コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2022年01月11日

コンサ旭川、攻撃“サッカー”でフットサル日本一に!

【伊勢】中学生年代のフットサル日本一を競うJFA第27回全日本U-15フットサル選手権大会は、10日(月)に三重県伊勢市の三重県営サンアリーナで決勝ラウンドが催され、北海道代表の北海道コンサドーレ旭川U-15(以下“旭川”)が6-1で東急Sレイエス(関東・神奈川県)を破り初優勝を飾った。

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試合前、円陣を組む旭川イレブンと右の黒ジャージの中村監督


 午前の準決勝は四国代表の松山城北FCが相手。旭川は強力なプレッシャーで追い詰め終始優位に試合を進め、今大会好調の3中田の2ゴールなどで5-0と松山城北を一蹴する。

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前半、5加藤のゴールで同点に追いつく


 「優勝か、それ以外は何もないと同じ」(旭川・松山育司コーチ)の言葉同様、旭川は漲る気迫で決勝戦でも初出場の関東の雄・東急Sレイエス(以下“東急”)を寄り切った。
 東急は横浜市北部の東急田園都市線沿線のあざみ野に拠点を持ち、近年めきめき力をつけ日本クラブユース選手権U-15にも出場を果たすなど「外サッカー」では知られた存在である。しかし今大会のメンバーはフットサル専門チームの一期生。守備も攻撃も総合力が高く、グループBでは昨年優勝のブリンカール安城U-15や強豪長岡JYFCを降すなど、フットサルチームらしい高い技巧で初出場初優勝を狙う。

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後半に入ると今大会大活躍の3中田の連続ゴールで突き放す


 旭川は試合前の中村拓朗監督の「高円宮杯に出られないとわかったときの悔しさからあとひとつで優勝というところまで来られた。オレは来られると思っていたけれどね。全員で力を合わせてサッカーをしてきたことの集大成を見せよう」の言葉に全員が天を突くほどの咆哮で応え、旭川史上最高の闘志を胸にピッチに飛び出していく。イレブンは普段は内に秘めた情熱が顕在化したときの強さを見せ、積極的な試合で序盤から優位に立つと、不運なオウンゴールで前半8分に先制は許すも、同11分に5加藤のゴールで試合を振り出しに戻す(準決勝以降は15分ハーフ)。

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パワープレイの東急に対し10横山がハットトリック。東急を粉砕する。


 後半に入っても旭川の勢いに陰りは見られない。18分と23分に3中田の自慢の左足がさく裂し3-1とリードを奪うと、たまらず東急はタイムアウトを取る。選んだ作戦はゴレイロ(ゴールキーパー)を攻撃参加させるパワープレイ。それでも旭川は今大会2戦目のエフスリー(北信越・新潟)戦でも経験済み。落ちついた対処で「相手がパワープレーに出てもゾーンで守る」(中村監督)戦術を徹底し、残り時間が気になる東急に圧力をかけると、10横山が相手選手のボールをかっさらい無人のゴールに流し込む鮮やかな「パワープレイ返し」で追加点を挙げる。横山は終了間際の30分にも連続でゴールを挙げパワープレイ返しだけでハットトリックを記録。6-1とスコアが開き残り時間が0を示すと、日本一に立った歓喜を爆発させる旭川イレブンの叫び声がサンアリーナにこだました。

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試合後、優勝記念撮影をする旭川イレブン

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JFA北澤豪理事から表彰状を受ける旭川・菅谷脩人主将。

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その賞状


[実った攻撃サッカー、真冬の豊作]
 2004年のチーム創設以来初の全国タイトルを手にした旭川イレブン。中村監督も「高円宮杯に出られても優勝を目指すつもりでいた」と語る豊作の中学3年生たちが決勝で記録したシュート数は48。特に外サッカーではDFのはずのレフティ3中田は一人で相手東急の合計18本に肉薄する16本ものシュートの雨を浴びせた。全5試合でゴールを挙げた彼は春からはJ3松本山雅のU-18に進む。逆にシュート6本で3得点を挙げ技を見せた10横山はJ2ベガルタ仙台のアカデミーの門をくぐる。エフスリー戦で貴重な先制ゴールを挙げた2坂本、好プレーを見せた6倉田、主将としてチームをまとめた7菅谷は札幌U-18へ昇格する。1吉田の身体を張った守備を始め、全員が相手の攻撃を跳ね返し、ボールを奪わんと前へ前へとオールコートで連動し圧力をかける。奪ったら躊躇なくシュートで攻撃を終える。中村監督も「サッカーで勝ちました」と胸を張るそのスタイルは札幌トップチームのミハイロ・ペトロヴィッチ監督が標榜する攻撃サッカーそのものだった。旭川での経験と勲章を胸に、他の生徒たちも旭川実業や大谷室蘭などの有力高校サッカー部に場を移し、さらに成長を続け、コンサドーレのサッカーの種を全道へ、あるいは全国へと広げていく。

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トーナメントボード。「コンサドーレ」の名がてっぺんに記されている

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選手全員に贈られた一番いい色のメダル

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「トロフィー見せてくれよ!」「めんどくせぇなぁ(嘘)」

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旭川ユースの諸君、本当におめでとう!


 北海道代表の優勝としては第1回大会の札幌第一ジュニアユース、3回・9回のユニオンジュニアユース、6回のコンサドーレ札幌U-15、13回、17回のスプレッド・イーグルFC函館に続く6度目の栄冠。
 2020年に監督に就任した旭川の中村拓朗氏は札幌U-18の3期生。同期の新居辰基(元札幌ほか)とともにU-15のユニオンジュニアユース時代にチームはこの大会で全国優勝をしているが、「中学2年の年はトレセンの日程と被ってしまって出場はしていないんです。3年の時も準優勝しましたが怪我をして出られなかったんです」と語る。自身のU-18時代も夏のクラブユース選手権で準優勝に終わっているため、教え子が自身を越えていったことになる。しかも遠征メンバー16人全員を出場させ11人もゴールを記録するという、とてつもないレベルの高い采配も見せつけた。
 この快挙はコンサドーレファミリーのみならず、道内で切磋琢磨を繰り広げる同世代や、次代を担う子供たちにも刺激となるものだろう。心から祝福と慰労の気持ちを送りたい。選手たちよ、メシは残すな。(ひぐま)

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posted by higuma |08:56 | コメント(0) | トラックバック(0)

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