2019年10月29日
ルヴァンカップ初心者の埼スタへの道
「決勝になったら行くよね?」 「そりゃ、行くでしょ!」 そんな会話が仲間たちと交わされるようになったのはいつごろだろう?
3月6日から始まったルヴァンカップ。 今まで、カップ戦というのは、所詮勝ち抜くのは無理、「こんなところに力を使わなくて良いから、J1に残留するために全力を使おうぜ」みたいな扱い(少なくとも私としては)だったので、 ミシャ監督が「タイトルをとる」と言っても、その勝ち抜くべきシステムすらよく理解していないありさまだった。 それが、気づけば、1位でグループステージを抜けた。 「で、その次はどうなるの?」みたいな形で、迎えたプレーオフでも勝ち抜けた。 これって、ベスト8ということなのか・・・。 慌てて、ルヴァンカップの勝ち抜きシステムを学び、試合日程も、スマホのカレンダーに書き込んだ。 「決勝に行ったら」という会話が交わされたのはこの頃だと思う。 でも、まだ遠い話だった。 プライムステージ準々決勝。 厚別での試合は、壮絶な打ち合いの末に3-2での勝利となったが、広島にアウェイゴールを2点も取られたことがショックだった。 「4点分か・・・。つまりは今、2-4てことだよね。。」とガッカリしている帰路のバスの中で、 「違いますよ。勝利したことで俄然有利なんですよ。次、広島で、引き分け以上でOKなんです。アウェイゴールの数が問題になるのは、広島が勝利して、勝ち数で並んだときだけです。」と教えられた。 「そうなの?そういうことなの?」なにもわかっていなかった私。 何しろ、ホーム&アウェイの2戦で勝敗が決まるなどというシチュエーションには慣れていないのだ。 そう聞くと、これは決勝もありだなと一気に気持ちが盛り上がった。 「決勝に行く」ことを真剣に検討した。 2006年の天皇杯のときのことが頭に浮かんだ。 準々決勝の仙台での試合。 私は、行けなかったのだけれど、仲間たちは、フェリーで、花巻までの飛行機で、関東組は新幹線でと、仙台までたどり着くための「陸海空作戦」を繰り広げたのだった。 そのあとの、準決勝・決勝(行けなかったけど)に行くためのアタフタは、後世に語り継ぎたいほどだ。 あのときと、完全に違うのは、今はもう、我が家には暇だけはたくさんあるということ。 そのかわり、体力はない。無理はきかない。 身体に不具合も抱えている。 ならば、早めに動くにこしたことはない。 「願掛け」と思う気持ちもあって、私は、広島での準々決勝2戦目の前に、飛行機を押さえた。 願掛けが効いたのか、コンサドーレは見事に「準決勝」へと進んだ。 勝利のあと、「実は、もう飛行機、押さえてあるんだ」と、公言したら、「マジか?」と言われた。 「マジですとも」 仲間たちも、そろそろ動き出した。 奇しくも同じガンバ大阪と3連戦となった準決勝。 秋の遠征は大阪と決めて準備していたので、3連戦の初戦をパナスタで見た。 あの大敗だ。 正直、これはまずいぞと思った。 リーグ戦の大敗は、1週間かけて立て直せばいい、相手も違うのだ、気持ちも切り替えやすいだろう。 けれど、中3日で同じ相手と同じ場所で戦わなければならないのだ。 これはもう、経験豊かなミシャ監督にお任せするしかないと思った。 そして迎えた試合。 戦えている、何とかなると思った試合。 先制されるも、ミンテの同点ゴールが決り、アウェイで同点なら上々だと思ったそのとき、ガンバが勝ち越して試合終了。 苦しいけれど、次はホーム。 ホームの力のみせどころだと力が入った。 ドームが地鳴りのようにどよめいて、武蔵のゴールが決った。 行くんだ! 本当に、決勝に行くんだ!! 「目の黒いうちには、優勝してほしいよね」などと戯言にしか言えなかった昔を思うと、胸が詰まるようだった。 飛行機もホテルもすでに押さえてあった私は、ただただ楽しみにその決勝の日を待った。 昇格のときに使った「優勝」のゲーフラをタンスの中から出して来た。 昨年、処分しようとして、「待てよ。優勝なら今後のあり得るよな」と思い返してしまったゲーフラ。 そんな日がこんなに早く来るとは。。 前日、土砂降りの中でたどり着いたホテルで、前夜祭の様子を見た。 こんな華やかな舞台があることを初めて知った。 そこにウチの選手たちがいることが嬉しくて、誇らしくて、泣けた。 当日のことは、夢のようで現実で、現実でありながら夢のようで、まだ十分に咀嚼できていない気がする。 ただ、「また来るぞ!」と思った。 絶対にこの舞台に戻って来たいと思った。 夢の舞台ではなく、初めての見知らぬ世界ではなく、いつもここまで来るようなチームでありたいと思った。 「今度いつになるかわからないから」ではなく、 「サポーターになって初めてのことだから」ではなく、 「秋には決勝もあるしね・・」と予定に普通に書き込むようになって、 「さあ、今年も行かなくちゃ」と余裕で計画する。 そんなサポーターでありたいと思う。 もちろん、カップを掲げるために!!何度でも!!
posted by No.1 代表:くー |13:57 | 遠征記 | コメント(0) |
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