2008年09月23日
翼
みのさんが、コンサドーレ札幌に来たのは、6月。 住むところが決まるまで、しばらく寮に滞在することになった。 階段を駆け上がる所を後ろから追いかけて。 「よろしくお願いします。」と手を差し出した。 大きな体で、目に力が溢れている。 無駄な肉がまったくなくてボディーバランスのいい選手。 しかも32歳でこの体をキープしているなんて、 きっとストイックな人なんだろうなーと思った。 昨日、みのさんがしまふく寮に来て、「あっこさん、俺怪我しちゃて。」と悔しそうにつぶやいていた。 長期離脱を余儀なくされた選手をたくさん見てきた。 こんな時に、かける言葉は、いつまでたっても見つけることは出来ない。 コンサドーレの羽を1枚 もぎ取られたようだ。 コンサドーレの選手と、すごいチームの年俸は、驚くほど開きがあって。 でも、そんな事を気にしないようにして。 同じステージに立って、サポーターや家族や自分の為に“何か出来ないか”って時に足をつらせながら。 こんな風に怪我をしてまで、“どうにかしたい”っていう一心で駆け抜ける。 勝つことで、自信をつけて。負けたと解って自信を失って。 それでも、前をみようと。 負傷した選手の代わりに控えの選手が奮い立つ。 そうやって、回ってきた。いままでも。これからも。 コンサドーレは、翼を広げる。 まだ飛びたいって。まだ羽ばたきたいって。 ある選手が、寮でアウェイの試合が始まる時のサポーターの応援をみながら 「ありがてーなー・・。」ってつぶやいていた。 本人だって、その場に行ってサポーターの応援に応えたかったはずだ。 テレビ越しに、普段共に頑張るチームメートに贈られている声援をただただ感謝している。 この厳しい現状は、コンサドーレを愛するならば、とても不安だと思う。 彼らだって、不安だろう。 もしかしたら、他のチームより小ぶりな翼なのかもしれないけれど。 彼らは、その翼を精一杯広げてピッチを駆け抜けていって欲しい。 一戦一戦。自分に悔いが残らないようにと願っている。
posted by murano |09:24 | 気持ち | トラックバック(1)