カレンダー

プロフィール

息子がサッカーを始めたのでサッカーを観るようになり、1997年のフロンターレ戦でコンサにはまりました。自分自身は全くの素人です。観戦はSB席。ホームゲームの半分はCVSやってます。

最新のエントリー

月別アーカイブ

リンク集

カテゴリー

コメント

検索

【映画】 マザーウォータ-

2010年12月01日

 11月22日は 仕事の都合でデートが出来なかったので、昨日は 1週間遅れで いい夫婦の日デート、映画を観てきました。
 選んだのは 家内が観たがっていた 『マザーウォ-ター』。
 札幌ではシネマフロンティアのみの上映で、今週金曜日までということもあり、月末なのに 仕事を早めに切り上げて待ち合わせし、18時20分の回で観て来ました。が、客は10数名、ガラガラでした。


 『マザーウォーター』は 『かもめ食堂』の製作チームによる『めがね』『プール』に続く第4弾で、オール京都ロケの 癒やし系ムービー。
 “京都を舞台に つつましくも豊かに生きる人たちの生活を、水をキーワードに描く 癒やし効果たっぷりの群像ドラマ”というのが宣伝文句です。





 以下、ネタバレあります。


 家内はこのシリーズが結構好きで、この作品も良かったと言っていましたが、僕としてはかなり物足りない印象。
 何も無いのは良いのですが、何も無さ過ぎです。

 ヘルシンキ(フィンランド)、与論島、チェンマイ(タイ)のゲストハウスという非日常な舞台を選んできた前3作に対して、今回はオール京都ロケとはいえ 登場人物が標準語を話している事もあって 京都の雰囲気は無く、どこにでもありそうな下町の日常生活という身近な設定なのに 生活感も無し。
 無国籍感を狙って あえてそうしているのかもしれませんが、随所に違和感を感じました。

 豆腐屋、喫茶店、ウィスキーバーを営む3人の女性は、多分 過去にいろいろあって 今ここでこうしているのでしょうが、その過去に触れる部分はありません。
 それは全然構わないのですが、自分で店を営むというのはとても大変なことで、必死に頑張っても難しいはずなのに (かもめ食堂だって大変だった)、店が開いているはずの時間帯に散歩したり 食事したりしていちゃ駄目でしょう。そんなんでやっていけるなら苦労しないよ、と無粋な僕は思ってしまいます。

 登場人物は いろいろと良さそうな台詞を口にしますが、どこか薄っぺらで、特に心に残るようなものはありません。

 相変わらず 食べ物もいろいろ出てきますが、カツサンドを食べる時のサクサクという音が美味しそうだったくらいです。
 もたいまさこが揚げるかき揚げは美味しそうでしたが、一人でポツンと食べる姿は寂しそうで、ちょっと悲しくなりました。

 全てを投げ出して ふっとどこかへ行きたくなる事は誰にでもあるもので、行きたくなったら行ってみて、帰りたくなったら帰ってくれば良い。肩の力を抜いて、頭を柔らかくして、しがらみや常識に囚われず、自分の心が思うように生きれば良いのだ。どっちに転んだって大差はないし、人生はどうにかなるもの。幸せの形はいろいろなんだよ、というメッセージ。(合ってるかな?)
 同感できる部分も 少なからずありますが、この映画に説得力もありません。

 本当にそう生きられれば良いのですが、そうは行かないのが人生。
 この映画を観て癒される人は まだ余裕がある人で、本当に切羽詰って 癒しが必要な人は この映画を観る余裕もないのだろうし、この映画を観たら怒るかもしれないな、とも思ってしまいました。


 マザーウォーターというタイトル。
 賀茂川や疎水に流れる水や、豆腐屋、喫茶店、バーという水が大切な仕事に関わる人の繋がりを象徴しているのかもしれませんが、正直なところ、よく判りませんでした。


 今回はサントリーがタイアップだったようで、ビールは プレミアムモルツ、ウィスキーは 水割りは 山崎の12年、オンザロックは 山崎の18年でした。(ワィンは不明)
 サッポロ&ニッカでなかったのは残念ですが、プレミアムモルツも 山崎も 美味しいですよね。

 
 音楽も無く、ウヰスキーしか置いていない カウンターだけの小さなバー。
 悪くはないけれど、常連になるかどうかは マスター(orバーテンorオーナー)次第。
 商品を限定している分、マスターの人柄が集客のポイントになるだろうから、マスターにとっては きつい商売になりそうだ。


 


post by aozora

22:45

映画 コメント(2)

【映画】 ハリーポッターと死の秘宝 PART1

2010年11月21日

今日、マイカルシネマズ江別で 夕方の回で観てきました。
昨日封切したばかりなのに、1割程度の入り。
声を覚えてしまっているので 字幕版で観たのだけれど、
客は 吹替え版の方に入っているのでしょうか?

今回のハリーポッターは3Dだとばかり思っていたのですが、
3D上映は中止になっていたのですね。
3Dを意識していたであろう迫力ある映像もあっただけに 残念。
PART2までには間に合いそうなので、次回のお楽しみ。

全編重苦しいダークな展開が続きますが、
2時間26分の本編は全く長さを感じませんでした。
ただ、エンドロールは長過ぎ。
今回はエンドロール後のおまけの映像はありません。

早くPART2が観たいのに、8ヶ月も待たなくてはなりません。
撮影はもう終わっているのだから、
もっと早く公開できないものでしょうかね。





post by aozora

21:57

映画 コメント(0)

【映画】  ナイト&デイ

2010年10月11日

日曜日の夕方に 吹替え版で観ました。
映画館で洋画を吹替え版で観るのは 大人になってからは 多分初めてです。

先日、“字幕は字数が限られているので、必ずしも正確なニュアンスが伝わっていない” という話を何かで読んで、確かにそうかもしれないな と思って吹替え版にしたのですが、やはり 最初は声に違和感がありました。(まぁ、TVで洋画を観る時は いつも吹替えなわけだし、すぐに慣れちゃいましたけどね。)
 
吹替えと字幕、どちらが良いとか悪いという問題ではないのでしょうが、多分 次は字幕だろうな。


ミッション:インポッシブルのイメージそのままのトム・クルーズと、チャーリーズエンジェルではなく メリーに首ったけのイメージのキャメロン・ディアスによる アクションラブコメディ。
それぞれの代表作のキャラクター、イメージそのままに演じているところが面白いです。

ただ、メリーに首ったけの時は26歳だったキャメロンディアスも もう38歳、相変わらず可愛いけれど 画面いっぱいのアップや水着姿は少々厳しいし、このような世間知らずなお馬鹿キャラも そろそろ限界でしょう。

ストーリーは破天荒、ありえないシーンの連続で、真面目に考えてはいけません。
危機に陥ると薬で眠らされ、目覚めると全て上手く解決されているというのですから、とんでもない話です。
スピーディなアクションとスリルで味付けした大人のラブコメディというところですかね。
デートで楽しむにはちょうど良い作品だと思います。


原題は Night&Day ではなく、Knight&Day です。
トム・クルーズはキャメロン・ディアスを守るナイト(騎士)であり、本当の姓は Knight。従って、Knighiとnightをかけているのは明らかなのだけど、&Dayには 何か意味があるのかな。
夜+昼=1日のストーリーではないので、night&dayは 夜も昼も四六時中 という意味なのか。とすると、常にキャメロン・ディアスを見守るスーパーマンなナイト役のトム・クルーズくらいの意味で、単純な語呂合わせなのかもしれませんね。
それとも 僕が気付かないだけで、もっと違った意味があるのかな?

 


post by aozora

23:04

映画 コメント(0)

【映画】  悪人

2010年09月23日

20100923-01.jpg


昨日、レイトショーで観て来た。


「鉄道員」や「自転車泥棒」など、昔のイタリア映画を思い出した。





生まれ育った小さな町の国道から離れられない女、家の前の海に閉じ込められている男、どうしようもない閉塞感から逃れるために誰かと出会いたいと願い、淋しさから逃れるために寄り添う悲しさ。

登場人物ひとり一人の中に、日々の生活、働くこと、親子の問題、友人関係、セックス、愛情など、様々な問題やテーマが描写される。

そこから漂ってくるのは 平凡な生活の中で部屋の隅に溜まった埃の匂い、汗の匂い、香水の匂い、ギョーザの匂い、雨の匂い、草いきれ、潮の匂い、それらがの入り混じった複雑な闇の匂い。
僕もそんな匂いの中で生活している。

いったい誰が本当の「悪人」なのか?
誰もが ちょっとしたきっかけや行き違いで悪人になる可能性を持っている。



深津絵里も良かったけれど、妻夫木聡も良かったし、樹木希林や柄本明はもちろん、岡田将生や満島ひかりも良かった。


残念だったのは 妻夫木の顔に何日経っても無精ひげが伸びなかったこと。
逃亡中には剃れないでしょう?





今朝、『義経』(司馬遼太郎著)を読み終えた。
『義経』の最後の1ページには、奇しくも 「――悪とは、なんだろう。ということを一様に考えこまざるをえなかった。」とあった。

善と悪、いつの時代にも難しいテーマなのだろう。


post by aozora

09:56

映画 コメント(0)

【映画】  借りぐらしのアリエッティ

2010年07月24日

20100724-01.jpg


ご存知 スタジオジブリの新作です。
しかし、先週封切られたばかりなのに、今日の夕方の回は1割程度の入りでガラガラ。
この作品に対する評価が この状況に現れているように感じました。





 以下、ネタバレあります!!







映像や音楽は 良いです。
ジブリらしく細部まで丁寧に描写され、色彩もきれいです。

しかし、ストーリーがつまらない。
小人=マイノリティ、弱者が虐げられる現状、国際状況に対するメッセージなのかとも思うけど、これは深読み過ぎるだろうな。
登場人物が セリフで語っているしね。


テレビの予告編では アリエッティを見つけた少年の声は ゆっくりと低音で聞こえてくる。
小人にしてみれば 人間の声は ゆっくりと低音で大きく、逆に 人間には 小人の声は早口で高音に小さく聞こえるだろうと思うので、映画の中でもそういう設定なのかと思っていたが、全く関係なく普通に話していたのは 残念。

アリエッティの髪留めは 洗濯バサミ。洗濯バサミは 小さいものでも4~5㎝あるから、仮に洗濯バサミと頭の大きさが同じくらいだとしても、8頭身のアリエッティは 3~40㎝ある事になり、身長 10㎝という設定と矛盾する。
それ以外にも、アリエッティの身長は一定していないような印象を受けた。

アリエッティの家、部屋、家具などを 人間のものと同じデザインにする必然性はあるのだろうか?

翔少年が 床下にある小人の家を 簡単に見つけてしまうのは不自然。

お手伝いのハナさんが 小人たちをドロボウ呼ばわりするけれど、確かに 借りたものを返さないのだから 泥棒だろうな。
作中では 借りと 狩りを掛けているが、駄ジャレだよね。


最後に アリエッティ一家は 新しい仲間と住処を求めて旅に出る。
僕はこれによって (映画全体が) 救われたと感じたけれど、これを物足りなく受けとめる人と 余韻を残した終わり方と捉える人に 分かれるだろうな。
それは途中のストーリー展開が中途半端だからで、キャラクターの設定から 全てにおいて詰めが甘いからだと思う。
もう少し作品を長くして(現在は94分)、翔少年との心の交流や スピナーなど他の小人仲間の事も描けたら 大分印象や評価が変わっただろうと思うのだけど、どうだろう。

ジブリ作品に関しては期待度が大きいだけに、どうしても 厳しい評価になってしまいます。



ところで、この作品の原作は 「床下の小人たち」(メアリー・ノートン作)というイギリスの児童文学だそうですが、日本には 「だれも知らない小さな国」から始まる コロボックル物語シリーズ(佐藤さとる作)があります。
これは名作ファンタジーです。面白いですよ。


post by aozora

23:13

映画 コメント(0)

【映画】  オーケストラ!

2010年04月26日

20100427-01.jpg


先週土曜日、例によって 休日出勤の後で観て来ました。
スガイディノスシネマズ札幌劇場、18時の回は 2~3割の入りでした。


フランス映画です。
ロシアのボリショイ交響楽団をクビになり、今は清掃係となっている伝説の名指揮者、アンドレイ。偶然 パリのシャトレ座から入った招請のFAXを見て 一計を案じる。それは、かつての仲間を集めてオーケストラに成りすまし、パリで チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を演奏するという とんでもない計画だった。






ストーリー自体は 特に目新しいものではなく、ほぼ予想通りに展開する。
ほぼ全編コメディータッチで、やや冗長な感じもするくらい。
生活が困窮すると心まで荒み、かつての名演奏家たちには プライドの欠片も残っていない。そんな彼らの 30年ぶりの演奏、生活のために楽器を手放してしまった奴もいて、こんなんで公演が上手く行くわけないじゃん、と誰もが思う。
しかし、あるメッセージがきっかけで 情況は大きく変化する。


それにしても 最後の演奏シーンは 圧巻。
チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲が 全編演奏されるのだが、そのところどころに散りばめられる回想シーンによって 隠されていた事実が明らかとなる。
音と音とのハーモニーに乗せて、人と人との心のふれあいが描かれる。
静かに感動して、涙があふれます。
とても素敵な映画でした。



旧ソ連の歴史を知らないと 理解しにくい面があります。
旧共産党の一党独裁政治、ユダヤ人の弾圧、KGBに対する恐怖、シベリア送りの悲劇。
旧ソ連の暗黒時代に対する皮肉が あちこちに散りばめられていて、結構笑える部分と 悲劇を実感できる部分があります。


原題は “ Le Concert ”
これは コンサートの意味なのかな、コンチェルト(協奏曲)なのかな。
たぶん チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を指しているのでしょうね。


ソリスト、アンネ・マリー・ジャケ役の メラニー・ロランが とても美しく、演技も素晴らしかったです。


post by aozora

23:15

映画 コメント(2)

【映画】  アリス・イン・ワンダーランド

2010年04月19日

公開2日目、日曜日の夕方に3Dの字幕版で観てきました。
9割くらいの入り。
3Dメガネは 300円でクリップオンタイプを購入したので、かけている事を気にせずに快適に観賞できました。


ただ、内容は。。。。。。。。





以下、ネタバレあります


キャラクターは 今ひとつ。
悪役の 赤の女王は 「首をはねろ」 が口癖の デカ頭なのだが、ファンタジーらしいキャラクターで 存在感があり、なかなか良かった。
なのに、善玉であるはずの 白の女王。これが酷い。全然 善人に見えない。ゴス系メイクの影響もあるのだろうけど、表情にも裏がありそうで、悪役で出てきても納得してしまいそうなキャラクター。

ジョニー・デップ演じるマッド・ハッターは 大胆な化粧で目立つけど、さほどの存在感は感じない。
チェシャ猫や 時計うさぎなど、他のキャラクターの多くは ルイス・キャロルの原作や ディズニー映画 (なんと1951年製作、60年前だ) などでお馴染みなので、割とすんなり受け入れられるけど、これは目新しいものではない。


ストーリーも 今ひとつ。
全体としては アリスの成長物語なのだろうけど、どれもこれも中途半端で、たいして面白い話ではない。
アリスが堀を渡って城に向かうシーン、白の女王が 縮む薬を作るシーン、アリスがドラゴン(何か名前があったけど、忘れた。)を倒すシーンは、ちょっと唖然。
最後のエピソードも とって付けたようなもので、ちょっと白けた。

印象に残ったのは、死んだ父親がアリスに残した言葉くらいかな。


3D映画は 空飛ぶ家、アバター に続いて 3作目。
中では一番3D映像が活かされていたように思うけど、それでも満足できない。
穴に落ちていくシーンなどは もっと出来るはず。

全体に暗いトーンで、ディズニーアニメのような 明るいファンタジー作品ではない。
これが ティム・バートン作品だと言ってしまえば そうなのかもしれないけれど、せめて 赤の女王に勝った時に 青空が広がるとか、もっとシンプルでメリハリのある演出があっても良かったのではないか と思う。


うちの奥さんや 後の席で観ていた女の子たちは面白いと言っていたけど、僕としては残念な作品。
少なくとも お子様連れで観に行くのには あまりお薦めできないかな。
第9地区か オーケストラを 先に観た方が良かった と思ってしまいました。



post by aozora

00:39

映画 コメント(0)

【映画】 ハート・ロッカー

2010年03月22日

土曜日に 休日出勤した後で、サッポロファクトリーのユナイテッドシネマで観賞。
11番スクリーンは以前の アイマックスシアター。
開業当初の華やかな頃を知っている者としては、ちょっと寂しい劇場でした。



The Hurt Locker 

Hurtは 傷つける、痛める、苦痛。
Lockerは 鍵をかける人、(鍵のかかる)ロッカー。
Hurt Lockerは 傷や苦痛を納めるロッカー。
タイトルはアメリカ軍の隠語で「行きたくない場所」「棺桶」を意味するそうだ。






「戦争は ドラッグである。」

極限状態の戦闘による緊張感と興奮。
それに疲れ果て 壊れていく精神と、それに麻痺し 中毒となっていく精神。
たとえ戦場で生き残っても、真っ当な人間性は 破壊されてしまう。
それが 戦争だ。


主人公は 爆発物処理班の班長。
恐れを知らずに爆発物処理に当たるが、いつの間にか死と隣り合っているという恐怖は麻痺し、その緊張感の虜となり、あえて危険の中に飛び込んでいくような、自殺的行為が目立つようになる。
生き残るために必要な技術やチームワークを無視し、単独行動に走る彼は 決して英雄ではない。

もっとも そうしたものを駆使しても死ぬ時は死ぬし、安易に人を信じるようなお人好しは 余計に簡単に死んでしまうのだが。

この映画は そうして中毒になっていく男の姿を描いた作品。
全編ドキュメンタリータッチで描かれ、特にストーリーらしいストーリーは無いけれど、最初から最後まで 緊迫感の連続。
かなり重い映画だった。



戦争によるPTSDが社会問題となっているアメリカ。
ベトナム戦争の後遺症を描いた作品は ランボーや ディアハンターなど 数多いけれど、
これからはイラク戦争の後遺症をテーマにした作品が、様々な形で作られていくのだろうな。
	


post by aozora

19:05

映画 コメント(0)

【映画】 シャーロック・ホームズ

2010年03月15日

14日(日)の午後に WMC江別で観賞。3分の2くらいの入りでした。

ロバート・ダウニー・Jr 演ずる 肉体派のシャーロック・ホームズ。
なかなか 面白かったです。

一般的には パイプを咥えた 冷静沈着な英国紳士 というイメージが普及しているので、この映画のホームズ像は 少々違和感があるかもしれないけれど、初期の作品では 薬物中毒の気があったり、気分の浮き沈みが激しかったり、決して真面目なだけの紳士ではなかった。

監督は“原作にあるホームズ像を 忠実に再現した” と 話しているようですが、確かにそうかもしれません。



  以下、ネタバレを含みます。


コナン・ドイルが書いた オリジナルのシャーロック・ホームズシリーズの第1作は 『緋色の研究』 で、その冒頭でホームズとワトソンが運命的に出会い、名コンビが誕生する。ホームズは最初から理解不能な難物とされているのだけど、その中で ワトソンが観察したホームズ像が紹介されている。

身体的特徴は
「身長は六フィートとすこしだが、並はずれにやせているので、じっさいよりよほど高く見えた。目は(中略)射るようにするどい。そして肉の薄い鷲鼻が、顔ぜんたいの表情に駿敏果断の印象を与えていた。」
  (原文まま、阿部知二訳、創元推理文庫)

シャーロック・ホームズの学力は
「一.文学の知識―ゼロ
 二.哲学の知識―ゼロ
 三.天文学の知識―ゼロ
 四.政治学の知識―薄弱
 五.植物学の知識―一様でない。ベラドンナ、阿片、その他毒薬一般には有力だが、実際園芸のことは何も知らぬ。
 六.地質学の知識―実用的、ただし限界がある。一見によって、各種の土壌を識別する。散歩から帰って、ズボンについたはねを見せ、その色と固さからロンドンのどの方面でついた土であるかを示したことがある。
 七.化学の知識―深い。
 八.解剖学の知識―的確であるが、系統的ではない。
 九.異常事の文献にかんする知識―該博。とくに今世紀におこった恐ろしい犯罪についてすべて詳細に知るもののようである。
 十.バイオリンにたくみである。
 十一.棒術、拳闘、剣術にすぐれている。
 十二.英国の法律の実用的知識にとむ。」
   (同上)

ホームズに関する描写は 性格だったり 生活ぶりだったり まだまだたくさんあるのだけれど、こうやって少し書き出してみるだけでも、この映画のホームズは 結構オリジナルに近いかもしれない、と思えてくる。
今回の映画のような ちょっと変わり者という方が 確かに合っているのかもしれない。

違っているのは、あんなにマッチョではないし、場末の賭けボクシングには出ないだろうし、インディジョーンズばりの危機的シーンは起きないだろうし、高い窓からテムズ川に飛び込むような 派手なアクションシーンは無い、という事などかな。
ま、この辺は 映画用のオリジナルストーリーなのだから、許しましょう。


それにしても なかなか思い切ったシャーロック・ホームズ。面白かったですよ。

ホームズの頭の中の思考回路、イメージを スローモーションで表現するのも面白い手法。

ホームズを手玉に取る悪女のアイリーン・アドラーが 峰不二子のイメージとダブり、そうして見ると ホームズはルパンで、ワトソンは次元にも思えてきた。さすがに石川五右衛門がいないが、これは仕方ない。

次回作は 宿敵モリアーティ教授との対決になるのだろうか?
今年中には撮影が始まる という情報も、、、、、、楽しみです。


(『緋色の研究』を読み返して 書き直しました。)


post by aozora

00:03

映画 コメント(0)

【映画】 Dr.パルナサスの鏡

2010年02月11日

シュールでシニカル、時にブラック、幻想的な大人のファンタジー映画。

撮影中に トニー役のヒース・レジャーが急逝して、彼の友人であるジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルの3人が 鏡の世界でのトニーを演じることで完成したという事で話題の映画なのだけど、俳優陣目当てで観に行くと “なんじゃこりゃあ” となるかもしれない。




以下、ネタバレあります。


悪魔との取引で永遠の命を得た パルナサス博士の鏡(というより幕)の奥は、自分の欲望がリアルな世界として表現される 夢の世界。
次々と繰り広げられるイマジネーションの世界は カラフルで幻想的だが 奇妙に可笑しい。
直接ストーリーに関係しない分、ゲーム好きな子供や 偽善的なおばさんの夢は 俗っぽくて結構笑えるし、ロシアンマフィアに迫る警官隊のダンスは かなりショッキング。

全体のストーリーは 難解という訳でもないのだけれど、辻褄の合わないところも多く、判ったような 判らないような 不思議なストーリー。
ラストは 一応ハッピーエンドなのだけれど、観た後で スカッとするようなタイプの映画でもない。
笑える場面も ワッハッハではなく ニヤリだし、全体の雰囲気も はまる人ははまるだろうけど、馴染めない人は全然ダメだろう。
僕としては 結構好きだけど、妻はダメだったみたい。
評価は かなり分かれる作品だと思う。




パルナサス博士は 娘を 悪魔との賭けの賞品にしてしまうし、自分の欲望のためなら 他人を犠牲にすることを厭わないところもあり、結構な悪党だ。そうした一時の気の迷いを反省はしているのだが、また繰り返してしまう俗物でもある。不老不死の博士、娘が死んだ後も 生き続けなくてはならないわけで、また、自分の死を 悪魔と賭けるのだろうか。

娘役の リリー・コール、スタイルも良く、丸顔で可愛いらしかった。

エンドロールの最後におまけを予感させるような小細工があるけど、それだけだった。


post by aozora

23:22

映画 コメント(2)