2007年06月17日
ひぐまスポーツサテ仙台戦(@ユアスタ)
札幌、仙台と分ける-Jサテライトリーグ 【仙台】Jサテライトリーグは17日(日)、グループAの第9日目が行われ、コンサドーレ札幌は宮城県仙台市のユアテックスタジアムでベガルタ仙台と対戦し、2-2で引き分けた。 立ち上がりから札幌は積極的に試合を進め、前半3分に右サイドからMF岡本が左足で先制点を決め、前半ロスタイムにU-18から参加したFW横野のゴールで追加点を奪い、前半を2-0で折り返したが、後半は仙台の逆襲に遭い、退場者を出したこともあって終盤に追いつかれた。 札幌の今期サテライト戦通算成績は0勝3敗1分。次の試合は7月1日(日)14時からホーム・宮の沢白い恋人サッカー場に鹿島アントラーズを迎えて行われる。 札幌の出場選手=GK佐藤優、DF=関、金子(→加藤※)、吉瀬、岩沼、MF=岡本、鈴木、上里、川崎、FW=西、横野※(→佐藤明※) ※=U-18所属の選手 札幌の得点=岡本(3分)、横野(44分) -充実の前半、課題の後半- 「前半は素晴らしかった。今年のサテライト戦で一番の内容だったと思う」と三浦雅之コーチが試合後振り返ったように、前半の札幌はアグレッシブさを前面に出し、ホームチームを圧倒する。 早くも3分には右サイドでパスを受けたMF岡本が縦への勝負をかけ、深い位置から押し上げてきたMF鈴木に一旦預けたボールの返しをもらって左足を振りぬいて決めた。パスを出してそれで終わりというプレーではなく、次の動きを怠らずシュートコースを見切って決めた質の高いプレーだった。 その後も札幌は優勢に試合を進める。西、横野の若いFWコンビが仙台の木谷、白井という百戦錬磨のセンターバックコンビを相手に次々に仕掛け、岡本、川崎の両サイドハーフにボランチの上里、鈴木らも絡んでトライアングルを形成して繋ぎながら攻める場面も目立ち、過半の時間を仙台陣内で進めた。前半だけでシュートは8本、コーナーキックは9本も得たほどである。 これだけ多くのチャンスがありながら1点では勿体無いと思われた前半ロスタイム、新旧のユースコンビによって2点目が入る。中盤やや左でボールを受けた西が正面Pエリアすぐ外にいた横野に渡すと、受けた横野はDF2人に寄せられながらも鮮やかにターンし、右足のグラウンダーのシュートでゴールネットを揺らした。 後半になると仙台も馬力のあるFWウィリアンを投入し反撃に移る。たびたび札幌ゴールが脅かされるものの、FW中原らの決定力不足にも救われ札幌リードのまま迎えた後半23分、速いテンポのパスが札幌ゴール前で仙台MF金子に渡り、体を寄せたDF吉瀬が倒したとして得点機会阻止で退場となり、これにより仙台に与えられたPKを25分にウィリアンが決め1点差に詰め寄られる。「先にこっちが体を入れていて、相手の方からぶつかって来て倒された」と納得のいかない表情で吉瀬が語った微妙な判定で1人少なくなった札幌は、以後前半の飛ばしすぎもたたって足が止まりがちになり防戦一方となる。GK佐藤の身体を張ったファインセーブなどで仙台の猛攻を食い止めてきたものの、ついに後半38分に1人少ない影響からか右サイド(仙台の左)の熊林をフリーにしてしまい、易々と入れられたクロスを中原に頭で決められて同点とされ、試合はそのままタイムアップとなった。 トップの試合に続いて今回も微妙な判定に試合が左右されたと言えなくもないが、途中までは納得の試合を披露できたこともまた前向きに評価したい。特に前回の対戦では直接決めたフリーキック以外に見せ場がなかった上里にも運動量が戻り、岡本、岩沼のルーキーコンビにも輝きが増してきたことなどが好材料として挙げられる。 -選手コメント- 先制点のMF岡本「以前よりは動けるようにはなってきているとは思いますが、まだまだ体力的にも技術的にも劣っているところがある。ゴールは、シュートコースはあそこしかないと思って打ったらちょうどいい所にいってくれました。きょうは左の(川崎)健太郎さんが攻め上がることの方が多かったので、これからは左右どちらからも攻めていけるようにしていきたい」 2点目を奪った横野(U-18)「サテライト戦は初めて呼んでもらいました。ゴールの場面は相手のGKが右に寄っていたので、DFが仕掛けてくる前に打とうと思いました。いいコースに行ってよかったです。サテライトでは相手のDFがキープさせてくれないので、そのあたりを鍛えて、前線でキープできてゴールをたくさん決められる選手になりたいです」 キャプテンマークを巻いたMF鈴木「ウィリアンに肩を蹴られて痛かったです。骨ではなく筋肉のところなので大丈夫です。岡本のゴールでは自分が起点になれてよかったです。前半はボールもよく動いていて楽しかったですが、ああいう形(退場者が出る)とDFできる人がいないし、自分がやるしかなかったです。そこからまた1点を取られたのでダメですね。トップチームが頑張っているのに自分たちがサボっているようではダメなのでしっかりとやっていきたい」 三上強化部長「きょうは今までやってきたアグレッシブにプレーするということに加えて、ポゼッションを意識しようということでやったが、前半に関しては一人一人のパフォーマンスも良かったしできていたと思う。ただ後半の10分、15分というところからみんな足が止まってしまった。きょう60分間できたことを次は70分、80分と積み上げていくことが今後の選手たちの課題として残りましたね。そんな中、ユースの横野は昨日も試合に出てきょうもこれだけやれていたということを評価したい」 -移籍の林が出場- ベガルタ仙台へ期限付き移籍となって4日目のGK林卓人がサブメンバーとしてベンチに入り、後半11分からピンク色のGKユニフォームに身を包んでゴールマウスに立った。DFラインとのバックパスの処理で冷やりとさせられる場面もあったが、後半は仙台が優位に試合を進めたこともあって決定的なシーンは訪れなかった。試合後はすぐ後ろに陣取っていた札幌サポーターからも熱い林コールを浴びた。林は久しぶりの実戦に大粒の汗を滴らせながら「まだまだです。これから連携面など高めていきたい」と語り、試合後は札幌の選手バスのところまで出向いて数日前までのチームメイトと会話を交わしていた。
posted by higuma |17:57 | コメント(1) | トラックバック(0)