2008年02月12日

CONSAISM clasics #19

ちょっと間が空いてしまいましたがclasics #19です。
ワールドカップ時期で試合もなくネタもなかったので、今回も応援論の話。


チームもオフのまっただ中、新外国人は発表されず、ワールドカップはまだ開幕していない。そういうわけで、日曜の夜自分がどこにいたかというと神宮球場、ヤクルト対横浜。
おまえ虎キチじゃないかと、自分の事をよく知っておられる方々からは何か物でも飛んできそうな勢いですが、特にどちらの応援をしに来たわけではないのです。純粋に野球とそれぞれのファンの応援を見に来ただけで。
3塁側の外野席に席を確保してビールを飲みながら試合開始を迎えると、それまで小康状態だった空からぽつぽつと雨が再び降り出してきました。1回表を終えると雷鳴もとどろきだして来ました。そして1回裏が始まると雨も本格的に降り出して、たちまちのうちに轟々と音を立てて降り出しました。観客席のファンは一斉に地下の売店コーナーへ引き上げていきます。計らずも統制のとれたその動きに一瞬見とれてしまったことは秘密です。そうこうして雨が上がるのを待つうちに中止の放送があり、目的の「応援を見にいく」と言うことは果たせませんでしたが、野球だからこそのイベントというかアクシデントだよなぁ、と考えてしまいました。ふつうよほどのことがない限り雨でもプレー続行なのがサッカーだし、応援だって雨だからといって休まない。こうやって屋根の下に駆け込むのもまた一興、というわけで。
そんな日曜の夜でしたが、実は試合開始前にもう一つ、ほんの少し野球を見てきました。同じ神宮で会場を待っていると明治対法政の大学野球をやっていました。のぞいてみるとそこは法政の応援席で、昔ながらの変わらぬ光景と言うべきでしょうか、学生服を着た応援団が必死に応援をしていました。
実は自分も中学、高校と応援団をしていた経験があります。中学の時は中体連の時に合わせて毎年結成されていたのですが、そのうち2年と3年の時に応援団に入っていました。とはいえ、自分は他の部活に入っていたので積極的に応援した、という訳ではなかったですし、その当時のいわゆる不良同士の諍い(ああいう改造制服は格好の目の敵にされるのです)のような物もあったりして、ほとんど応援自体ができなかったのですが。
その後入った高校でも年に一度の体育祭のために応援団が結成されるのですが、1年の時にそれに入っていました。確か3つのチームに別れていて、自分は青組だったと記憶しています。この青組、一番「硬派」な応援をする応援団で唯一のチアリーダーなし、応援の練習は最も厳しかったものです。朝は6時半から朝練、昼休みに昼食そっちのけで練習、放課後もどこか近場の公園を見つけては日没までまた練習。しかもすべて裸足。よくもまぁがんばれたものだと今になって思います。でもその後過激な練習がたたって、腰を痛めてしまったのですが。ついそんなことを思い出していました。
ゴール裏での応援も確かにいいですが、たまにはこういう全く違った応援の形を見るのもいいものだと思います。ただそれは手段こそ違え、目的は一緒であり、つまりは応援するチームのために声をあげる、盛り上げて声援をプレーヤーに伝えて、少しでも勝利に近づけることなのだと思います。それこそが応援するということのたった一つの目的であり、それはたとえばプロ野球のトランペットとメガホン、応援団のエール、サッカーのような歌と声の応援と方法が異なっているだけなのであって。
そして神宮、法政応援団のきびきびとした動きを見ていて昔の自分を思いだしていたら、一列に整列した団員を前にして応援団長が締めの一言を言うところでした。彼の言葉をこっそり聴かせてもらっていたら、こういう言葉が聞こえてきました。
「今日はいい応援ができ、試合に勝つことができた。それは全員が一生懸命応援しただけでなく、ふつうの学生も一緒になって声を出してくれていた。だからこそ応援が盛り上がる事ができた」
そういうことです。応援が盛り上がるからこそ、声が届く。ただの流れで始めた応援であっても試合が終わる頃には手を握り、大きな声をあげて勝利を願う。それがスポーツで、それが応援というものの魔力なのだと思います。

posted by retreat |23:49 | classics | コメント(0) | トラックバック(1)

スポンサーリンク

トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.consadole.net/retreat/tb_ping/38
この記事に対するトラックバック一覧
モンクレール アウトレット 【モンクレール アウトレット】

CONSAISM clasics #19 - CONSAISM classics ( after talk) | コンサドーレ札幌オフィシャルブログ

続きを読む
コメントする