コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2008年02月22日

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 あははははは(^◇^;;;

 そーゆーことがあったのね。さすがに知りませんでした。

 よかったら、みんなで鍋を返しに来てくれるヒューマンな彼らが関わって作った映画「ガチボーイ」みてみませんか?

 いや、「よかったら」じゃなくてこれは必見です。ジャンルは異なりますけれど「明日への遺言」(小泉尭史監督、藤田まこと主演/3月1日から公開=試写会で鑑賞済)と並んで今年の第一四半期に押さえておくべきMUSTな一品です。
 と、ゆーことなのでいつもは「本館」の方に書いているレビューを特別にこっちにも一部加筆訂正を入れた上で転載します。

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 過日の「ヨコハマ映画祭」において、詰めかけた映画ファンから最も畏敬の念を持って迎えられたのは特別大賞を受賞された藤村志保さんでした。藤村さんは「私は、映画には映画でしか表現できないものがあると思います。映画には映画の力があると思います」とコメントされました。これはすべての映画人、映画ファンの胸に深く熱く染み入ったことでしょう。ひぐまも日頃からこのブログの基本姿勢として、原作の小説やマンガはそれはそれとして、映画作品としての出来映えについて語ることを基本軸としてぶらさないよう努めてご紹介しておりますので、まさにわが意を得たりと感動した次第です。

 笑って泣けて社会的なメッセージをも伝え、「映画としての力が感じられた」という点で傑作評価したい作品。「ガチ☆ボーイ」。2月18日、東京・東商ホールでの試写会にて鑑賞。タイトルの中に機種依存文字(星の形)がありますので一部機種の方は正確に表示されない可能性があることをご了承ください。


<公式ページよりも詳しいに違いないストーリー>
 春。北海道学院大学も新入生を迎え、キャンパスは多くのサークルによる部員勧誘で活気に満ちていた。
 北海道学院大学プロレス研究会(HWA)も模擬試合を行い部員の獲得を狙う。が、学生の反応は今ひとつ。学生プロレスはエンターテイメントの要素が強いが、HWAは前チャンピオン佐田が退部して以来客を沸かせる花形選手不在に悩み、学生プロレス連盟へも加盟できず、学校側からは部室の明け渡しの要求も受けていた。
 そこへ興味深そうな目でひょろっとした長身の学生が現れる。「あの…入部したいんですが」。3年生の五十嵐良一という司法試験の1次に合格した秀才だった。体力面では見劣りしたものの、部長の奥寺(リングネーム:レッドタイフーン)やマネージャーの朝岡は大歓迎。
 「学生プロレスはガチンコ(真剣勝負)じゃないから」「演技力が大事だ」と、次々と先輩部員によって「段取り」を仕込まれ、「マリリン仮面」というリングネームと爬虫類を模したマスクももらい、大きな期待をかけられる。
 ところが五十嵐にはおかしな癖があった。何でもいちいちメモを取り、読み返し、その場その場の光景や仲間たちの姿をインスタント写真で何枚も撮影していたことだった。写真の余白にその時の様子や仲間の特徴をこと細かに書き込んでいく。「…ボラギノールさん…切れ痔…」。はじめは勉強熱心な奴…ぐらいしか感じていなかった仲間たちも、やがて五十嵐の余りの物憶えの悪さに首をかしげるようになる。

 五十嵐の実家は銭湯。早くに母を亡くし、父・恒雄とまだ高校生の妹・茜で切り盛りしている。父はどことなく彼によそよそしく、妹も何やら心配そうに兄と接する。
 ある日、商店街での「営業」の街頭プロレスで事件が起こる。この試合でリングデビューを飾った五十嵐が試合途中で段取りを忘れてしまい、途中から予期せぬ「ガチンコ」となる。素直にギブアップすればいいものを最後まで頑張り通してしまったため、お客さんが大盛り上がりとなったのはよかったが、相手の大久保(デビルドクロ)ともども卒倒。控え室へ担ぎ込まれる。そこへここ最近の兄の様子を案じた茜が現れ、驚くべき真実を明かす。
 「兄は…新しいことを憶えられないんです。ひと晩たつと前日までのことを忘れてしまうのです」

 五十嵐は昨年秋の学園祭の直後に自転車で事故を起こし頭を打ってしまう。命に別状はなかったが検査の結果、脳の一部に損傷が見られ、「高次脳機能障害」と診断される。身体はピンピンしており事故以前のことは詳細に憶えているにもかかわらず、新たに何かを憶えようとしても一度寝てしまうとすっかり忘れてしまうという障害が残ってしまったのだ。
 彼の部屋には「日記を見ろ」という貼り紙が壁や天井まで貼られ、毎朝眠りから覚めるとそれが嫌でも目に入る。導かれるように視線を移すとテーブルの上にはぶ厚い大学ノートがある。「明日の僕へ」と題されているノートを恐る恐る開き五十嵐はつぶやく。「僕の字…?」。それは、自分自身が事故に遭って以来の「記憶にない昨日」を綴ったものだった。ページを繰り、毎朝自分が記憶障害である信じ難い事実を把握し、ノートやメモ帳、そしてやはり壁に貼られた無数のインスタント写真でもって、五十嵐は昨夜までの時点での自らの周囲がどのようなものであるかを理解してから学校へ向かうのだった。
 学生プロレス連盟の最強タッグチーム「シーラカンズ」は「マリリン仮面」に興味を持ち、マッチメイクを仕掛けては相手レスラーに負けるように指示し続けた。さらには当初渋っていたHWAの学生連盟参加も認め、今年の学連オールスター大会も彼らのキャンパスで実施しうようと持ちかける。一見おいしい話ではあったが、そこには裏があった。すべてはマリリン仮面の台頭を快く思わなかったシーラカンズの仕組んだ罠だったのだ。
 何も知らない…いや、そもそもひと晩寝れば総て忘れてしまう五十嵐は燃え、怪我をする前に見て憶えていた佐田の打点の高いドロップキック習得に執念を燃やす。

 そして迎えた大会当日。緊張からか一睡も出来なかった五十嵐は…一睡も出来なかったがゆえに昨日までのことを鮮明に憶えたまま朝を迎えた。しかし…あろうことか学校へ向かうバスの中でうっかり寝てしまい、目が覚めたらそこは海の傍の見知らぬ場所。ケータイで妹に連絡を取るもすぐにバッテリーが尽きてしまい途方に暮れる。学校では仲間たちが五十嵐の到着を今か今かと待ち続けている。果たして五十嵐は…マリリン仮面はリングに立てるのか……。

 立てます(認定)。だって映画ですから(笑)。

 立てなかったらそりゃサギだよね、映画としては(爆)。ここで活躍するのがこの時点まであまり目立たなかった妹・茜であり、五十嵐が到着するまでの時間引き延ばしに一役買うのが「学生プロレスなんてダサいじゃん。もう一度リングに上がったら別れる」と彼女に脅されてHWAを辞めていた佐田。
 その頃、五十嵐の家では父・恒雄が茶の間に置かれていたこの試合のチケットを見て「?」と息子の部屋に入る。そこで日記帳に写真などによって、息子が自らが置かれた現実と懸命に戦い続けている事実を知る。
 いよいよメインイベント。学連王者タッグ「シーラカンズ」対「レッドタイフーン&マリリン仮面(奥寺&五十嵐)」。これは筋書きのないガチンコ勝負。一方的に痛めつけられる五十嵐。「五十嵐!すぐにギブアップしろ!」と奥寺は言い聞かせる。しかし五十嵐は絶対にギブアップしなかった。何度押さえ込まれても3カウントを許さなかった。とっとと負けるつもりだった奥寺の闘志にも火がついた。そしてついに、伝説の大技、魂のドロップキックが炸裂する…。


 この映画、原作は一応あります。劇作家・蓬莱竜太という方の筆による劇団「モダンスイマーズ」の舞台劇「五十嵐伝~五十嵐ハ燃エテイルカ~」。このストーリーを元に西田征史という人が映画向け脚本を書き上げたもの。後述しますが西田は役者としてもこの映画に出演しています。
 主役の五十嵐に佐藤隆太(阪神ファン)。TV・CMでも活躍し、「ROCKERS」やら「木更津」やらで映画にも数多く出演。オリジナルDVD作品「THE3名様」では主役を演じておりますが(未見)、劇場用映画での主演ってのは初めてみたいですね。元々彼は高校球児であり、名門日大櫻丘高校の出身。キャラクター的には「非格闘技系の体育会系の人」という感じでしたが、今回当然のように挑むことになったプロレスシーンは、ラストのシーラカンズとの大一番や日々の練習シーンも含めてすべてガチンコ。つまり吹き替えやCGナシにすべて本人が演じきったとのことです。
 この映画の企画が持ち上がるずっと以前に前述した舞台劇を偶然佐藤も鑑賞しており、「映画化されるのならぜひ五十嵐を演じたい」と熱望しての出演。舞台劇版では実際のプロレスシーンはなく、部室内で物語が進んでいくのみだそうですが「映画化されるのなら当然プロレスシーンもあるだろう」と覚悟を決めて挑戦し、見事にこの難役を演じきりました。「正直、身体は悲鳴を上げていましたけど、自分の体の痛みも、他の誰でもない僕が五十嵐を演じているという実感につながりました」(以上談話は「キネマ旬報」より)と語っております。
 出演者の序列的に2番目に来ているのが朝岡麻子を演じるサエコ。ご存知ダルビッシュのヨメです。この映画のクランクインが昨年の7月9日で、ダンナがお立ち台で婚約を発表したのがちょうど一ヵ月後の8月9日。同日サエコ自身もブログで妊娠6週目であることを明かしておりますので、既にお腹の中に新しい命を授かった状態で撮影に望んでいたことになります。別に妊娠は疾病ではないのですし、サエコ自身はマネージャー役なのでアクションシーンはランニングぐらいなのですが、それでも「大丈夫かなぁ?」と、雄熊としては何か不思議な感じがしますね。この映画では主人公・五十嵐の憧れのヒロインという位置づけなれど、麻子はキャプテンの奥寺に思いを寄せているという設定。今回は髪型のせいか一時期の優香みたいな印象を受けますが相変わらずあの声は…。映画が始まってしばらくはオレ自身に「慣れろ!我慢しろ!」と言い聞かせながら見ていました。
 女優陣を優先してご紹介します(決定)。HWAの一員でレスラーとしては紅一点の「コケティッシュ谷」こと谷絵津子を演じたのは久保麻衣子。昨年公開のオムニバス映画「歌謡曲だよ人生は」の中の蛭子能収サンが監督した「いとしのマックス」というエピソードで、下着姿になっていたかと思ったら真っ赤なドレスを着て血まみれの武田真治と怯えながらも大胆に踊りまくるというわけのわかんないヒロインを演じていたのが印象に残っています。実年齢は23歳。元々新体操の経験がある子だそうです。
 五十嵐の妹である茜は仲里依紗。「ひぐま本館」では先日「ちーちゃんは悠久の向こう」でご紹介したばかり。その時は(生きていれば)高校1年生ということでやや幼めの作りでしたが、今回は髪を降ろしてトシ相応(18歳)に見えています。途中まではほんの顔見せ程度しか出演シーンがなかったのですが、終盤に見せ場があります。
 HWAキャプテンの奥寺(レッドタイフーン)は向井理。メンバーの新沼(玉子王子)に中谷竜、同じく大久保(デビルドクロ)に小椋毅。すまん、いずれも知らない(^^;;; ドロップキック佐田を演じた川岡大次郎だけはどこかで見たことがあると思ったら瑛太と上野樹里が共演した「サマー・タイムマシン・ブルース」でタイムマシンをムダ使いする大学のSF研の一員でした。
 憎まれ役となるシーラカンズの2人のうち、金村役でイケメンな方が瀬川亮。主にTVで活躍している人ですが、こちらも昨年オムニバス映画「世界はときどき美しい」の中の「彼女の好きな孤独」でラグビーで鍛えた見事な身体を披露してくれています。ただしベッドシーンでですが(^^;; もう1人の安藤役は現役のみちのくプロレスのレスラーであるフジタ“Jr”ハヤトが扮しています(この映画はみちプロが全面協力。新崎人生がプロレスの監修を行いまました)。
 レフェリーのボラギノール日野にこの作品の脚本も担当した西田征史。元々お笑いをやっていた人だそうですがちょっと記憶にありません。ただし、かのラーメンズとの親交が深く、舞台の脚本や演出の経験は豊富だとか。映画脚本は初めてですが、恐らくこれから発注が殺到するのではないでしょうか。
 HWAのOBで、現在はスポーツバーのマスターの傍ら、学生レスラーのマスクを作ったり、試合の時には場を盛り上げる実況アナウンサーにもなる君島に宮川大輔。かつて佐藤隆太と舞台で共演したことがあり、その縁で佐藤が君島役に宮川を推薦したとのこと。もっとも宮川本人は「レスラー役で出たかった」そうですが(苦笑)。一応HWAの第16代目チャンピオンということになっておりますので部室のシーンをよ~く見ておいてください(笑)。
 そして五十嵐の父・恒雄役には泉谷しげるサン。季節のない町に生まれたこの方も今年とうとう還暦を迎えます。当代随一の性格俳優という見方もできる人ですね。今回はキャスティングの前からこの父親像は泉谷サンをイメージしながら書いたとのことで、「どうせならダメ元で」と、ご本人にオファーを出したところ快諾を頂いての出演に至ったという話です。泉谷サン特有の「街角に立っているだけで110番通報されそうな不穏な雰囲気」が、今回はプラスに作用。さらに終盤には「オレ、風呂タダで入れちゃうよぉ~」と泣かせるシーンもあります。


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 ロケ地は北海道。ここンとこ、北海道を舞台にした映画が多いですね。
 昨年は「MAYU~ココロの星」、「壁男」、「Little DJ~小さな恋の物語~」、「スマイル 聖夜の奇跡」が秋から冬にかけて次々に公開されました。「Little…」は函館周辺、その他3つは札幌が主な舞台でした。今年ももうすぐ公開の「犬と私の10の約束」と「うた魂♪」が主に函館地区でロケされた作品です(「犬…」は他に旭山動物園など、「うた魂♪」は他に千葉県内。なおこのタイトル中にも機種依存文字=音符があります)。
 「ガチ☆ボーイ」は大部分を北海道大学で、一部を北海道工業大学のそれぞれキャンパス内で撮影。クライマックスとなる試合のシーンは恵庭市にある北海道文教大学の体育館を使用。街中のシーンはあまり出てきませんが、商店街での街頭プロレスのシーンは小樽市のアーケード商店街(都通りかサンモール)で収録されました。五十嵐の自宅も小樽市の祝津の空き家にてロケされたものだそうです。

 で、映画そのものに関してですが、ハナっからフジテレビのいつものパターンのいつものエンターテイメント映画で、派手な宣伝で煽りにあおって、中身はそれなりに観客を引き付ける仕掛けはあるものの、ストーリーや設定のディティールには粗さが目立ち、映画作品の品質としてはそうたいした評価はできないだろうと思っておりました。「銀色のシーズン」がそうでしたし、「スマイル…」もせっかく意欲的な撮影技法を駆使してくれたにもかかわらず客を小馬鹿にしたような悪ふざけで作品の品質を自ら貶めましたし。

 しかし今回は見事に良いほうに裏切られました。やればできるじゃねぇかフジテレビ(笑)。昨年の「それボク」はむしろアルタミラと周防監督の企画に「乗った」って感じだけでしたけれど、今回は会心だ。
 何と言ってもクライマックスのあの「ロッキー」をも髣髴とさせるガチンコ激闘シーンと、泉谷サン演じる恒雄が息子の日記を読んで、日々の自分自身と戦い続けている現実を知り激しく胸を打たれるシーンとのクロスカットは冒頭にも書いた「映画の力」を感じさせる部分であり、大多数の観衆が涙腺を刺激されたと思います。

 もちろん減点しなければならない箇所もあります。公開前ですし、あまりバリバリと書きたくはないのですけれど…。
 やはりエンディングのチャットモンチーによる主題歌「ヒラヒラヒラク秘密ノ扉」はどうにかならんもんかと…。決してオレ、チャットモは嫌いじゃないんですよ。メジャーデビュー前からtvk(テレビ神奈川)の「saku saku」でとり上げられていて結構早くから聞いていましたし、「シャングリラ」は近年のJポップの中でも名曲と評価しておりますし、徳島が生んだ城福兄弟以来のスター(推定)ですから。ただ今回はどーしても橋本の声が…
 むしろ劇中で使われたウルフルズの「暴れだす」が作品の世界観にバッチリとフィットしていまして、正直このイントロがかかった途端にビックリしたんですよ。そのあまりのハマリっぷりに。聞けば佐藤隆太も「暴れだす」が合うのではないかと考えていたそうで、トータス松本のシャウトをBGMにして懸命にトレーニングを積むシーンは、たぶん次回見たら泣くと思う。ってゆーか、試写会のときからして少し「来た」ことを白状しないといけません。佐藤はアリナミンのCMに出演していたことがあり、その時のBGMがウルフルズの「泣けてくる」でしたので、縁があったのかもしれませんね。

 本作は「高次脳機能障害」を専門に研究している方が監修をしています。実は「眠ったら忘れる」という症例は今まで報告されていないそうですけれどね。別の研究者の方のWebではこの映画について「(同障害者が)ハードなプロレスに取り組むなんてちょっと、現実離れしています」とする一方で、「『記憶障害』を広くしってもらうと言う意味では、ゆるせるかなと思ったりします」とも綴っております。
 劇中でもすべてを知ったキャプテン奥寺が「…想像できねぇなぁ…」というシーンがありますが、なまじ見た目が健康そのものであり、普通に喋れたり歩いたり走ったりもできるだけに、この「高次脳機能障害」が健常者社会ではなかなか理解されないものであろうことがうかがえます。
 映画の世界では「博士の愛した数式」(2006年・小泉尭史監督、寺尾聡主演/キネマ旬報ベストテン第7位)という作品で既に描かれております。寺尾聡演じる主人公が「忘れないように」と、身体中にメモを貼り付けている姿はどこかコミカルであると同時にこの障害の深刻さを如実に表していたと思います。
 高次脳機能障害者が回復、つまり新しいことを記憶できるようになるためのリハビリテーションの方法論は現在のところ確立されていないとのことです。それどころか専門の医師やスタッフもまだまだ不足しており、ゆえに医療メカニズム的に解明されていない分野も広漠たるものがあるとか。その一方でこの映画で描かれたように、肉体的にはピンピンしている本人よりも、むしろ家族・友人など周囲への負担・影響が大きいゆえ、さらなる研究とともに一般への認知が急がれているとのことです。
 ただ、まったく回復・改善が見込めないものなのかというとそうでもない…いや、専門家的には「そうは思いたくない」らしく、この映画でもクライマックスの前に五十嵐が「何か大事なことをしなければいけないのでは?」と、気付くシーンがあります。一条の希望の光と感じていいのではないかと思います。

 「記憶が残らないなんて、生きていないのと一緒」と言う五十嵐。
 「お前が憶えていなくても、俺たちの記憶に残してやる」と励ます奥寺。
 学生プロレスという世界で、「人の記憶に残る」ことによって生きる意義を見出した五十嵐を、ノー・スタントで懸命に演じきった佐藤隆太にあらためて賛辞を送ります。それと脚本・西田征史、監督・小泉徳宏(良作「タイヨウのうた」で監督デビュー)は今後も要注意。もっとデカい仕事をしてくれるに違いありません(未定)。

 しつこいようですが「Powered by サッポロビ-ル」です。劇中何度も商品が出てきますし、そもそもHWAのマークが星ですから目立つ目立つ(^^;;;
 そーゆータイアップ丸出しがイヤだという映画ファンも当然いらっしゃるかと存じますが、少なくとも今回に限ってはアタシわまったく気にしません。ってゆーか、もっとモロ出ししても全然OKでしたよ(笑)。

 さて。コンサドーレの選手諸君には我々の記憶に残る戦いをJ1の舞台でしてもらおうではありませんか。もちろん若手選手は「Powered by しまふく」で(決定)。



posted by higuma |16:03 | コメント(0) | トラックバック(0)

2008年02月18日

ガチ☆ボーイ

 基本的に放置ブログですが、たまには何か書きます(推定)。
 違う文面書くのは面倒だなぁってこともあり、珍しく「本館」と同じことを書きます。


 とりあえず試写会を見た直後の速報っつーことで。

 「製作=フジテレビ・ROBOT・東宝」って、コレだけを見ると「銀色のシーズン」とまったく同じユニットなんですよね。
 で、主演が佐藤隆太(阪神ファン)だ。ヒロインがあのできちゃったヨメだ。題材が学生プロレスだ。オマケに主題歌がチャットモンチーだ。

 普通ならスルーですよ。

 でも、「舞台は北海道、しかも主要シーンを北海道大学構内で撮影」ってことだけでとりあえず見ようと思ってついうっかり試写会にも応募しましたよ。2通も当たりましたよ(マジ)。


 傑作(認定)

 マジで今期現在までのところ日本映画最高ランクの出来でした!
 年間通しても主演の佐藤隆太は高く評価されると思うし、何より脚本が素晴らしかったのでこれも脚本賞候補くらいにはなると思います。

 もちろんこれは3月1日に公開されたらカネ払って見ます。それもたぶん2回くらい。
 その前にもう一回見たいので…すいません…差し上げておいてナンなんですが…(^^;;…Nサン、20日の試写会の券返していただけませんでしょうか(苦笑)。

 詳しいレビューは近日中に(本館に)アップするとして、とりあえずこの映画の仕上がりがよかった理由として考えられる要素を挙げるとすると、エンドロールの最後の方に出てくる

 Powerd by サッポロビール

 これだな(確定)。「銀色」がいまひとつしくぢったのはありゃAサヒとのコラボだったモンね(判定)。
 しかし…“Powerd by”って…ふつーに「協力」とか「協賛」と、どー違うんですかね(苦笑)。

posted by higuma |23:14 | コメント(0) | トラックバック(1)