2008年02月20日

aftertalk #23

clasics #23でした。
まあ、新宿の話は置いといて、その直前に行った御殿場の話を。

柱谷監督が解任されてイバンチェビッチという監督が就任したとき、正直な反応を言えば「誰それ?」だった。その後の報道とかネットで、残留請負人とかサルベージとかそういうのを聞いたけどどうもピンと来ない。オビエドでコーディネイターやってたって言ってもなあ。だいたいコーディネイターって何する仕事?
まあ実際に見てみないとわからんわな、ということでワールドカップの中断期間にチームがキャンプを行っていた御殿場で練習試合をやるということで行ってみた。御殿場の時之栖という大学の合宿とか高校生年代の大会、時には代表合宿も行われるグラウンドだけど試合を行ったのは山の中を切り開いて作ったような場所にあった。イバンチェビッチは来日して間もないためか選手に指示を出すこともなく見ているだけで、彼と一緒に来た元福岡のボージョビッチ・コーチと、同じくやってきた助っ人外国人のバーヤックは試合には参加せずランニング程度の軽いメニューだった。ちなみに、バーヤックという選手名をどうコールしようかと相談したんだけど、自分の「ボーリック(ロッテの選手)と一緒でいんじゃね?」の一言でそのまま採用になってしまいました。ジャディウソンという選手もちょっと早いタイミングで新加入してきて、彼のほうは練習試合に出ていた。左サイドからどんどん仕掛けるタイプで、小柄だけど面白いタイプだなあ、と。左サイドで勝負する外国人と言えばその前年に在籍していたアダウトも思い出すけど、アダウトがパワー寄りのスタイルで突破するのに対して、ジャディウソンは細かくボールタッチを繰り返しながらドリブルで抜けていくタイプ。結局、余りフィットしないまま退団してしまったなあ。

いちばん驚いたのはDFの配置。小島をリベロに置くってどんな暴挙だ。案の定慣れないポジションで右往左往していて、あれだけは何をやりたいのかわからなかった。試合も横浜FCにいいところなく敗れて、当時横浜FCで現役だった後藤義一さんに「お疲れ様でした」と声をかけると、「札幌だいじょうぶ?」と聞かれてしまうほどだった。ええ、まったく大丈夫ではありませんでした。

そんなこんなでもやもやしながら帰ってきて、目にしたのが新宿駅東口でのあの大盛り上がりだったからなおのことインパクトが大きかった。韓国に限ったことでなく、店に溢れるほどの人がいるショットバーでみんなが注目してみているのがトルコ対セネガルなんていうどマイナーな試合で、ああみんな(自分も含めて)踊らされてんなあ、と思いながらビールをすすっていたり。そういえばこのワールドカップの開幕戦、フランス対セネガル(驚愕するほどひどかったフランスのコンディションを覚えてる)も新宿のスポーツバーみたいなところで見たんだけど、どこからかやってきた若者が「セネガル!セネガル!」とかコールしていたり「I'm Japanese Fooligan!」と叫んでいたりして、ものすごく居心地が悪かった。自分のことを顧みずにはっきり言ってしまえばそういう人間は大嫌いだし、すごく恥ずかしくて早いとこ帰りたかった。近くにいるドイツだったかイングランドの人だったかがものすごく怪訝な目で見ていたし。まあ自分の世界が狭いとか言われてしまえばそれまでなんだし、「日韓の新しい時代が来る」だなんて恥ずかしいことを自分も書いているのだけど。なんで人間ひとりひとりだといい人も多いのに、国家どうしになるとあんなにこんがらがってしまうんだろう。今にして思えば、ワールドカップで楽しかったというか記憶に残っているのはプレーよりもそれを見ている人間のほうが圧倒的だ。人間っていろんな顔をするんだなあ、と思いながらもそういうことを許容できない自分に腹が立ったりしながらも。

posted by retreat |21:32 | aftertalk | コメント(0) | トラックバック(0)

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