっと札幌の試合に釘付けになっていてサ、ハーフタイムに『札幌いいでしょ?』と声かけたら『いいねぇ!』って言っていたの」「それは気がつきませんでしたね」  今、思い出しても奇跡的な試合だったと思う。何せ試合前には「練習にならないんだもん。試合にならないかもしれない」と浅沼監督が珍しく弱気なことしか口にしていなかったため期待せずに見ていたところ、キックオフの笛が鳴った途端流れるような試合運びで2分で2点をぶん取ったわけで、仮にあの試合をビデオに撮っておいたら高値で売れたな…と(笑)。
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 続いて話題は彼のU-18時代に。主将だった彼に「主将心得」的な話をさくっと聞いてみました。  「ユース関係のライターさんたちが褒めていたんだよ。特に党首(※6)が。Jユースが終わって今でも『ゴメスは素晴らしいキャプテンだ。本当に立派な挨拶だった』って」「ああ、Jユースの『アフターマッチ・ファンクション(※7)』ですね。試合が終わった後からずっと挨拶を考えていたんですよ(笑)」  早いもので小学校6年生の時からその成長を見ているのだが、同期に阿波加俊太や神田夢実、中原彰吾、深井一希、永坂勇人らがいて、その前後と合わせて札幌ユースの黄金期だったとはいえ、いや、だからこそ主将となったゴメスのキャプテンシーがあのチームには絶対に必要だったと思う。幾多の艱難辛苦の局面で彼がチームを鼓舞している姿が目を引いた。特に死闘を繰り広げた広島戦や神戸戦、ヴェルディ戦での姿は忘れられない。現在の福島FCでは左サイドバックを任されているゴメスだが、札幌U-18ではボランチを主戦場としていた。戦力バランスを考えれば左ではないかと何度も考えたのだが、「前後左右に気を配れる彼の持ち場はCentrocampista(イタリア語・中盤という意味)だ」という恐らくは四方田監督のメッセージがこめられていたのだろう。  “党首”による記事がこちら↓  http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00150235.html  小澤一郎さんもゴメスや札幌の育成を称えている↓  http://sportsnavi.yahoo.co.jp/sports/soccer/hsyouth/2013/columndtl/201212270005-spnavi  「僕も人前で話をすることは苦手だったんですよ。でも中学から主将をやらせてもらったのと…あとはひとつ上に“ナガコウ”(※8)がいたのが大きかったですね」  をを!ナガコウの影響か。初年度からユースを見てきて、その数だけ主将も知ってはいるが、彼は最初にオレたちに歓喜を味あわせてくれた3期生の中村拓朗(第2回に登場)に並ぶかそれ以上にインパクトのある主将だった。「自分はヘタクソですから」と謙虚に語る彼は卒団後に就職し、現在はノルブリッツ北海道でプレーをしている。顔を合わせるたびにそのオーラ(笑)に半ば圧倒され「お前トシいくつだよ?」と、後ずさりしてしまうほどの堂々たる貫禄がある。一方で「しまふく寮」でもユース組の寮長を務め、人を引き付ける「人間力」あふれる素晴らしい人物だった。…ってか、まだ21になったばっかだよこの子は!オレを何周遅れにする気だい?  “ナガコウ”はじめ錚々たるメンバーが揃った2011年クラセンの前日↓  https://www.youtube.com/watch?v=KuNQD5_FEoE  その頃のチームは試合前のウォームアップのときから…つまりキャプテンマークを袖に巻く前の段階からすぐに主将が誰なのかわかったと思う。初めて見る人でもだ。決して「俺がオレが」のタイプではないのだが、いつの間にかチームメイトの視線も自然と彼に集まっていく。試合になるとまさにゲームの中心で、彼の取る位置で自チームが置かれている状況がわかった。誰よりも声を出し、誰よりも走った。ゴメスとはそういう選手であり、またナガコウもそうだった。  ゴメスは昨年トップチームに昇格し、いきなり副キャプテンの一人となったのだが、ユースヤクザから見ればサプライズではなかった。彼は生まれながらにしてチームリーダーとなる素質は有していたのだろう。が、それを開花させたのは自分自身の努力と自覚、そして良き先輩やチームメイトに巡り会えた少しの幸運があったからだろう。  よく考えたら彼もまだ未成年だ(9月でハタチ)。こちとら2周遅れぐらいにされているな(笑)。  12日はワールドカップに臨む日本代表が発表された日だった。「代表ですか?入りたいですね」とにやりと笑ったゴメス。札幌ユースが生んだ指折りのリーダーが次のワールドカップに向かって、もうすぐピッチに戻ってくる。ちょっぴり残念なのはそれが福島FCのゲームだということだ。ピッチの彼に会う機会は、きっとそう遠くはないと思う。  次回は今度こそあさって。そろそろまとめに入りたい(推定)。
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今回、あまりに( )書きが多すぎるため注釈は別にしました(笑) ※1=冨樫剛一。元札幌DFで2002年にはコーチ→U-15コーチ。2003年の高円宮杯U-15ではヴェルディのコーチとして札幌を破り一人だけちゃっかり優勝。「両方とも僕が教えた選手たち」で決勝を争った果報者。S級合格おめでとう。 ※2=石井肇。元札幌監督→チーム統括部長など、その後仙台→磐田を経て昨年まで横浜F・マリノスのテクニカルディレクター、今期は山形のテクニカルダイレクター。札幌在籍時より見違えるように顔色が良くなった(笑)。息子さんが札大出身。実家はひぐま穴から近い(笑)。 ※3=稲田浩平。札幌U-15→札幌第一高校→札幌大学。ACジュニオール戦の先制点は手元の時計で1分半だった! ※4=川淵三郎。初代Jリーグチェアマン。当時のJFA会長。愛称は「キャプテン」。毀誉褒貶ある人だが札幌ユースには大きな期待をかけてくれている。 ※5=綾部美知枝。当時のJFA理事。小学生年代である4種の担当。 ※6=党首。極左集団“アウグス党”の党首。ペンネームは大島和人さん。筆者ともたびたびユースの現場で顔を合わせ、ユースヤクザさんたちとは顔なじみ。筆者と同様何故か小太り(笑)。オレがゴメスに会った前日は福島にいたらしい(^^;; ウェブサイトはこちら→ http://blog.livedoor.jp/augustoparty/ ※7=アフターマッチ・ファンクション。試合後に互いの健闘を称え、選手や関係者の交流を図る催し。軽食が並べられたテーブルを囲んでの立食式で行われた。ラグビーでは一般化しているがサッカーでは珍しいと思う。 ※8=永井晃輔。愛称“ナガコウ”。プレミアリーグEASTを制した2011年度の札幌U-18の主将。全試合全時間出場にもかかわらず警告・退場0だった。再会するといつも両手で握前足をしてくれる。ちなみにとっとと既婚。何周オレを追い越しているんだよまったく(笑)。


posted by higuma |21:21 | コメント(0) | トラックバック(0)

2014年05月19日

JFAプレミアカップから見る北海道サッカーの危機(4)

 第一回目↓
  http://www.consadole.net/higuma/article/352
 第二回目↓
  http://www.consadole.net/higuma/article/353
 第三回目(前回)↓
  http://www.consadole.net/higuma/article/354


 予定通り更新された試しがありませんが4回目です(^^;;

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 「財前やめろ!」とは香ばしいセリフですね。  こーゆーことを軽~く口にしている人は「監督さえ変えればすべてが変わる。連勝街道驀進となりチームは再生する」というバラ色の夢物語を心の奥底から信じてまったく疑わない幸福な人たちなのかなとも思います。うらやましいです。ウチは西の方のカネ持ってるクラブとは違います。そもそもが「指導者も育てていく」という方針のクラブなんですから。  札幌的には過去の指導者中、J2からJ1へ昇格を果たしたのはすべてトップレベルでの監督経験がある人で(岡田、三浦、石崎)、まぁそれはそれとして、「指導者がすべてを変えられる」というのはどうなんでしょうね? お金のないクラブ=指導者の望む選手を揃えることがほぼ不可能なクラブにとって、それは恐らく幻想以外の何モノでもないのかもしれません(推定)。  育成でも同じことが言えませんかね?  今回のプレミアカップ3連敗の責任は関監督にあるんじゃないの? という声も確かに上がってはおりますし、僕も彼にまるで責任がないなどということはないと思っています。  そこで、今回はまずU-15を率いた関浩二監督の声を聞いてみることにしましょう。三角山放送局で放送した公式コメントからです。  「負けだすとみんなの雰囲気が悪くなる。下を向いて声が出ないというのが一番の問題点でしたね。もっと子供らしく元気出して声を出して、負けていても『おい!行くぞ!』というような声でチームを一つにしないといけない。守備でも組織で『右切れ』『左切れ』と、声を出して守っていかなければいけないところがバラバラになっていた。攻撃でもボールを出す人、受ける人の2人の関係ぐらいで、3人め4人め5人めという関わりが薄れていた。帰ってからの練習が大切かなと痛感しました。足りないところが多々ありました。彼らは北海道で3-0、4-0で予選を勝ってきている。でも全国では通用しない。北海道のレベルで満足していたら痛い目に合うという経験はできた。今後の練習での取り組みに生かされるのではないかなと思う。今後は夏の帯広(全国クラブユース選手権U-15)に出て、決勝トーナメントで2個3個勝っていけるようにしたい」  ICレコーダーに残っている声はこれだけ。オフレコでの本音話ではもっと具体的な点に踏み込みました。幾つか重要なポイントもあったのですが、その中のひとつをご紹介すると、「ムダ走り」がないということでしょうかね。  「ムダ走り」と言えばかつて関浩二の代名詞的なプレーでした。現役時代の関選手と言えば真冬でもユニフォームのシャツは常に半袖で、全身がカラ元気でできているような選手でした(失礼^^;;)。何度勢いよく走りだしてもボールは出てこない。たまにいいボールが出てもオフサイドに引っかかる。しかし10回徒労に終わっても11回12回とムダ走りを繰り返しているうちにビッグチャンスを迎え、最後の最後には決めて見せる。決して器用な選手ではなかった彼が行く先々のチームで重宝され、サポーターに愛された理由はここにあったなような気がします。その彼が指導する子供たちに「ムダ走り」が見られなかったのは、ユースヤクザとしては残念でしたね。ま、「声がない」も「ムダ走りがない」も、根っこは同じだと思うのですが。この話はまたの機会にしましょう。
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 さて。関監督の話を聞き、また試合を3つばかり見てみて、本当に元々口数が少ない子が集まっている静かなチームなのかもしれないな…とは理解できました。むしろそういう子ばかりを進んで集めたチームなのか…。いや、そんなはずもないだろうと思います。  Jリーグクラブの育成組織というのはトップチームに選手を供給し、チーム強化と地域密着を図るために存在する…と、これが第一義。それでも毎年多人数を昇格させられるはずなどないですから、成長期においてサッカーを通じて自己実現を図り、どの道に進んでも自立した逞しい肉体と精神の持ち主を育て上げるというのが存在意義の大きな柱として上げられると思います。オレ的には後者の方が本当に重要だと思うのですがね。そして完成された理想のサッカー選手とはどの世界でも立派に通用する社会人であり、その完成形を定義して、そこから逆算をして「U-15では…」「U-12では…」と、各年代で身に着けなければならないことを体得させ、選手とともにクラブの指導者も一体となって成長していく…。これが俗に言う「一貫指導体制」と言えると理解しています。オレ、こう見えて育成のプロではないですし、そもそもガキもいませんから(笑)。でも大筋において誤ってはいないと思います。どのクラブでも大体似たり寄ったりのことを言うでしょう(推定)。  上記の指導方針の下、札幌ユースの育成組織は「ただ目の前の試合に勝てばいい」という指導は決してしていません。中にはあるんですよ。Jリーグクラブの下部ではない独立系のいわゆる「街クラブ」には結果最優先で指導しているところも。それらは大概がスポーツクラブと言っても私企業ですし、監督やコーチも雇われ人です。「業績」は全国大会での実績ということになります。卒団した子供たちの将来など考えず、ただカネを払ってくれる親御さんたちにご満足いただけるように結果最優先の指導を図っているところもあるんですよ。残念ながら。  他のクラブの「悪い例」はともかく、札幌の場合を挙げると、一番わかりやすい例が2002年度のU-15。高円宮杯で決勝にコマを進めた札幌は鹿島に1-2で屈し全国準優勝に終わるのですが、その時のチームには他にはない強力な武器があったのです。ハーフナー・マイク(現・フィテッセ)。その頃すでにして190cmを超える長身を有していた彼にハイ・ボールを集めていけば、もっと簡単にゴールを奪え勝ち星を重ねていけたはずなのです。それを当時のU-15の森下仁之監督(現・ツエーゲン金沢監督)はやらせなかった。「選手たちが成長して、行く先々でマイクがいるわけじゃない」と、労を惜しまずボールをつなぎ、自分たちで考えて走って相手ゴールに迫るサッカーを志し、マイクの高さを使うプレーはあくまで戦術の一つ、それ以上には置いておりませんでした。そんな中から決勝の国立の大舞台で自分たちの判断で相手DFの裏に走り抜け、ループシュートを決めて見せた選手が西大伍(現・鹿島アントラーズ)でした。  話を戻します。  そんな将来を考えた指導をしてくれる「札幌ユースの選手」というだけで社会的にも一目置かれるようになった昨今、自立した大人になるために選手たちも自覚してできることが、あるいはやらねばならないことがあるのではないでしょうかね? 球を蹴ったりする日常の練習のほかに。
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 そんなことを考えながらさらに話を先に進めると、傷心で堺から横浜の自宅穴に戻った次の日、全国農業協同組合連合会(JA全農)が特別協賛する(主催は日刊スポーツでJFAは後援)「チビリンピック」の併催イベントである「小学生8人制サッカー全国大会」に行ってきました。眠かったです(苦笑)。3日、4日と出場10チームを2つのグループに分け総当たりラウンドが開催され、各組2位までが準決勝に進出します。5日は準決勝と決勝が行われる日。グループ敗退チームはフレンドリーマッチに出場します。  全国で小学生年代にあたる4種のJFA登録チームが8,500を超える昨今で参加チームがたった10、かつ北海道の予選が前年10月というJFAプレミアカップ以上に今日の全国のサッカー平均値を無視したような大会ですが、全国の指導者たちからは春休みの「ダノンネーションズカップ」、夏の「全日本少年サッカー大会」と並び、3大タイトルのひとつに数えられています(ちなみに2種=高校生年代は4,149/いずれも2012年度のJFA調べによる)。  今年で11回目となる大会で、過去札幌U-12は5回も準決勝に進出しています。2003年の初回には道協会推薦で東川下サッカースポーツ少年団から古田寛幸も出場しています。とはいえ、これも前述のスキームがありますから断じて実力通りのランキングというわけではなかったのですがね(^^;;。  この大会、初日となった3日の夕刻に、札幌U-12は超ビッグサプライズを成し遂げました。今大会、最終的に優勝したレジスタFCに土をつけたというのです! レジスタFCは埼玉県八潮市で活動する歴史の浅いクラブですが、ここ数年急激に力をつけ、一昨年はチビリンピックで優勝し、ダノンネーションズカップ世界大会では準優勝に輝いているほどです。組み合わせ抽選ではいきなり札幌の初戦に対戦することになり、「こりゃ何点取られるかな」とこちらもビクついてはいたのですが、前日大阪で相川雄介(昨年までU-12を指導)に聞いたところ「あ、勝ちましたよ」と言うので「えええええーっ!」と飛び上がるくらい大ビックリした次第。しかしその後、名古屋グランパスには勝ったもののサンフレッチェ広島とエスプリ長岡(新潟)に連敗しグループ3位となって準決勝には進めず、本日はフレンドリーマッチに出場するということになりました。  浅沼達也監督によると「ウチのシュートは2本だけ。それがうまいこと入ってくれて逃げ切った」らしく、「選手たちは相手を怖がっちゃっていたから、ひたすらクリア、クリアばかりで…」と、強豪を破って日刊スポーツにドン!と掲載された(らしい)というのに威勢のいいコメントは聞けません。ついには選手たちに「クリア禁止令」を出したとか出さなかったとか。これは「楽を憶えてはいかん」ということなのでしょう。  翌4日のグループ戦は組み合わせの関係上3試合が行われ、暑さの中疲れから足が止まった…と、札幌ユースのOBで今年からコーチを務める大地優貴くんは語っていましたが、あっさんは「暑さは関係ない」とバッサリ。「来年から全日本少年サッカーが冬開催になるでしょ。鹿児島で。日程的にウチらに有利なことは何一つないです。その時分、屋外で練習も試合もできないですから。まだ現状の夏の方がいい。暑いのさえガマンすれば実戦経験をそのまま本番にぶつけられますし」と語り、「今年の夏(少年サッカー大会)の出場は難しいかもしれません。予選の組み合わせが厳しいんです」と言っていた通り、全道大会に進む前の札幌地区予選でA、Bの両チームとも敗退してしまいました(泣)。  で、肝心の選手のセレクションなんですが…  「おとなしい子ばかりというのはそうでしょうね。ウチ(U-12)から上がっている子も少ないでしょう。広く受け入れるようにしてはいるのですが…」とのことでした。確かにU-15は大会の登録20人中、U-12からの昇格者はたった5人でした。「一貫指導体制」に風穴が空いてしまっているのでしょうか。  「チビリンピック」は各チームとも選手のご家族も多数お見えになっており、スタンドから盛んに声援も飛びます。間違ってもJクラブのような妙に組織だった応援ではなく、「○○がんばれー!」「△△負けるなー!」という声が多数。プレーする選手たちもまだ自立過程の年頃で「親離れ」「子離れ」がそれほど進んでいない様子も見えます。仕方がないといえば仕方がないのか。選手は「選手」と言ってもまだ小学生ですからね。  と、次回へのヒント的なことを書いて次回はたぶんあさって(推定)。
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 ちなみにフレンドリーマッチは兵庫FCとの対戦で双方スコアレスでした。


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2014年05月16日

JFAプレミアカップから見る北海道サッカーの危機(3)

 第一回目はこちら。↓
 http://www.consadole.net/higuma/article/352

 前回はこちら。↓
 http://www.consadole.net/higuma/article/353

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 「声が少ない」論をもうちょっとだけ。  このご夫妻が札幌を去って以来ウチのユースがまるで勝てないでいるヴィッセル神戸のアカデミー事業本部長である村野晋さん(人間のトシで言えばひぐまとタメ年)が…何年前だったかな?すでに札幌を離れた後にどこかでお目にかかった際に口にしていたことを思い出しました。  「声がない?うん、そんなの無理よ。単純に『声出せ!声出せ!』と言っても。オレもさ、世界各国のサッカー見てきたんだけど、やっぱ北の方はね、寒いでしょ?寒いと人間無口になるのよ。口開くと寒気が入ってくるじゃない?仕方ないのよ。南の方は陽気だよ~」  最後のセンテンスは別として(苦笑)、本当だとしたらこの発言は少々問題だなぁ。声を出さないでプレーすることを半ば肯定しちゃってるんだからさ。そのくせ神戸ユースはいつも活発な試合をします。U-18は昨年のJユースカップで広島を下し、日本一の座につきました。監督はらんた・日産→横浜マリノスでザイさんと同期だったあの野田知です。今年も帯広で探検ですか?(笑)  なお、かつてこの方が厚別で発した「J2に落ちたってどうということない」発言は100%まったく全然ちっとも問題じゃないと思いますよ。ええ、マジで(断定)。ってか今回のプレミアカップ神戸も3戦全敗だったんだよな…今回村野さんJ緑に来ていなかったけど。
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 話はちょっと本編を外れます。  その晩、熱を出しました(笑)。よほど覇気に乏しい連敗にショックを受けたのでしょうか(^^;; ま、微熱だったんですけどね。とりあえず連休で沸くミナミに繰り出すのをあきらめておとなしく寝ました。「あべのハルカス」は前日のうちに上って見てきましたし…ただ高いだけでしたが何か?  南海電鉄本線・堺の駅近くの川べりにある臨時穴(人間界では“ホテル”と称する)では偶然にも“画伯”こと元札幌の西澤淳二さんも一緒でした。川崎フロンターレでスカウトを勤めている画伯は「普段なかなか関西の大学を見られませんから」と、JグリーンのJFAプレミアで使用している4面以外のピッチで開催される関西学生サッカーリーグの視察に来られたそうです。こちらがひと足早くホテルを出立するところ、エレベータに乗ろうとのっそり起きてきた画伯の油断しきっている姿を見てしまったのですが…ま、仕事中もあまり変わらないのはご覧の通りです(笑)。
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 もう一人。今春札幌U-18を卒団し、阪南大学に進学した“マッツォ”こと松尾雄斗くん。柏戦と愛媛戦の間のお昼休みにひぐまスポーツを書き上げて、さて昼鮭でも食らおうかとクラブハウスから外に出たとたん、まさにひぐまさんの真正面にいたんだもん。そりゃ見つかる罠(笑)。  十勝出身の彼はコンサドーレU-18入団を機に「しまふく寮」に入寮し、スピードを武器にここ一番で貴重なゴールを決めるなど3年間活躍してくれました。トップチームへの昇格は適わず、卒業を控えて幾つかのプロチームのセレクションを受験したものの契約には至らず、阪南大への進学となりました。彼の他にも関西地区には近畿大学(監督が元札幌コーチの松井清隆さん)に國分将、立命館大学に蒲生幹が進んでいます。  昨年の12月、Jユースカップ以来の再会となり、なぜか関西でばかり会うことになりました。前述通り彼自身はU-18から札幌だったのですが、やはり後輩たちの様子は気になるようです。「元気がないんだよ」と先ほどの試合の感想を告げると心配そうに「頑張ってほしいんですがねー」と遠い目を向けました。写真撮影のあとひぐまさんに噛みつかれて半死半生で自慢の俊足を飛ばして逃げたと書いておきましょう。
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 話を戻そう。  OBといえばこの人も札幌U-18出身。  GKコーチの相川雄介くん。U-18の3期生で、1999年のJユースカップで1年生ながら正GKが重傷を負ったため急きょ試合途中からデビューし、佐藤兄弟(勇人、寿人)らを擁したジェフ千葉ユース(当時市原:その試合での相手のGKが元札幌の高木貴弘)をロスタイム突入まで苦しめ、2001年の日本クラブユース選手権で準優勝した彼ももう30になりました(!)。九州方面にいて今期S級を受講しているあんにゃろと同期のナイスガイです。ついでに言うとあんにゃろもだいぶナイスガイになりました。この話はまた今度(^^;;  ちょっと聞きにくいんだけど今年からU-15を見ている彼ともこのチームのことを、それもたった今終わったばかりの試合から見えたことを話さないわけにはいかない。案の定わずかに口が重い。  「すいません」と、まずは敗戦を詫びるゆーすけ。君が謝ることなんかないんだけどさ。いや、試合をやっている選手だってプロじゃないんだから別に謝ったりする必要なんかないと思うよ。  「上手い下手で言うと今の子供たちの方が僕たちより数段うまい。でも僕らの方がもっとチーム全体に団結力があったんですよね」  そう。第三者的な見方をすればあの年の札幌U-18はあんにゃろのチームだった。時にニヤニヤ笑いながら、時にオフサイドの旗を上げた副審にガンを飛ばしながらサポーターを爆笑の渦に巻き込んで、さっさと前半だけでハットトリックを決めると後半からはベンチで味方の試合…ではなく、隣りのピッチの試合を眺めていたあんにゃろはとにかく別格だったとは思う。ただ、後に気づいてきた。彼が「別格」だったのは周囲の頑健なサポートがあったからじゃないかと。準優勝の前年までチームを率いていた保坂不二夫監督(現・ヴァンフォーレ甲府コーチ)はあんにゃろについて「とにかく2点は取ってくれる。それをみんなで守りきる」と全幅の信頼を置いていた。あんにゃろ本人もそれを自覚していたのだと思う。中村拓朗(クラブフィールズ監督を経て今期から札幌U-15の下級生担当コーチ)や竹下や伝庄といった中盤も惜しみなく汗をかき、もう一人のFWだった浜本も相手チームのあんにゃろ対策の上を行き貴重なゴールを奪って見せた。「あいつ一人じゃない。みんなで勝とう!」という強い意志がチーム全体から感じられた。結束があってそれが声となり互いを動かし、励ましあってきた。個々のテクニック的にはクラセンの決勝で対戦したFC東京の方が上だったと思う。ズバリ書くとゆーすけの言うとおりむしろ全国平均からは下だったように思う(ごめんよみんな^^;;)。それでも夏の決勝まで進めたんだ。  「オレたちさ、当時から皆のことをユースだ高校生だとは見ていなかったからね。ピッチに入ったら一人の選手として見ていたから」と言うと彼はニッコリ笑い「明日、勝てるように頑張ります!」と、握前足を交わしチームの輪に戻っていった。  それが5月3日のこと。前述通り熱出して寝込み、夜が明けると翌4日。熱はとりあえず下がった。  準決勝に進めずグループラウンド敗退はもう決まったこと。それでももう1試合公式戦が待っている。おそらくそのあとウチ同様にグループを突破できなかったチーム同士で練習試合を行うに違いない。あと2試合分彼らのプレーを見ることができます。「ひと晩たって、少しは変わっていてくれないかな…」と、期待を込めた大分戦。大分は1勝1敗。昨日の柏戦では前半だけでさっくり4点を取られた後は後半は柏のシュートを0に抑えた(内定)。…ま、一気に主力選手を引っ込めた柏の計算通りの試合だったかもしれないんですがね(苦笑)。「やっちまえ!大分ぶっつぶせ!」
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●5/4(日)10:00~ 大分トリニータU-15戦(Pitch S5天然芝)  立ち上がりから札幌が攻めた。積極的に攻めたもののラストパスがつながらない。つながるはずもない。やはりこの試合でも声が少ない。程なく札幌のリズムに慣れると大分が主導権を握り、左サイドから上げられたクロスにゴール前でどんぴしゃのタイミングで合わされ先制を許す。前半終了間際にもゴール前でのハイボールを山本くんが後ろにいた相手選手にプレゼントパスしてしまい難なく決められ0-2。澱んだ空気を一掃させようと後半は早め早めの選手交代を試み、最後になってようやくクリアを拾って連続攻撃を見せ「これが札幌だ!」の片りんを感じさせるものの最後の一線を割ることができず敗戦。  大分戦の動画はこちらに。↓  https://www.youtube.com/watch?v=8dGm_9hdVdA  1点は欲しかった。けど、うまく大分に守られた。シュートは4-12。最後の10分くらい、確かに彼らは戦った。ようやく目が覚めたのか。遅かったけどね。いかにも。  試合終了後、こんなダメ大人たちの元へも挨拶に来てくれる選手たち。冗談抜きに生気が感じられない。  そこでオレ、我慢できずに言っちゃったんだよね。主将である山本修平くんに。  「山本くん、選手たちだけでちょっとミーティングとか開いた方がいいんじゃないかな。そこでみんなで思っていることをさらけ出してみようよ」
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 つづきは今度こそ明後日あたり(推定)。


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2014年05月16日

JFAプレミアカップから見る北海道サッカーの危機(2)

 前回はこちら。↓
 http://www.consadole.net/higuma/article/352

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 柏に0-3で完敗。  負けたこと自体はこの際仕方がない。何度も書くけど力の差があり過ぎた。  サッカーだけを見ればそう悪い内容ではなかったのですよ。初戦の緊張も多少はあったかもしれません。でも、相手が3ナンバー車でこっちが軽。そのくらいの余裕が柏にはあった。札幌が一杯に吹かしてもゴールは遠かった。シュート数は7対10(注・訂正しました)。決定機だってあった。「完敗」ではあっても決して「惨敗」ではなかったと思うんです。  とは言え、自分たちの持っている力を存分に発揮できない…いや、そりゃ向こうが強いんだからしょーがねぇんだけど、発揮させる術すらつかめないでいるような、あるいはそもそも発揮させる術をつかもうとする気持ちすら感じないような、要するに「ちょっとそりゃどうなんだよお前さん」的な札幌U-15の戦いぶりに、ピッチサイドの大人たちもどうにも言いようのないもやもや感に包まれてしまいました。
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 もやもやの理由はいくつかある。代表的なものが「声がない」。  プレーしている選手たちの声が柏のイレブンたちからのものだけで、札幌の選手たちの声がまったく…と言うと過ぎるかもしれないんだけど、とにかくそう言っていいほど聞こえてこない。道産子サッカーの輝かしい(?)伝統なのか否なのか、堂々たる「サイレント・サッカー」なのです。札幌に限らず過去幾多の道内チームのサッカーを「全国」の舞台で眺めつつ「声がねぇなぁ」と感じていたもので、その度に「能力開発サッカーだ!」「テレパシーで会話しているのだ!」と冗談めかして言っておりましたが、ここまで「沈黙のイレブン」を見ているとうすら寒さすら感じてしまいました。いい天気で陽に焼けたんだけど。  しかしこのサッカーで道予選をさっくり勝ち抜いてきているのもまた事実。道内予選では「声を出してはいかん!Quiet please!」というローカルルールでやっているに違いない。今度出口さん(道協会会長)に会ったら聞いてみよう。  「おいおい!そんなことないよぉ!」というでーさんの声が聞こえてきそうな中で第2戦。試合は待ってはくれない。初日は午後から第2試合の愛媛FC戦が行われます。向こうも大分に初戦敗退し、生き残るには絶対に負けられない試合となってしまいました。面倒だな。
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●5/3(土)14:10~ 愛媛FCジュニアユース戦(Pitch S3天然芝)  試合前にはイレブンから笑顔も覗いた。堅さはすっかり消え、初戦敗退のショックも薄れたらしい印象を受けた。  柏に比べれば互いの力量は拮抗している。相手アタッキングサードまでは容易にボールを運べる。逆に中盤を破られピンチもある。あくまでサッカーの試合としては見ごたえのある試合でした。  先制された失点シーンは放り込まれたボールが不規則なバウンドをしたもの。そこだけを見ればハードラックだったとは思う。2失点めは自陣内で味方のスローインのボールを相手にかっさらわれ蹴りこまれた。3点目は前がかりになったところをカウンターで突かれた。いずれも公式記録には「相手FP(GK)」の文字が並ぶ。3点中2点は加えて「こぼれ球」という記載もある。つまり、防ごうと思えば防げる失点だったのではないかと思う。  対して攻撃は前半は好機は作るもののシュートの意識に乏しかった。後半こそ6本を放ち合計札幌8対愛媛14(注・訂正しました)となり、うち前半23分に佐藤大樹が相手ゴール前のフリーキックを左足で直接決め、試合終了間際になって相手左サイド(札幌から見て右)を破り最後は飯野敬太が押し込んだ。仮にあと10分試合時間が長かったら追いつけたかもしれない。が、30分ハーフの試合は終わり、あと1点が遠かった。2-3。2連敗。この時点でグループラウンド敗退が確定(確定)。  試合の模様はこちらの動画で↓  https://www.youtube.com/watch?v=GKQyvfy4Ats  ちなみにこの2チームは昨年も対戦しています。ゴールシーンダイジェスト↓  https://www.youtube.com/watch?v=4UDwsDjHNmk
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 選手はさすがにガックリ。  「そんなに恥ずかしいから声を出さないのかなぁ」自らも道産子であり、仕事の関係で関西に在住している通称かつ兄ぃがつぶやきます。  ンなこたぁないでしょうと前足を振り「コンサドーレの赤黒のユニフォームを着てサッカーやっていて、それが恥ずかしいのならいっそ辞めちまえばいいでショ」と、生まれも育ちも横浜のひぐまさんわ「恥ずかしい論」は完全否定させていただいたのですけれど、タイコを叩いていたO森さん含め再起不能の連中の結論としては「このままぢゃいかん」でした。「いかん」と言ったところでやっているのは選手たちだ。ピッチの外にいるオレたちに画期的な打開策を披露できるはずもなく、視線は選手たちと血がつながっている皆さんの方へ向きます。  今大会、我々のような救いようのない、かわいそぉ~なサポーターの応援のマネごとやってます的な連中は別にして、遠方の札幌からも選手のお母さんたち4人が駆け付けておりました。昨年デビューという横断幕を手に皆さん大変に優しそうな方々でして、そんなお母様方に失礼を承知で聞いてみたのです。  「子供たちは…みんな自分から『サッカーやりたい』『コンサドーレに入りたい』と言って、サッカーやってンですよね? 『やれ!』とけしかけてやらされている子なんかいませんよね?」と。  お母さんたちは全員大きくかぶりを振って「いえいえ」「本人が『やりたい』と言いました」と、あくまで子供たちの意思で赤黒のユニフォームに袖を通しているのだと強調しました。それは本当でしょう。選手の彼らが生まれた時点ではサッカーは日本を代表するぐらいの人気スポーツとなっており、かつコンサドーレは…J1には定着できませんけれど(泣)…道内サッカー界をリードする存在となっていたわけです。トップはともかく(←ここ重要。試験に出ます)、ユースはU-18、U-15合わせて準優勝と優勝の合計数が両手を使わないと計算できなくなるほど全国屈指の強豪という評判を取るに至っています。入れるモンなら入りたい。入って自分の実力を伸ばしたい。大きな舞台で輝きたい…と、子供ならではの夢を抱いて札幌ユースの門をくぐったに違いありません。門なんかねぇんだけど。札幌ユース誇らしい!  そんな誇り高いチームに自らの意志でもってセレクションを受けて入ってきている子たちは、運動選手としての素質はもちろん、単純に人間としても秀でた資質を有しているはずです。過去そんな子どもたちが集まってチームを形成し、これまで幾多の強豪との真剣勝負を繰り返して成長を遂げていったのです。多少…ホントに「多少」ね(^^;;…声が少ないことぐらい、僕らも懸念はしていてもここまで危機感を持って捕らえたことなどなかったのでしょう。
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 S級はもちろんキッズリーダーのライセンスすら持ち合わせていないオレが言うのもおかしいんだけど、思いっきり単純な話、たとえばキーパーならまず2つの単語だけ的確に素早く発することができれば格好がつくのよ(推定)。「キーパー!」か「クリアー!」か(断定)。DFラインのウラに抜けてきたボールやサイドからのクロスに対し、自分が出て責任を持ってプレーをする場合は「キーパー!」(注・「オーケー」ではない。「オーケー」では何が「オーケー」なのか味方選手には瞬時に判断できない)で、フィールドプレーヤーに処理を任せるときは「クリアー!」。この2つを基本として「飛び込むな!」「○番見ろ!」「右だ!」「左だ!」などの派生形があるのであって、これらを「的確」に「素早く」発するために普段からの練習が存在しているのだと思う。  フィールドプレーヤーも似たり寄ったりだ。のべつ試合時間中ずーーーっとしゃべくりまくっていろなどとは言わない。Sんまちゃんみたいに「いやーもうホンマ参りましたワー、ハーッ(引き笑い)」なんて試合中しゃべっていたら退場食らうかもしれない(推定)。基本的には自分より後ろ=視野を確保できる位置からの声を大切に「ターン!」もしくは「マノン!」で味方を動かしていけると思う。無論実戦となるともっと応用が必要になるが、それを練習で身につけるのは前述のとおり。
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 「声が少ない」。  これだけでも長年鬱積している北海道サッカーの大きな課題と言えるのですが、特に今年の札幌U-15からは、それ以外の問題点も顕在化してきておりました。  つづきは次回。たぶんあさってあたり(笑)。
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 筆がノッてきたのであと3回くらいは続ける(推定)。


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2014年05月14日

JFAプレミアカップから見る北海道サッカーの危機(1)

 刺激的なタイトルだなぁ…(^^;;

 いささか忘却の彼方になってしまった感はありますが、今年の「JFA プレミアカップsupported by NIKE」のコンサドーレ札幌の戦いから、育成年代が今まさに突き当たっている壁について振り返ってみましょう。ま、そんな大げさに書きたくはないのですが…。

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 1997年からスタートした本大会はゴールデン・ウィークに開催されるという時期的なハンデから出場チームが最大12までに限られ、4つのグループに分けて3チーム総当たりのリーグ戦を行い、首位のみ準決勝に進出するという形式が取られました。これが2005年度からは3グループ×4チーム総当りのリーグ戦となり、各組1位と2位の中から成績最上位の1チームが準決勝に勝ち上がるシステムとなっています。場所は2010年まではJヴィレッジ、2011年からはJ Green堺です。  札幌U-15は下級生が参加していた(後述)時期を含め過去8回出場しています。自らの憶え書き的にその試合結果だけざくっと書いておきます。 1999 △2-2 ヴェルディ    △3-3 サンフレッチェみろく(広島) 2000 △1-1 ガンバ大阪    ○2-0 二本松一中(福島) 2001 ○1-0 泉クラブ(石川)    ×1-2 邑楽FC(群馬) 2004 ○3-0 カティオーラFC(大分)    ×0-1 サンフレッチェ広島(広島) 2005(この年から4チーム総当り)    ×0-1 大分トリニータ    ○3-0 帝京大付属可児中(岐阜)    ○1-0 三菱養和 2008 ○3-1 JFAアカデミー福島    ×2-5 ヴィッセル神戸    ○2-0 星稜中(石川) (2011年からU-15の大会となる) 2012 ×1-5 ガンバ大阪    ○3-0 ベガルタ仙台    ○3-1 ロアッソ熊本 2013 ○3-1 愛媛FC    ×1-2 大宮アルディージャ    ×2-7 名古屋グランパス  いずれの大会でも惜しくも準決勝進出は果たせませんでした。
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 この大会は夏の日本クラブユース選手権(通称“クラセン”)や冬の高円宮杯に比べると、大会の「格」という点ではやや見劣りしていました。特にU-14大会として下級生(早生まれの3年生は可)しか参加資格がなかった2000年代までは札幌などの地域にとってはとにかく選手たちに全国レベルとのガチンコ勝負を経験させる大会、結果は二の次…として捉えられていたような面もあります。反面、他の大会にはない「世界大会への参加」がご褒美としてついてくるわけで、その世界大会はふつーにU-15だったという…なんつーか、わけのわからない面も多々あったのですよ。札幌の成績が比較的悪くはなかったのも、他の地域のチームがそれほど本気出してやっていなかったから(失礼^^;;)かもしれないです。  そーゆー大会であっても札幌的にはもちろん勝ちたかったですし、勝利を目指してみんな頑張っていたんですけどね。結果的にグループ1位、もしくは2位の中での最上位という、つまりは準決勝進出を果たせた年は1度もありませんでした。勝ち点わずか1及ばず、もしくは勝ち点で並んでいたのに得失点差で涙を呑む…なんてこともあったのですが。  昨年の対大宮戦などは惜しかったですね。最終的にはこの大会に優勝し、世界大会でも好成績を残したチームを相手に先制しまして、ラストの10分でひっくり返されたわけですが、その昔の25分ハーフの試合ならば勝っていた計算になるのですが…あくまで机上の話ですけどね(^^;;
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 で、今年。  札幌U-15は4/19、20の両日に行われた北海道予選(昨年度のカブスリーグ上位4チームによるトーナメント)を4-0(札幌ジュニアFC)、3-0(スプレッドイーグル函館)とあくまでスコア上ですがか~んたんに勝ってしまい、本番の前夜に行われた組み合わせ抽選では「立ってるだけ」…つまり関東の3チームを3グループに振り分けて、南のチームからくじを引いていったため、最後に残った1枚を引いて、開いていたグループBに組み入れられた(笑)…で、初戦いきなり大会最強の呼び声高い柏との対戦となったわけです。
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●5/3(土)10:00~ 柏レイソルU-15戦(Pitch S5天然芝)  柏の監督は酒井直樹。ご存知札幌に2002年と2003年の両年在籍した選手で、2002年秋にじん帯を断裂する重傷を負い充分な活躍は見せられなかった彼もU-12監督や15のコーチを経て2012年からU-15の監督に昇格。就任後全国のビッグタイトルには手が届いておりませんが、全国大会に出場するたびに優勝候補に推される強豪です。実際今年の大会は関東3位で、普及枠に恵まれての出場でしたが、関東は大会を行うたびに序列が変わる激戦区ですので、ちょっといきなりココとは当たりたくなかったなというのが本音。もっとも札幌の関監督は「選手が疲れていないうちに当たると思えばいいでしょう」とポジティブ思考。いやぁ…でも相手には2011年度の全日本少年サッカー大会や昨年度のクラセンで得点王に輝いたFW中村駿太っつー怪物がいますよ。ってゆーか、他の選手たちも含め超攻撃的なチームという感じなのですが。  「1点ください。ウチは放っておいても3点は取られますから」と言うと酒井監督はあの爽やかな笑顔で「いやいやぁ~やってみなければわかりませんよ」と余裕でひぐまをいなします。次々に巣立っていく若手選手への期待は大きいようで、先日チンチンにやられたU-18(プレミアリーグ)でも大活躍したある選手(実名は伏せます)に関しては「彼には期待しています。トップに上がると思います。」と断言するほど。  さて。試合が始まると懸念された「止める、蹴る」ではそう大きな差は見えなかったものの、ほぼすべての局面で柏が優位に立ち、とっとと5分に先制するとあとはギアを1段落として札幌のサッカーにお付き合いしてくれているような時間が続きます。このチームと横浜F・マリノスJr.ユースとの試合を横浜で春先に見ているのですが、そのときと比べて彼らは決して本気は出していませんでした。数時間後に大分との試合を控えているせいか、本当に「放っておいてもあと2点ぐらいいつでも取れる」的な試合運びで、本当にあっという間に試合終了。本当に0-3で負け。
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 精一杯札幌的に光ったシーンを集めた動画はこちら↓  https://www.youtube.com/watch?v=B_bJ5m3Xxp0  ちなみに、3年前にU-12の「チビリンピック」で対戦したときの動画はこちら。双方数名が継続して在籍しています。  https://www.youtube.com/watch?v=JFGHjC3_szw  一応こちらも片道ン万円払って応援(らしきこと)をしに来ている身ですから、「しょ~がねぇなぁ…」とチトしおれてしまう気持ちもあったのですがね。ガチで現状の柏にはかなわない(推定)。何度やっても3点差はつけられると感じました。  そーゆー数字として表れる結果とは別に、今年の札幌U-15に対し少々物足りなさ…いや、はっきり書きますと北海道の少年サッカー全体に相当な危機感を感じてしまいました。
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 続きは明日(たぶん)。


posted by higuma |20:25 | コメント(0) | トラックバック(0)

2014年05月10日

JFAプレミアカップ大分戦動画

 JFAプレミアカップ第3戦の模様です。

(3)大分U-15戦
https://www.youtube.com/watch?v=8dGm_9hdVdA

 この試合の後、キャプテンの山本くん(3)に「選手たちだけでミーティングやったらいいんじゃないか」と、珍しく提案してしまったのですよ。そうしましたらこの日の午後、練習試合として浦和と青森山田と対戦(20分づつ)したのですが、その試合の合い間に本当に何事か選手たちだけで話し合いを行っておりました。その効果があったのか、最後の最後となった青森山田戦では皆積極的に声を出し、人もボールも活発に動くいかにも札幌らしいサッカーを披露してくれました。結果は出なかったのですが(対浦和0-0、対青森山田0-3)そういうサッカーに慣れていないだけの話であって、もう1段2段成長するための壁をひとつ乗り越えたのではないかと感じ、J緑を後にしました。

 この後、明日あたり総括的なことを書いてしまうかもしれません(^^;;;

posted by higuma |07:30 | コメント(0) | トラックバック(0)

2014年05月09日

JFAプレミアカップ愛媛FC戦動画

 昨日はJFAモノでお茶を濁してしまいましたが(^^;;、JFAプレミアカップでの札幌の2戦目、愛媛FC戦の模様です。

(2改)愛媛FCジュニアユース戦
https://www.youtube.com/watch?v=GKQyvfy4Ats

 動画を見る限り充分戦えているように見えますが…。

posted by higuma |08:53 | コメント(0) | トラックバック(0)

2014年05月08日

JFAプレミアカップ柏戦・愛媛FC戦動画

お待たせをいたしました。たぶんあまり見たくない動画だろうとは思いますが、
先日の「JFAプレミアカップ」の映像です。

(1)柏レイソルU-15戦
https://www.youtube.com/watch?v=B_bJ5m3Xxp0
 ↑柏の一点目を撮り逃してしまいました。すんまへん(^^;;

(2)愛媛FCジュニアユース戦
http://www.jfa.jp/match/jfa_premiercup/2014/tv.html
 ↑とりあえずJFAの公式ページをご覧ください

大分戦のもの、および大会全体の印象については明日にでも(^^;;

posted by higuma |08:30 | コメント(0) | トラックバック(0)

2014年05月04日

ひぐまスポーツ2014版―3/札幌3戦全敗で大会を去る

【堺】大阪・堺市の堺市立サッカー・ナショナルトレーニングセンター(J Green堺)で開催中のJFAプレミアカップ Supported by NIKEは、4日午後にグループラウンドの最終戦を行い、北海道代表のコンサドーレ札幌U-15は大分トリニータU-15(大分)と対戦し0-2で敗れ3戦全敗で大会を去ることになった。

 前日の2戦で精彩を欠いた札幌は立ち上がりは積極的に攻めたように見えたが長続きせず、13分に自陣右サイドをカウンターで破られ、クロスを大分・田中にヘッドで決められ先制されてしまう。途端に足が重くなり中盤でのパスもつながらなくなると、28分には自陣Pエリア前の浮き球の処理を誤り大分・森田にシュートを許し0-2となってしまう。
 後半になると札幌は大分の攻撃を食い止め、終盤には連続攻撃も見せたが大分の守備陣を崩すことはできず、現行方式となって初めての3戦全敗を喫してしまった。

 なお、大会は準決勝進出チームが柏、大宮、広島、新潟となり、残ったチームと札幌は練習試合を行って札幌へ帰ることになる。
 夏のクラブユース選手権(帯広市)へ向けての選手たちの奮起に期待したい。

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2014年05月03日

ひぐまスポーツ2014版―2/愛媛に競り負けグループ敗退決定

【堺】大阪・堺市の堺市立サッカー・ナショナルトレーニングセンター(J Green堺)で開催中のJFAプレミアカップ Supported by NIKEは3日午後、グループラウンドの2試合目が行われ、北海道代表のコンサドーレ札幌U-15は愛媛FCジュニアユース(以下・愛媛)と対戦し2-3で敗れ2戦2敗となり、準決勝進出は果たせなかった。

 ともに初戦に敗れ生き残りをかけた試合は愛媛が10分に多賀の浮き球のシュートが決まって先制し、19分にも山口が追加点を挙げるも、札幌も23分に相手ゴール前のフリーキックを7佐藤大樹が左足で直接決め、今大会初得点で1-2と追いすがる。
 一進一退の後半は徐々に愛媛に押し込まれ、51分にDFラインの裏に抜けた山口のシュートをGK櫻庭が一旦は弾くものの押し込まれ差を再び2点差に広げられる。その後60分に細かいパスをつないで途中出場の23飯野が決めるが反撃もここまで。明日行われる大分トリニータU-15との一戦に勝利しても準決勝進出の可能性がなくなった。

 札幌のグループラウンド最終戦は明日午前に大分(1勝1敗)との間で行われる。

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2014年05月03日

ひぐまスポーツ2014版―1/U-15、柏に敗戦。初戦を飾れず

【堺】中学生年代の春の日本一を競うJFAプレミアカップ Supported by NIKEは3日、大阪・堺市の堺市立サッカー・ナショナルトレーニングセンター(J Green堺)で開幕した。北海道代表のコンサドーレ札幌U-15は愛媛FCジュニアユース(愛媛)、大分トリニータU-15、柏レイソルU-15とグループラウンドB組に組み入れられ、初戦は柏と対戦し0-3で敗れた。

 札幌は前半5分(手元の時計)に柏・田中に先制点を奪われた後、時間の経過とともに中盤が健闘したものの、28分に自ボールを凡ミスから奪われ中村に決められ0-2で折り返した。
 後半に入り動きがシャープになってきた札幌は決定機も作り上げるがゴールは遠く、逆に56分に朝倉にミドルシュートを決められ万事休した。
 札幌は怪我から復帰した10藤村らが相手ボールを再三カットして攻め上がるなど、決して悪い内容ではなかったものの、実力日本一を噂される柏を相手に地力の差を見せつけられら格好になった。

 大会はA~Cの各組1位と2位の成績上位1チームが準決勝に勝ち上がる。
札幌のグループラウンド第2試合は本日午後に愛媛FC(1敗)との間で行われる。

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