コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2008年10月30日

「五段階計画」は経営指標

※本日2投目です。

最近「今のコンサドーレ(or HFC)にはビジョンがない(見えない)」というような意見をよく聞きます。

また,例えば今年春の減増資に連動した持株会会員募集のとき,先日の降格確定後の会見のときのように,強化の話になると「五段階計画はどうなったのだ」という声が出てきます(私もそう書いていましたが)。

その一方で,「五段階計画はもう過去のもので,もう忘れ去られたのだ」とみなす意見も聞かれます。

はたしてどうなのでしょうか。

まず「五段階計画は本当に過去のものなのか」ですが,私は今後もずっと残り続けるものと思います。以前は「具体性に欠けるなあ」「いつ5段階目に到達できるんだろう」と感じていましたが,先日の村野GMの発言を見て「やはり今でも生きているんだ」とわかりました。さらに,hibariさんのブログを読んでその思いは確信になりました:

村野「J2におっこったくらいどうって事ないんです」発言を読み解く

これを読んで,私は「ああ,この5段階っていうのは,昇格・降格のように直接目に見えるものを指してはいないのだな」「コンサドーレの経営基盤を強くするための指針のようなものなのか」と思い至り,ものすごく納得できました。

つまり,五段階計画とはHFCの経営再建方針というか,貧乏クラブの経営指針みたいなものであって,チームの作り方や強化方針に関しては最初から具体的なことを何も言っていないのです。

そんなことを思っていたら,lionさんのブログにはもっと詳しく書かれていました:

五段階計画にビジョンがあるという幻想

そこには五段階計画が持ち上がった背景が解説されており,五段階計画とは

> チームが存続するためのリストラ計画。
> その結果のチームの若返りと収支均衡。
> そして戦力アップのための若手育成。

を柱とした「経営指標」である,と指摘しています。

とても上手な解説だと思いました。

今年,長年の課題だった減増資が無事終わりましたが,札幌がプロビンチャとしての道を歩む限りこの指標はなくならないし,見失ってはいけないものだと思います。

※憲法みたいなもの?

五段階計画がそういう“超”長期的計画であるとすれば,具体性に欠けるのは仕方ないと思います。普通の意味での「計画」とはちょっと違うのですから。ですが,そうすると今度は「具体的な方針は?」「短・中期の計画は?」と聞きたくなるのが人情でしょう。昨今話題になっている「ビジョンを」という話はこれだと思います。

ただ,私は,そういう意味のビジョンはこれまでHFCから示されたことは一度もない,と思いますし,これはまったくの私見ですが,示そうと思ってもできない,したがって今後も示されることはない,ような気がします。何か具体性を持たせようとしたとたんに“絵に描いた餅”になってしまうのではないか,と。

posted by ○た |15:49 | クラブ経営・運営 | コメント(10) | トラックバック(0)

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この記事に対するコメント一覧
Re:「五段階計画」は経営指標

 ○たさん>

  強化計画でもあると思いますが・・・・。

  内容的にみて、厳しく言えばつじつま合わせで考えられた「強化計画」でもありますよね・・・・。

 今年は何をする。。。。という目標が盛り込まれぬ
 曖昧もことした都合にいいものなんです・と思えます。

 ○たさん。。。。真剣にお考えなら12.6にお話ししましょう・・・。

posted by はすえいん| 2008-10-30 21:42

Re:「五段階計画」は経営指標

はすえいんさん,どうも。(^^)

>厳しく言えばつじつま合わせで考えられた「強化計画」でもありますよね

まあ,それはそうなのかも知れません。

五段階計画を「強化計画」と捉えてしまうと,具体性がなく,曖昧模糊とした,その場しのぎの,…という風に見えてしまうわけです。

ですが,あれを「コンサドーレの経営再建のための指針」と捉えると,村野GMの「五段階計画に則ってやってきた」発言の意味が理解できるのではないか。もともと五段階計画ってそういうものだったのではないか。

と,こう言いたかったわけです。

それはそれとして,…

>12.6にお話ししましょう・・・。

お誘いありがとうございます。
どうぞお手柔らかに。(^^)

posted by ○た| 2008-10-30 23:11

先を見る目

>札幌がプロビンチャとしての道を歩む限りこの・・・

理想的な地域密着の市民クラブを作るにはイタリア方式に固執せずに(イタリアは日本ほど
中央主権では無く地方の権限が強い土地柄だそうですので)北海道方式もアリなのでは?

日本人は総じて方針が定まると、そこに描かれたビジョンを実現する為に努力しますが、
途中で計画が狂いはじめても止めたり修正したりするのは苦手なようです。公共事業など
では特にそうです。(ピサの斜塔が傾いて来ているのに修正しながら建てたイタリア人には
敬服しますが)皆さん「絵に描いた餅」の呪縛から逃げられないようですね。

ボクは以前書きましたが熱烈航空機ファンで11月30日の名古屋戦参戦か各務ヶ原基地の
ブルーインパルスかで未だに迷っていますが、その飛行機好きなオオドサでも莫大な県民税
を投入して絶対赤字(オオドサ保証付)になる筈の静岡空港は許すことが出来ません。
来年3月開港予定が、知ってた筈なのに?知らなかった立ち木問題で開港が大幅の遅れるの
はビジョンの無さでしょうか?ニュースで見たあの並んだ高い立ち木は、FKのゴール前の
コンサ山脈みたいで可笑しかったですが・・・。

神戸空港も開港以来大赤字ですが、利用予測に兵庫県民のほとんどが伊丹を利用せず神戸に
シフトするとの甘い見通しでしたが、県民からの反発に「防災拠点としての存在は大きく、
だから多少の赤字は仕方ない。消防が赤字だと非難されることは無いでしょう」とビジョン
の甘さをすり替えて開き直っています。

では北海道方式とはなんでしょうか?地域と今以上に密着し、選手はサポと頻繁にイベント
等で交流して馴染んだり、HFC職員とCVSスタッフが当日割引券付のテッシュを駅前で
配ったりする事が将来のビジョンなのでしょうか?・・・ここで基本に戻るべきかも?

HFCはやはりサポや道民に今後のビジョンをアウトラインだけでも提示しないと苦しく
なるでしょう。それは「絵に描いた餅」では無く「共有出来る価値観」として。

プロのサッカークラブは地域の住民の「夢と希望」であることのみで存続すると思ってます
道民に夢と希望を与えるには、目先の勝利なのか、派手なサッカーなのか、それとも・・・
どうしたら「北海道方式のプロビンチャ」が実現可能かの答えはまだ分かりませんが、必ず
答えはあると信じています「共有出来る価値観」さえあれば。

※以下の記載は全て架空のものです、実在する団体・個人等とは何の関係もありません。

西 大伍「マンナンライフの蒟蒻畑が製造中止ッて残念!アレの白桃味好きだったのにィ」
藤田征也「やっぱり表示トカ小さかったのが会社のビジョンの欠如じゃないの?」
西 大伍「でも切り餅や菓子パンでも喉に詰める事故はあったのに・・・」
藤田征也「だから子供でも判る絵表示などの方法で周知すれば、皆が納得出来るのに」
中山元気「カチカチ(価値)に氷らせたのをカン(観)だからから?対策しろって?」

posted by 大阪の道産子| 2008-10-30 23:45

Re:「五段階計画」は経営指標

オオドサさん,どうも。(^^)

確かに,いくらビジョンを示すのは難しいからといっても,「長い目で見て下さい」しか言えないのでは,「それでは夢も希望もない」ということになりますね、誰もついて来ない。

※そういえば,ここで引用したhibariさんのところでもそういう話がありました。

>HFCはやはりサポや道民に今後のビジョンをアウトラインだけ
>でも提示しないと苦しくなるでしょう。それは「絵に描いた餅」
>では無く「共有出来る価値観」として。

はい。「示せと言われても無理なんだから示せない」では済まされないですね。それはわかります。

で,戻りますが,

>日本人は総じて方針が定まると、そこに描かれたビジョンを実現
>する為に努力しますが、途中で計画が狂いはじめても止めたり修
>正したりするのは苦手なようです。

ここにヒントがあるわけですね。

どんなに優れた計画も夢のあるビジョンも,時間経過と共に陳腐化してしまうものですが,どこまで達成できてどこが絵空事だったかという評価と総括をきちんと行なったうえで修正すべき点を修正した新しい方向に軌道修正していく。これが必要なのでしょう。

こういうことが苦手なのは,オオドサさんが示唆されているように,確かに日本的風土と関係があるかも知れませんね。特にお役所なんかだと,前任者が打ち立てた計画をけなすことになるかも知れないので「客観的な評価」はあまりやらないですし,方針転換ということになれば「今までのは何だったんだ」と叩かれる(きちんと総括すればいい話ですが)から役人はなかなか軌道修正したがりません。

お役所の話で書きましたが,こういう風土は民間にも根強く存在していると思います。でもそこをひとつづつでも変えていかなければ前に進めませんね。

五段階計画にしろ,これから示される(とされる)ビジョンも,たとえ完璧なものでなくともいい。とにかく何か道民の心に訴えるモノがあれば,それがサポーターが結集できるキーワードになり得ると思います。むしろ大事なのは検証と修正であると。なるほど。

再び「そういえば」ですが,…
私は「今すぐHFCにビジョンを求めても,それは無理なのではないか」と書いてきましたが,それと同時に,ビジョンを求める人の気持ちもわかるし「HFCはもっと情報発信を」ということも書いてきました:

「HFCは情報発信のコンセントを増やしてほしい」
http://www.consadole.net/maruta/article/679

だから,私も「今のまま,何も変らなくて良い」と思っているわけではないんです。
このエントリのコメントレスのなかで私は「村野GMの言葉,もっと聞きたいな」ということを書いたわけですが,例えば五段階計画にしても「今,何段階目か」ということよりも(そこはあまり重要ではなく),五段階計画でやろうとしていたことのうちのどれが達成済みでどれがまだ,ということをHFCが毎年検証してくれるだけでも,今とは違った状況になっていたのではないかと思います。

posted by ○た| 2008-10-31 12:14

Re:「五段階計画」は経営指標

こんにちは。

「札幌はビッグクラブになる可能性を秘めている」
という元監督の発言は夢もまた夢ですね。

五段階計画の背景は私も理解しています。
「2年続けて勝負はできない」
があの時のキーワードでした。

私も自分なりの意見がまとまらず右往左往ですが、クラブが少しでも前に進んでいくことができるよう、考えていきたいと思います。

posted by equip | 2008-10-31 16:45

Re:「五段階計画」は経営指標

equipさん,どうも。(^^)

>「札幌はビッグクラブになる可能性を秘めている」

うわあ,すっかり忘れていましたが,岡ちゃんの退任挨拶ですね。
あれこそ究極のリップサービスでしょう。

※正直に言うと,当時はちょっと“だけ”いい気分になりましたが。(^^;

>五段階計画の背景は私も理解しています。
>「2年続けて勝負はできない」
>があの時のキーワードでした。

そうですね。
その頃,私はまだサポーターになりたてであまり詳しいことは知らないのですが,「これ以上借金が膨れ上がるのは許されない」というある意味一般社会では常識的な考えがこの頃になってようやくコンサドーレをとりまく人々の中に定着していったように感じていました。

>クラブが少しでも前に進んでいくことができるよう、
>考えていきたいと思います。

equipさんのところも見ていますよ。今後の展開に期待,です。(^^)

posted by ○た| 2008-10-31 17:13

Re:「五段階計画」は経営指標

こんばんは。ひさしぶりです。
TBありがとうございました。

五段階計画が強化の計画でないということについて、もうちょっと書きますと、チーム強化のビジョンというのは、
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/jtoto/column/200503/at00004168.html
Lにある城福氏の

「僕としてはコンサドーレを、ボールをしっかりと止めて、蹴って、しっかりとパスを回せるチームにしたい。特定の選手に頼るというのではなく、チームとして戦えるチームを作りたい。もちろん、外国人選手にダイレクトでパスを当てるサッカーだってそれはそれでひとつのスタイルだと思います。守りを固めてジーッとカウンターのチャンスをうかがうのもありだと思います。その辺は好みの問題でしょう。
 でもその中で、僕としては相手チームのスタイルにかかわらず、パスを回して自分たちから積極的に攻撃を仕掛けられるチームを作りたい。そのことを柳下に伝えました」

・・・・というのがチーム強化のビジョンだと思うんですよ。
そのためにどういう監督を呼ぶか(柳下監督を呼んだ)、選手層はどうするか(監督の意向にあう若手中心のシフトとした)という行動につながるわけです。

だから、五段階計画は経営の健全化の計画であると思うのです。

posted by Lion | 2008-10-31 19:28

Re:「五段階計画」は経営指標

Lionさん,お越し下さりありがとうございます。(^^)

今回引用させていただいたlionさんの記事は,五段階計画が必要だった当時の状況に触れてくれていて,とても勉強になりました。

>城福氏の

>「ボールをしっかりと止めて、蹴って、しっかりとパスを
>回せるチームにしたい。特定の選手に頼るというのではな
>く、チームとして戦えるチームを作りたい。」

>・・・・というのがチーム強化のビジョンだと思うんですよ。

なるほど。

※こういうクラブ側の強化のビジョンの提示が(シーズン前にも)あって,それでJ2ぶっちぎり最下位でも私たちは萎えることなく応援し続けられたのですよね。確かにあの頃は「また1-2かよ~」とか言いながらも「将来強くなるために今は負け続けているんだ」と胸を張れました。

で,そのためにヤンツーさんを呼び,ヤンツー流アクションサッカーを根付かせるための選手構成にする(した),というのが強化の方針。それは,経営健全化のための五段階計画とは別のジャンルのものだ(村野GMの言葉では「二本立て」),というわけですね。そう言われるとますますすっきりしますね。

ご説明ありがとうございます。m(_ _)m

ところで,Lionさんが引用された城福発言のようなものが強化のビジョンだとすると,今後はどういうものが出てくるんでしょうね。

アクションサッカーがある程度できるようになったところで「しっかりした守備ができるチームに」ということで,ゾーンディフェンスの三浦さんを呼んでここまでやってきて,…。う~ん,やっぱりすぐには出せないような気が…。(^^;

posted by ○た| 2008-10-31 20:19

Re:「五段階計画」は経営指標

どもども

理屈だけなら、柳下の攻撃に、三浦の守備をプラスした。次は守備と攻撃の両方を監督を呼ぶ・・・という流れでしょうね。
それが「考えて走る」なのかどうかはどうかわかりませんがそうなった良いなと夢を見てしまいますよね。

posted by lion| 2008-10-31 20:42

みんなでひとつの夢を見たいですね

lionさん,どうも。(^^)

前のコメントを引きずってのレス,というか確認みたいなものですが,…

私がこのエントリの本文末尾に書いた,

>ただ,私は,そういう意味のビジョンはこれまでHFCから
>示されたことは一度もない,と思いますし

の部分は訂正されなければならないですね。城福発言のような意味での「ビジョン」はかつてはあって,それが村野GMの時代になっても受け継がれていると。

で,今後のことですが,

>柳下の攻撃に、三浦の守備をプラスした。
>次は守備と攻撃の両方を監督を呼ぶ・・

まあ,いろいろと空想は広がりますが,まずゾーンディフェンスを壊すのかどうかで大きく分かれるような気がします。

三浦サッカーで築いてきたチームプレーの約束事をチームの財産と評価してとして残すのか,それとも清算・解消してしまうのか。あるいはこれをオールオアナッシングという話にせず“程度問題”ということにしておいて,微妙なさじ加減は新任の監督に委ねるとか。

あ,でも私が戦術の話をするとすぐにボロが出るので,これくらいにしておきます。(^^;

posted by ○た| 2008-11-01 00:00

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