2017年12月03日
あの頃の未来
2017年12月2日。 J1リーグ第34節最終戦。 14時キックオフ・札幌ドーム。 北海道コンサドーレ札幌VSサガン鳥栖。 5年ぶりにJ1の舞台で戦った今シーズン。 11勝15敗7分けの12位。J1残留を無事決めて昨日の最終戦を迎えました。 数日前には退団選手の情報に加え、来季は前浦和監督のミハイロ・ペトロビッチ監督が就任するという驚きのニュースが飛び込んできました。 そして四方田現監督の去就は・・・ それぞれがいろいろな思いを抱え集まった札幌ドーム。 ゴール裏のチャントも気合が入っていて、いつもに増して一体感があるなぁと反対側から眺めていました。 試合は2-0でリードしながら同点に追いつかれるも、最後は横山選手の劇的なゴールで見事勝利。 16年ぶりのJ1残留を3連勝で終えることが出来ました。 最終順位は11位。 残留はもちろん昇格一年目の成績としてはすばらしいものとなりました。 「昇格おめでとう」と言ってくれる人が多いのと同じくらい「でもまたすぐ落ちちゃうんでしょ?」と思う人が多いコンサドーレ。 クラブ創設から21年。 昇格と降格を繰り返してきた歴史の中でいつしか「エレベータークラブ」と言われ、今季開幕前は降格するクラブに予想した関係者も多かったはず。 開幕後にその予想を打破するような、例えば一緒に昇格したセレッソ大阪のような快進撃はありませんでしたが、「必ず生き残ろう」という目標に向かい淡々と歩む一体感はクラブと選手とサポーターの中には確実にあったと思います。 コンサドーレは進化している。 この2年程を振り返ると「ここが」という明確な理由は思い浮かびませんが、クラブ全体チーム全体が過去にないほど自信を持って前向きに歩んでいるように感じます。 それは野々村社長がクラブの社長に就任したことも大きいのですが。 その野々社長にしても就任間もない頃は本を執筆したり、試合当日のフリマで自分の私物を売ったりと今思えばなかなか斬新な行動をしていたのですよ。 そしてどのようにしてクラブを大きくしていくかを模索してきたのだと思います。 21年。 生まれた子供が成人する年月の中本当にたくさんの出来事がありました。 私自身思い出深いのは1998年のJ1参入戦。 次年度からリーグがJ1・J2の2リーグ制に移行するということで年間順位で参入決定戦に回ることになり、その試合が地元室蘭で行われました。 積雪がないとはいえ海が真横にある入江陸上競技場に吹く風は冷たく、最後の12月5日は小雪が舞う中での試合となりました。 結果コンサドーレ札幌は翌年をJ2で戦うことになりましたが、ゴール裏から起こるコンサドーレコールは今もクラブを支える礎になっていると思います。 あのコールを聞いた時に「応援したいチームがある幸せ」を知っちゃったんだよな~。 雪の室蘭から19年の時を経て、私たちは今「あの頃の未来」にいます。 (ちょっとパクリっぽくてごめんなさい) あきらめそうになりながら。 くじけそうになりながら。 泣いたり笑ったり怒ったり。 なすすべなく天を仰ぎ、落胆し、心を整える日もたくさんありました。 だからこそこの2年間は本当に幸せで。 うつむく選手を見ることも減って、たくさんの笑顔と最高の週末をもらえて。 コンサドーレを愛するたくさんの仲間と両手を突き上げハイタッチできる喜びは何にも代えがたい喜びです。 昨日四方田監督が「ペトロビッチ監督と共に札幌で仕事をしていくことに決めました」と発表しました。 北海道コンサドーレ札幌は新たな歴史を作り始めています。 どんな未来が待っているのか楽しみです。 上手くいかない時があっても大丈夫。それなりにたくさんの思いを経験してきたから。 「迷わず行けよ信じる道 オレたちならやれるのさ」 2017シーズン、クラブ・スタッフ・選手・サポーターのみなさん本当にお疲れさまでした。 そしてありがとうございました。