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2006年11月02日

球趣そぐファンの騒音

野球のコラムで言えば、豊田泰光さんか野村監督でしょうか。
文化放送の豊田さん野球解説は今でも続いているのかな。



日経新聞での豊田さんのコラムの中で。
一瞬の静寂を奪うどんちゃん騒ぎに明け暮れる一部のファンが増え、目の肥えたファンが減っていると言うくだりがあります。


松坂さんと斉藤和さんの投げあいはその一瞬の静寂を必要とする素晴らしい投げあいだったと思います。試合終了と共に崩れ落ちる斉藤投手と同僚の両脇を抱え込まれながら球場を後にする斉藤投手の姿は忘れられないものとなるでしょう。歴史に残るシーンだったと思います。

投手は打たせまいとする存在ですが、多分打たれるために存在していると思います。投手が打たれなければ、野球は動かないものだと思うから。
そして、打たれた後の姿が美しいかどうか、これが超一流であるかどうかの分かれ目だと勝手に思います。
打たれた後に投手でなくなるか、打たれた後も投手として存在するか、。

阪急対巨人の一戦で、王さんを前の打席まで完膚なきまでに抑えていたのに。
最後の打席でホームランを打たれ座り込むアンダースロー山田久志投手の姿。

打たれた後の形が美しいなんて残酷な事をいっているのだけれど。


で、この息を呑む投手と打者の駆け引きと言うものは。
特権階級の目線だと思うのです。
あるいはTV観戦での目線とも。
そして解説席での解説者の目線とも。
その世界最高の大御所は楽天監督の野村さんでありましょう。

で、競技場40千人の目線全てがこれに釘付けされているかどうか。
バックネット裏ならこの光景は固唾を呑んで見守るべき場面となるだろうけれど。

私はそういう場所で野球を見たことが無い。
後楽園でもジャンボスタンドであったし。
札幌ドームでも、変化球の区別の付かないどころか、ストライクかボールか区別のできにくい場所でしか見たことが無い。


巨人戦の視聴率の取れなさ具合が話題になるけれど。
強い巨人になれば、ある程度率は戻るでしょう。
でも多分、全盛期には戻らないだろう。
でも、それは心配のない事だと思います。
心配しなければならないのは。
当事者の巨人と。
巨人におんぶに抱っこ状態だったセリーグの特に首都圏のチームと。
スポーツマスコミとTVでしょう。
巨人が強くなって真に欲しいのはセリーグのチームとマスコミとTVだろうなあと思う、当事者よりもね。

パリーグのチームが首都圏大阪圏から拡散した結果。
野球を競技場で見る楽しさを地方の人間が味わった事。。
野球の人気は歴史上最高にあるのではないかと思います。



そういう中で。
斉藤さんと松坂息をつかせない投げあいの終わり方が、ある意味豊田さんの野村さんの目線以外のところであった事がとても面白いと思う。
野球はいかにミスをしないか、させないか、させるかという部分もあると思う。
最後の場面にミスは存在していないと思う。誰もが最善のプレーを選択していたと思うのだけれど、それでも野球が動いた、試合が終わった。
しいて言えば、小笠原さんがセーフとなった後のプレーだろう。
守備者がホームを意識していたかどうかで変わったのかなあと。




9回ウラに森本四球、田中雅送りバント、小笠原敬遠、セギノール三振で迎えた2アウト1、2塁で、稲葉の内野ゴロで2塁のフォースプレイになる所に小笠原が飛び込みセーフ、明らかに出足が早かった小笠原さん。
年に一度も無いプレーですね。こういうこともあると予め対処していたと思われるプレーです。
その間に森本が長躯ホームを突いて試合が終わる。



これはある意味蹴球的ですね。TVでの投手打者という固定目線よりも。
競技場で見なければ、わからないかもという目線です。
TVカメラは全てを追いきれなかったと思う。
小笠原さんのスタートの速さを捕捉えていたのは凄いけれど。
森本さんがホームに向かっている姿を初めからは映像に出す事は不可能だと思うし。


このプレー全体を見渡せた人々は競技場に存在していたはず。
選手がペットボトルの大きさにしか見えない札幌ドームで野球を見て。
TVで見ているほうが面白いと思ったいた部分はあるのだけれど。
やはり野球も競技場で見たほうが面白いのではないかと思えてきました。


新庄さんの宇宙人的パフォーマンスだけに人気の原因とする向きがあるけれど。
なぜ新庄がさん野球の中だけにとどまらず、日本中の話題になったのかを、あのパフォーマンス以外できちんと論理的に説明して欲しいと思う。

多分、野球界を飛び越えての話題は王長島さん以来ではないかなあ。
まあ、江川さん桑田清原松坂野茂松井さんもいるけれど。
巨人の高橋さんのほうが成績は数段上で生まれた時期が違ったらスーパースターだとは思うけれど、そうはならない事を感じたい。



投手と打者以外の目線視線考え方を野村監督の投手打者捕手目線並みに語れる解説者を今時代は欲していると思う。


昔は投手が全てだった日本シリーズ。
エース対エースの闘いだったと思う。
そしていつしか捕手対捕手の戦いになった思う。
それは巨人V9の森さんが創始だと思うけれど。
そして野村スコープの野村さんがはびこる事となる。

そういうものが主流から外れ始めていると思う。
昨年の千葉が日本一となったあたりから。



野村さんと豊田さんのコラム・解説は大好きな事を最後に補足しておきたいと思います。

posted by mimicaki |11:02 | 他スポーツ | コメント(0) | トラックバック(0)

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