コンサドーレ札幌サポーターズブログ

スポンサーリンク

2007年08月08日

ひぐまスポーツJ村2007版(7)

札幌U-12、2年連続ベスト16進出

 【福島】小学生年代(U-12)の全国大会である「第31回全日本少年サッカー大会」が今月4日から(競技は5日から)福島県楢葉町のJヴィレッジで開催されている。北海道代表のコンサドーレ札幌U-12(以下“札幌”)は3日間に渡るグループラウンドを終え、6チーム中の2位に食い込み、初出場だった昨年に続いて8日からの決勝トーナメント進出を決めた。

20070808-00.jpg
<小さき赤黒の勇者たち。右に札幌U-18出身の相川雄介コーチ>

 大会は各都道府県からの代表48チーム(前年優勝の神奈川県のみ2チーム出場)を6チームづつの8グループに分け、総当りのリーグ戦を行う。札幌はD組に属し、FC前橋ジュニア(群馬県)、ヴィッセル神戸ジュニア(兵庫県)、平章サッカースポーツ少年団(福井県)、サンフレッチェ広島FCジュニア(広島県)、高知南FC(高知県)と順に対戦した。
 5日午前。初戦となったFC前橋戦は0-2(0-2/0-0)で敗れてしまったものの「内容は悪くなかった。ただちょっと運がなかった。公式記録を見てもウチが押していたのがわかるでしょ?」(浅沼達也監督)という試合だったそうだ。その通りシュート数は札幌の12対4。特に後半は相手シュートを0に抑え、札幌が9本も放っていた。
 休憩を挟んで同日午後に行われた2戦目も札幌が内容では圧倒していたもののゴールだけが遠く時間が刻々と過ぎていく。スコアレスドローも覚悟した後半の「ロスタイムでした」(相川雄介コーチ)に、MF安達壮太(6年)からのパスを受けたFW岡田洋平(6年)が左足を振り抜いて決勝ゴールを決める。

20070808-01.jpg
<札幌-広島戦より>

 翌6日は1試合のみ。平章SSSとの一戦はスコアの上では5-0と圧倒したが「内容は良くなかった。去年もそうだったが札幌からこっちに来て暑い中で試合を続けていると、最初のうちこそ動けるけれども、段々と動けなくなってくる」(浅沼監督)と、今大会ここまでで最高の34℃という酷暑の中で選手たちは徐々に精彩を欠いていったとのこと。ゴールは小柄なFW佐々木北斗(5年)とDF冨澤拓朗が2点づつとDF井端純ノ輔(6年)が記録した。特にDF2人の3ゴールはいずれもコーナーキックからで、このキックを含めて5点総てを安達がアシストしていることは特筆されよう。

20070808-03.jpg
<炎暑下での試合ということで前・後半のそれぞれ中間に給水タイムが設けられる>

 そして2勝1敗の2位で迎えた3日目。4戦目となる午前の試合はサンフレッチェ広島。下部組織の充実によるユース年代の育成では定評があり、下馬評ではこのグループの本命チーム。事前の予想では互いに全勝で激突してもおかしくないものと思われていたが、広島も前橋に屈しており、2位の椅子をかけての熾烈なサバイバル・マッチとなってしまった。
 しかし立ち上がりからいきなり試合は動く。手元の時計では1分に満たないうちに得た左コーナーキック。安達の上げたボールにゴール正面で頭で合わせたのは井端。いきなりのゴールで札幌が先制する。その後は広島の逆襲となり再三ピンチを迎えるが、相手シュートがバーに弾かれたりする幸運と、GK輪島稜(6年)の好セーブもあってリードを保ったまま迎えた18分に、中盤で冨澤が出したボールを安達が確保し左足でシュートすると広島ゴールが揺れ、札幌が追加点を挙げる。
 2-0で折り返した後半は双方に披露の色が見えたが、札幌が気力で上回り相手シュートを1本に抑える一方、6分(通算26分)にMF佐々木祐介(6年)からのスルーパスを受けた安達がペナルティエリア内やや右から右足シュート。貴重な3点目を挙げて勝負を決した。浅沼監督は「ツキもあった。ポンポンポンといい時間帯に取ることが出来た。特に相手の時間帯を凌いだ後に追加点を挙げられたのは効果的だった」と評価した。連日30℃を超える過酷な環境下での試合が続いていたのだが、この試合では26.6℃という比較的涼しいコンディションとなったことも幸いしたと言えるだろう。

20070808-04.jpg
<高知南-札幌戦より>

 7日午後。グループリーグ戦の最終戦は既にグループ敗退が決まっていた高知南FC。引き分けでも勝ち抜けが決まる札幌に対し、「最後だから思い切って行こう!」との相手監督の指示を受けた高知が序盤から溌剌と動き、運動量、球際での競り合いで札幌を圧する。そして4分。高知は右コーナーキックから札幌守備陣がクリアしきれず残ったボールをMF吉野が頭で押し込んで先制する。
 先にパンチをもらって目が覚めたのか、札幌は7分に、こちらもコーナーキック崩れから同点に追いつく。左CKからMF田代薫彦(6年)が放ったシュートはバーを叩いたが、混戦の中をDF内山裕貴が押し込んでゴール。続く12分には右コーナーキックから井端が鮮やかにヘッドで決めて勝ち越しに成功する。
 ところがこれで安心したわけではないだろうが札幌は中盤での寄せが甘くなり、不意に与えたスペースでシュートコースを空けてしまい、高知FW西岡に20m超のミドルシュートを叩き込まれる。勝ち越しからわずか2分後のことだった。
 後半に入ると連戦の疲れで選手たちの足は重いものの地力の差が随所に見え、8分(通算28分)にまたしても左コーナーキックから田代が長身を生かしてヘディングを決め再度勝ち越しに成功。その後は何度か高知に攻め込まれたもののシュートを打たせない守備で守りきり、苦闘を制した札幌が4勝1敗・勝ち点12でグループ2位の座を確保。初出場だった昨年に続いての2年連続決勝トーナメントへの進出を決めた。

 浅沼監督は「いや…もう(選手は)バテバテです。きょうで札幌に帰った方がよかったかもしれません」と苦笑いだったが、視察に訪れていた札幌・森下仁之育成部長は「この暑い中で選手たちはよくやっていると思う。相手の高知も非常にいいチームだった」と選手たちを讃え、この時点ではまだ明日の対戦チームが決まっていなかったものの「どこが来ても同じです。強い相手との真剣勝負を1試合でも多く経験させてあげたい」と、頼もしげに視線を選手たちに向けた。

20070808-05.jpg
<高知南-札幌戦より。決勝ゴールを決めた田代(8)>

 その後行われた他グループの試合の結果、札幌の決勝トーナメント一回戦の相手は山梨県のUスポーツクラブに決まった。8日(水)9:30キックオフとなる。また、勝ち進んだ場合、準々決勝は同日15:00より、東京ヴェルディ1969ジュニア(東京都)と宮崎サッカースポーツ少年団(宮崎県)の勝者との間で行われる(※訂正しました)。


posted by higuma |08:10 | コメント(0) | トラックバック(0)

スポンサーリンク

スポンサーリンク

トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.consadole.net/higuma/tb_ping/75
コメントする