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2008年01月30日

『エンド・ゲーム』   恩田 陸

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恩田陸の 「常野物語」シリーズの 第三作
 
第一作 「光の帝国」 に収録されている 「オセロ・ゲーム」 の続編です 

 もともと僕らの先祖は他人の気持ちを読んだり、遠隔地まで預言を飛ばしたりするのがなりわいだったらしいね。そのこと自体は、昔はそんなに珍しいことじゃなかったんだが、周りがだんだんそういう能力を失ってくると、異端視されるようになってきた。(中略) 
 あたしたちは『異物』なわけ? 
 さあ、その答は後世の人が決めるんだろうね。僕らが『異物』で終わるか、メインストリームになるのか、それとも並行して存在する一つの『種』になれるのかは。
           (「オセロ・ゲーム」 より)


オセロ・ゲーム ~ エンド・ゲーム に出てくる拝島家の “力” は 
『あれ』 を 『裏返す』 能力 

しかし
『あれ』 は 果たして 敵 なのか? 
『裏返したら』 勝ちで 『裏返されたら』 負けなのか?   
『洗濯屋』 は 味方なのか?
『包まれたら』 ? 

今日まで真実だと信じてきたことが 全て虚構かもしれないという恐怖
自分は 何者? 父は? 母は? 
何が 真実? 
謎 謎 謎 謎



超能力者を扱ったシリーズは その終わらせ方が難しい 
せっかく面白い作品だったのに 
下手に巻を重ねたばかりに 収拾がつかなくなって ボロボロになる 
そんなシリーズは たくさんある 

そういう中で 
この 「エンド・ゲーム」 は よく考えたな と思う 
様々な仕掛け スピード感あふれる展開で ストーリーが面白いのは当然 
しかし 決してそれだけではなく その底になかなか深いものがある
常野物語の 最終話(?) として 恥ずかしくない作品だ 

 

 


posted by aozora |23:08 | 本の話 | コメント(2) | トラックバック(0)

2008年01月29日

『蒲公英草紙』   恩田 陸

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恩田陸の 「常野物語」シリーズの 第二作 

第一作 「光の帝国」 に収録されている 「大きな引き出し」に出てくる 春田家 
この 「蒲公英草紙」 は その数代前の先祖 (多分) が出てくる お話し 

時代は 明治時代 19世紀末から 20世紀になったばかりの頃 
場所は 宮城県南部の とある裕福な農村 
その村をまとめる名家 槙村家に 不思議な一家が訪れる 

旧家の病弱なお嬢様・聡子の 話し相手を務める医者の娘・峰子 が 狂言回し 
その峰子が綴った 日記の題名が 「蒲公英草紙」 


主役は 聡子 だろうな 
聡子も また 常野の血をひくものなのだろう 
聡子の最期は 思わず涙を誘う 

時を越えて めぐり合う人々 果される約束 
昔は 常野一族は どこにでも 普通にいたんだろうな と思ってしまう
いても 全然不思議じゃないもの 
常野一族が 広く野に在る意義も 伝わってくる 


常野の力は 現代よりも この時代の雰囲気に合う 
だから このお話しは 違和感無く すうっと入って来た 


常野シリーズを読んでから 恩田作品を何冊か一気に読んだけれど 
この 「蒲公英草紙」 が ベストだと思う
ラストは 賛否が分かれるだろうとは思うけどね




posted by aozora |20:49 | 本の話 | コメント(2) | トラックバック(1)

2008年01月29日

『光の帝国  常野物語』  恩田 陸

 
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恩田陸の 「常野物語」シリーズ の第一作

いみじくも文庫版の解説で久美沙織さんが書いているが 
僕も全く同じ勘違いをしていた 
僕たちの世代で 『帝国』 って言ったら スターウォーズ ダースベイダー 
となれば ダイナミックなアクション物語をイメージしてしまうのは 必然
これは やはり タイトルが悪い
「光」 は良いけど 「帝国」 は違うんじゃないかな 


常野一族は 
人より長く生きられたり
遠くのものが見えたり
未来のことがわかったり 
不思議な力を持った 穏やかな超能力者の一族 

「常野(トコノ)」というのは 
権力を持たず
群れず
地に溶け込んで
常に在野であれ という意味 

しかし いつの時代 どこの国にも 彼らの能力を利用し 独占しようと企む輩がおり 
好むと好まざるとに関わらず 争いに巻き込まれてしまう 常野一族 

こういった 超能力者 vs 普通人 という対決の構図
そこから引き起こされる悲劇 というストーリーは 古くから 数多くあるが 
この本では ほのぼのとしたエンディングが用意されている 


このシリーズは
全体に ノスタルジックな ファンタジーという色付けが なされており
(そうじゃないのも あるけど)
だから こんなにも人気があるのだろうな 



ところで この本には 常野一族をめぐる短編が 10本収められているが 
「オセロ・ゲーム」 と 「草取り」 は異色 
超能力の種類も異色であり 今までには無かった力だな 

「オセロ・ゲーム」 は 「エンドゲーム」 という長編が 続編として発表されているけど 
「草取り」 の方は 続編が出るのかな? 




posted by aozora |20:37 | 本の話 | コメント(0) | トラックバック(0)

2008年01月27日

マラソン 大相撲 ガン保険 年賀状

大阪国際女子マラソン 

序盤は マラソン初チャレンジの 福士加代子選手の独走状態だったが 
30キロを過ぎて突然スピードダウン 
34キロ過ぎで後続選手に抜かれてからは どんどん遅れるばかり
最後は足に力が入らないのが一目瞭然で 何度も足をもつれさせては転倒 
それでも最後までなんとか走りきり 19位でゴール 
マラソンはそんなに甘くないぞ とツッコミながらも
本当によく頑張った とちょっぴり感動  妻は泣きそうになっていた

彼女の人柄なのか ゴールの時も 会場を去る時も 
「やっちゃった」 とでも言うかのように 照れくさそうな笑顔で 
悲壮感を感じさせなかったのに 救われた  

マラソン  42.195kmを走りぬくだけの競技だけど 
様々な思いが 駆け引きが 戦いが ドラマが詰まっている 
マラソンは 面白い 


大相撲   

白鵬 vs 朝青龍 は本当に力が入った大相撲だった 
意地と意地 プライドとプライドの ぶつかり合い
最後の仕切りの後の睨み合いで 初めに目を逸らしたのは朝青龍 
あの時点で白鵬の勝ちを予想した人も多いだろう
買い物の途中で スーパーの家電コーナーで観ていたのだけど 
テレビの前は黒山の人だかりで 
朝青龍が負けた瞬間  おおっ と大きなどよめきが起きた 

個人的には朝青龍を応援しているのだけど 今場所は白鵬の優勝でOK 
そうそう上手く行っては .....

やはり格闘技には 強い悪役が必要だ 
どんぐりの背比べで接戦を繰り広げても 面白くない
ヒール = 朝青龍の再登場で 久々に盛り上がったね
大相撲も 面白い


ガン保険 

来月50歳になるので 保険料が上がる前に と思って ガン保険に入った 
家族型ではなく 僕と 妻と それぞれ本人型で 加入
決して 離婚する場合を考えてのことではありません 
息子が就職したので 先日 携帯電話料金を自分で払うように手続き
今まで払ってやっていた息子の携帯料金で 夫婦の保険料が賄える予定

で アヒルの人形を2つもらってきた 
アヒルンルン アヒルンルン ぼくたぁ~ちわぁ~ と歌う奴です 
2つあるので 輪唱させようと何度かやってみたけど 
なかなか上手くタイミングが合わない 
もっと練習しないと ..... 


年賀状 

今日 お年玉付き年賀状の 当選番号が 発表になった 
早速 確認するも やはり 1等 2等は無し 3等も駄目 
4等切手シートが 妻3枚 僕4枚 
妻は60枚くらい 僕150枚くらいだから 決して確率は悪くないのだが 
ここ数年 切手シートばかりなので ちょっと悔しい 
一度は当たってみたい 1等賞

A組(3円の寄付金付き) B組(普通の) はあったけど 
C組(エコ対策に5円の寄付金付きらしい) は 一枚も無かったな 
来年は自分が使ってみようか 

それにしても 広告入り年賀状にも いろんなパターンがある 
さすが民営化すると ここまで細かく対応するのかと感心
びっくりすると言うか 面白いと言うか 悪くないと思う
   


posted by aozora |19:56 | 日記 | コメント(0) | トラックバック(0)

2008年01月25日

月コン2月号 本日は入荷せず  代わりに マッサージ

アチコチで 月刊コンサドーレ2月号の話題が出ていたので 
仕事帰りに 勇んで 紀伊国屋書店 へ買いに行ったら 
“大雪のため本日は入荷せず 明日入荷予定” だそうです  残念! 
明日の○○会議の帰りに買うしかないな 


年末年始を経て 肩・背中のコリが酷く 
胸や脇まで痛くなってきたので さすがに これはマズイと思い
仕事帰りに T整体院へ行ってきました
この整体院はCVSの方がやっていて CVS割引があります 
45分で 2500円 は 安い! 
整体・マッサージは 結構 好みが分かれますが
僕としては 好きな揉み方です 

リンパ系のオイルマッサージも 好きなのだけど
これは 結構 高いんだよなぁ

健康を考えると あまり酷くならないうちに行けば良いのだけど
不思議と 飲みに行く時間とお金はあっても 
マッサージに行く時間は 無い 
何故だろう?

posted by aozora |23:05 | 日記 | コメント(3) | トラックバック(0)

2008年01月25日

CVS 豊平川イカダ下り部 ~ 早くも休部決定

今年の 試合日程 が発表になりましたね 

今年こそ 豊平川イカダ下り大会 に参加しようと 先日 決めたばかりなのに
早くも 休部が決定してしまいました 

残念! 

モエレ沼ママチャリ耐久レース は大丈夫 
今年も参加しますよ CVSママチャリレース部
今年は チャレンジチームエンジョイチーム の2チームでの参加を 企画中 
CVSなら 誰でも参加OKです 
一度 走ってみたかったんだ と思っている方  
いつでも 参加受付中です 
どんどん 応募してください 


さて 開幕戦は 3月8日
ホーム開幕は 3月15日 
その前に Hot Staff の総会を開催します 
日程はまだ未定ですが 2月後半か3月1日ですね 
決まり次第 改めて連絡します
何かやりたい企画があったら 連絡下さい 


今週末は ○ー○ー会議 
その後は いつもの店で飲み会だよ!

posted by aozora |00:50 | CVS | コメント(21) | トラックバック(0)

2008年01月22日

CVS 担務記念の バッグの 修理方法

昨年のCVS参加の記念に貰った黒いバック 
交流会でもらったアレですよ アレ
交流会に参加しなかった皆さんには 
今年の申込書と一緒に送られたようなのですが お手元に届きましたか?

このバッグですが 修理しないといけない箇所があります

ベルトの長さを短くしようと思っても 止まらずに長く伸びてしまいませんか? 
上手く調節できないですよね 

これは バックルの付け方が間違っている からなのです 

長さが調節できる側のバックルから 一度ベルトを抜いて
バックルを裏返して ベルトを入れ直して下さい 

そうすると 伸びずに止まるようになります

この製造ミスに気付いたCVSさん GJ! 


ところで このバッグは 縦使いのワンショルダーです 
やっと 使い方が分かりましたが 
どこにしまったのか 見つかりません 

直し方を 写真入りで説明しようと思って探したら 無い 
年末の掃除のときに 上手にしまい過ぎたようです 
さてさて どこに片付けたのかな? 
( ただ だらしないだけだな ウン )



  追伸  今 クローゼットの中から見つけました
      良かった 良かった
 

posted by aozora |20:19 | CVS | コメント(3) | トラックバック(0)

2008年01月22日

優勝記念グッズ

優勝記念グッズが 第一弾 第二弾と出ているけど 個人的には全部いまいち 
これだ! っていう 目玉が無い
フラッグよりも バンダナが欲しかったし
目覚まし時計にしても 4000円近くもするのだから 
目覚ましの音を 『ゴォ~ル!』 と叫ぶ声にするとか もう一工夫欲しい 

噂によると チャンピオンプレートを抱いたドーレくんが発売されるとか 
現在製作中で ホーム開幕戦には間に合わせたいということらしいけど 
本当か? 
期待してしまうぞ


1997年優勝の時は チャンピオンTシャツに バンダナ ピンバッジ等
金色の文字盤に 金色のエンブレムが入った腕時計は 
ビジネスシーンでも抵抗無く使えるので 今でも結構お気に入り
 
2000年優勝の時は ペナントに ピンバッジ 
他に 何があったかな? 
 
記念本と ビデオ・DVDは 優勝の度に出ることにはなったけど
優勝記念ペナントと ピンバッジは 優勝の度に必ず作るとか 
シリーズ化する グッズがあっても良いのではないかな 
そうそう あるものでは ないけどね


ところで イヤーDVD2007 の予約は どれくらい集ったのだろう? 
クリスマス頃には 2500枚くらいだったらしいから  4000枚くらい行ったかな? 
聞くところによると Jリーグに払う映像使用料が高額で 4000枚がギリギリ採算ラインらしい 
個人的には 毎年でも イヤーDVDを出して欲しいのだけど
優勝した年でもギリギリなら 毎年 と願うのは難しいね 


 

posted by aozora |19:21 | コンサ | コメント(2) | トラックバック(0)

2008年01月21日

キックオフイベント ~ 今シーズンの初担務

「酔ったらエントリーしない」 と決めたら なかなか書けなくなった 
で 久々のエントリーです 


キックオフイベントは 去年よりもずいぶん人が多かったような気がして 
担務しながら 「2倍以上は来てるんじゃない」 と話していたのだけど
新聞報道を見る限りでは それほどでもなかったのかな 
 

昨日は 「選手とフォトラマ」 のコーナー担当で 
目の前にいる マーカス選手と 藤田選手に 見とれていた 
2人とも カッコ良いわ 


フォトラマは 毎年 選手が途中で交代する 
今年は 前半が 池内 高木 マーカス 他新人3人 
後半に 征也 西 芳賀 ダヴィ 西嶋 大塚 だったかな 
最初のうちは サポが大勢並ぶので どんどん進めるのだけど 
後半になると 並んでいるサポも少なくなり 
待っている選手も手持ち無沙汰になるので サービス精神旺盛になる 
来年 フォトラマにチャレンジする方は 
暇そうなタイミングに来る事を お勧めします 


デビッドソン純マーカス選手を
最初は デビッドソン君 と呼んでいたのだけど
長くて呼びにくいので 「なんて呼ばれたい?」 と本人に尋ねたら 
「マーカスと呼んでください」 と言っていた 
純君 じゃないみたいね 
登録名は デビッドソン なのかな? 
デビ じゃ ダヴィ と紛らわしいし 
やっぱり マーカス が呼びやすいよね


イベントの最後に コンサドーレコールをしたかったのだけど 
タイミングをはずしてしまった スマン
少し遅れてコールしたのだけど 
あのざわめきの中では みんなに声が届かなかったようで 残念 
一緒にコールしようと言っていたCVS仲間にも 聞こえていなかったらしい 
来年はもう少し考えないといけないな 


イベント終了後は いつもの店で飲み会 
昨日は こじんまりと6人だけ 

今年は 「豊平川イカダ下り」 にもチャレンジする事になりました 
フットサル部 ママチャリレース部 (登山部 スキー部) に続いて 
新しいサークルの誕生です 
参加希望の方 今から受付しますので どんどん応募下さい  
 


posted by aozora |21:26 | CVS | コメント(2) | トラックバック(0)

2008年01月16日

『真夜中の五分前』  本多孝好

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一卵性双生児の女の子が出てくる恋愛小説 


「双子の女の子」 と聞いて 真っ先に思い浮かぶのは 村上春樹の「1973年のピンボール」 
ここに出てくる双子は どこから見てもそっくりで 僕はどうしても見分けることが出来ないのに 
双子は 「全然違うじゃない」 「まるで別人よ」 と言って 見分けられない事を怒り 
208 209 とプリントされたTシャツを着て あっけらかんと3人での同棲生活を楽しんでいるが 
この小説に出てくる双子は 同じ遺伝子 同じ外見 同じ感情 同じ好みである事に戸惑い 
同じ男性を愛してしまった事に 悩む 


世間の感覚と微妙にずれた「僕」という設定は 村上春樹作品の「僕」と通じるところがあり 
会話や ドライな雰囲気も なんとなく似たところがあるように感じたが 
あっちの僕は 双子と3人で抱き合って眠るけど 
こっちの僕は 最後まで双子に戸惑う 


「双子」 にしても 「僕」 にしても
その辺は ずいぶんと違っているな 


「僕」 は 6年前に恋人を交通事故で亡くしてから
現実の世界と 5分間だけ ずれてしまったが 
双子と出会い 再び 事故で恋人を亡くす中で 
やっと現実の世界に 戻ってきた  

でも 僕としては 「僕」 よりも 双子のその後が気になる 
どういう風に 割り切っていったのかなぁ.....


side-A と side-B に分かれているが あまり 意味は無い 
もっと違う意味合いを持たせているのか思ったが 違った 
それに 今の若者は A面 B面 って言っても 分からないだろう?


「愛の奇跡」 「驚愕のエンディング」 「魂震わす極限の愛」 なんて言葉が 裏書きに並んでいるが
そんなに仰々しいものではなく 物語は 静かに淡々と進む 
ラストも 予想の範囲内かな 

でも 全体としては面白く 一気に読み終えました 
決して 悪くは無い 小説です


posted by aozora |21:28 | 本の話 | コメント(0) | トラックバック(0)