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息子がサッカーを始めたのでサッカーを観るようになり、1997年のフロンターレ戦でコンサにはまりました。自分自身は全くの素人です。観戦はSB席。ホームゲームの半分はCVSやってます。
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2011年10月24日
先週の健康診断で 間もなくメタボ と言われた。 しかし、本格的なダイエットをする気も無い訳で、 とりあえず 糖分オフ、カロリーオフのビールに変えてみようかと思い、 いくつか買って来て 飲み比べたのだけれど、僕には どれも無理。 美味しいビールを飲むために 運動した方がマシだ、と思ってしまった。 と言うわけで ではないけれど、『四十回のまばたき』。 口語英語で“うたたね”という意味だそうです。![]()
1993年発刊の 重松清の第3作で、後年の重松作品とは ずいぶんと趣が異なります。初期の村上春樹作品に似た雰囲気があるように感じました。主人公の性格や職業だけではなく、女性との距離感、心に抱える欠落感、常に冷静な視点と乾いた雰囲気、などでしょうか。 もっとも、それが良いのか 悪いのかは また別な問題ですが。 人は誰でも 心の中に穴ぼこを抱えている。 大きく深い穴ぼこや、一足でまたげるような小さな穴ぼこ、落ちないように注意深く柵を巡らせてある穴ぼこや、見えないようにきれいに塗り固められてある穴ぼこ。 穴ぼこを埋めるために不倫する妻と、誰でも良いから寝てしまう義妹。妻を失って初めて穴ぼこに気付いた男と、それでも気付かない僕。 僕の中にも穴ぼこはあって、自分では それに落ちないように上手く立ち回っているつもりでいるのだけれど、ずっと気にはなっていて、時々 飛び込んでみようか と思う事もある。 そんな僕の助けにはならないけれど、いくらかの慰めにはなる作品。 ずいぶん前に一度読んだ事があるのを すっかり忘れていて、古本屋で 面白そうだなと思って買って来ました。家内に指摘されて気が付きましたが、内容も殆ど忘れていたので、新鮮なまま 読み終えました。 なかなか面白く、いろいろ考えさせられながらも スラスラと読み進められますが、やや深みが足りないというか、何年か経つとすっかり忘れているという程度の作品とも言えます。 でも、悪くないですよ。僕は好きです。 2度、3度と買ってきてしまうという事は 設定などが僕の好みにあっているのでしょうね。 重松清にも いろいろ試行錯誤する若い頃があったんだ という事を再確認できる作品でもあります。
2011年10月23日
今日は 徳島が勝って、千葉は引き分け。 これで 4位転落ですが、次節で徳島との直接対決を制すれば 3位に復帰ですから、いよいよ正念場ですね。 選手たちは ずいぶんとプレッシャーを感じているようですが、シーズン前半には こんな位置にいられるなんて予想もしていなかった訳ですから、“生みの苦しみ”を楽しむ位の余裕を持って戦って欲しいものです。 さて、『吉里吉里人』。![]()
単行本の初版発行は 昭和56年ですから、今から30年前の作品です。 当時は 日本SF大賞や読売文学賞を受賞し、かなり話題になりました。 吉里吉里国に触発されて、全国に 〇〇国、〇〇共和国が誕生しましたよね。 羊蹄山麓では 倶知安町にポテト共和国というのがあり、親戚が〇〇大臣を務めていました。 単行本は 2段組で 834頁、文庫だと 上中下の3巻という大作で、過去に1~2度、途中で放り出した経験があります。 一度は最後まで読み通そう と思って読み出しましたが、今回も 何度も途中で投げ出しかけ、読み終えるのに 1ヶ月近くかかりました。 “一農村が日本からの独立を宣言する”というストーリー自体は面白いし、農業や経済、医療など、現在の日本にも通じる問題が いろいろな形で提起され、するどく風刺されており、作者の「国」に対する考え方には共感できる面が多々あります。 しかし、延々と続く低俗な下ネタ、冗長な言葉遊び、駄洒落のようなオチには辟易させられ、そういえば前の時も この辺が駄目だったんだよな と思い出しました。こういう荒唐無稽なドタバタは、ハマる人はハマるのでしょうが、僕は笑えませんでした。 この作品は井上ひさしの代表作なのでしょうけど、名作なのでしょうか? 20数年間、ずっと本棚にありましたが、これですっきり処分できます。
2011年05月07日
『天地明察』 沖方丁 第7回(2010年4月)の本屋大賞受賞作です。 算術と暦という着眼点が良いし、登場人物のキャラクターも立っており、ストーリー展開は面白く、一気に読み終えましたが、なんだか物足りなさが残る読後感。 主人公のキャラクター設定もあるのだろうけど、ただ軽く流れてしまったという印象です。 言葉遣いが雑というか軽いというか現代的で、時代を感じさせないせいもあると思いますし、クライマックスであるはずの改暦決定時の盛り上がりに欠けるせいだと思います。 『チグリスとユーフラテス』 新井素子 久しぶりに新井素子を読みました。 この前に読んだのは何だったか、記憶にありません。 この作品はSFなのだけれど、ありえない技術が出てこないのが良い。 『修羅の終わり』 貫井徳郎 驚愕のクライマックスへと登りつめる 本格ミステリー という触れ込みですが、本当に驚きました。 あまりに下らなくて。 最初から展開が悪く、ストーリーに入り込めなくて読むのに苦労していたのですが、いつか面白くなるはずと期待して読み通した結果が アレ。 えっ?これで終わり?これがオチ?こんなので許されるの? 驚きます。 読み落とした部分があるのかなと思い、他の方の感想も読んでみたのですが、同じように感じている人が多いよう。 深読みすれば そう読めない事もないという部分はありますが、まさかそれを読者に求めているとは思えませんし、時間の無駄でした。 『豆腐小僧 双六道中 ふりだし』 京極夏彦 映画化されて公開中です。 映像を見てしまうと そのイメージに囚われてしまうので、見る前に読もうと思って 急いで読みました。 妖怪に関する京極流の薀蓄が満載で、しょっちゅう横道に逸れるから、なかなか話しが進まず イライラしてしまう部分がありますが、なかなか 面白い。 ストーリー自体は大した事ありませんが、そこは 双六のふりだし。続編に期待です。 講談調の文章なので、本職の講談師が読むのを聴いてみたいと思いました。より味わいが増して面白いのではないかな。 『さよならドビュッシー』 中山七里 “このミステリーがすごい!”の 第8回 (2010年) 大賞受賞作。 なのに、 早い時点でトリックに気付いてしまい、おいおい このままで終わるなよ、あっと言わせてくれよ と願いながら読んだのですが、結局 それがトリックでした。 設定もお粗末、人物もお粗末、展開もお粗末、トリックもお粗末、何が評価されたのか 判りません。 のだめカンタービレに乗っかって クラシックをスパイスにしたから売れただけなのではないか と邪推してしまいます。
2011年02月23日
今、『村上春樹 雑文集』を読んでいます。 群像新人文学賞を受賞した時の挨拶文や、いろいろな雑誌に掲載されたコラムや記事、未発表のショートショートなど、1979年から2010年までに書かれた 様々な文章が収録されている一冊です。 村上春樹は好きだけど 春樹フリークではなく、村上春樹の記事やインタビューが掲載された雑誌を買う事も殆ど無いので、昨年出た 『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』 のようなインタビュー集や このような本が出るのは とても有り難く、出版社の思惑にうまく乗せられているのだろうな と思いながらも、村上春樹的な価値観、物の見方を フンフンフムフム 楽しんでいます。 ただ、いろいろなジャンルやテーマの文章が、軽いものから重いものまでが雑多に収録されているため、最初から順に読むのではなく、あっちの文章 こっちの文章と 面白そうなタイトルを探しながら読んでいて、ひとつ読み終える毎に しばし余韻を楽しむ事も多いです。一気に読み通してしまうのが もったいない気がする「雑文集」です。 装丁は 安西水丸と和田誠、この二人の解説対談も なかなか面白いです。![]()
ランダムウォーカーさんにお薦めするのは 106頁に収録されている 「ノルウェイの木を見て森を見ず」という1994年の小文。 ビートルズの “Norwegian Wood”のタイトルの意味を語っているのですが、村上春樹らしい解釈や新しい見方が なかなかというか かなり面白いです。 ここでは内容は書きませんが、6頁弱の短い文章なので 本屋での立ち読みでOK。機会があったら是非読んでみて下さい。 単純に誤訳説をエントリーした事が恥ずかしくなりました。
2011年02月22日
カズが 日本経済新聞に隔週で掲載しているコラム、「サッカー人として」の 2006年1月から2010年12月までを 一冊にまとめた本です。![]()
1967年2月26日生まれの 三浦知良。 自分をも鼓舞するような 強いメッセージがあふれています。今年44歳になる彼が 今でも20代の若手に負けずに活躍できるのは その強烈かつストイックなプロ意識にあるという事が ヒシヒシと伝わってきます。 J2への降格やケガなどの時でも 自己弁護や愚痴などは 一切書かれていません。98年のフランスW杯に行けなかったのも、誰のせいでもなく 自分の努力が足りなかったからだ と認める潔さには脱帽です。 先駆者としていろいろな苦労してきたであろうに、それらを経験した事で身に付いたであろうバランス感覚は 本当に素晴らしいです。 彼のダンディズム、ロマンティシズム、ヒロイズム、、、、、、以前は鼻につくようなところもあったのですが、ここまで徹底すると 格好良いですね。とてもよく似合っていて 素敵だと思います。 昨シーズンのJ2最終節 大分トリニータ戦では 先発フル出場を果した上に得点を挙げ、最年長得点記録を 43歳9カ月8日に更新しました。 我らが中山雅史は 1967年9月27日生まれの満43歳。 今年の横浜FC戦は 6月12日に 室蘭で行われます。二人が先発し、ゴールを決める。そんなドリームマッチが見たいものです。
2011年02月13日
『僕はイーグル 哀しみの亡命機』を改題。 これも典型的なライトノベルです。![]()
この本の面白さは 2点。 1点は F‐15イーグルの操縦シーン、もう1点は 自衛隊が置かれている立場に関するやりとり。 F‐15の操縦シーンは とても緊迫感、臨場感があり、圧倒的な迫力で迫って来ます。 夜の小松基地、吹雪の中でのホットスクランブルのシーン。 嵐の中でのエンジンストールと、その再始動、編隊飛行。 にせイーグルとの戦闘シーン、急降下時の振動や オーバーGでのブラックアウト。 コックピット内での操作の細かな描写、などなど。 実際に体験した人でないと書けないだろう と思われるシーンの連続で、戦闘機が好きな人には 堪らないと思います。 (これが本当にリアルなのか、プロが読んだら違和感を感じるようなものなのか、素人の僕には判断する材料がないのですが。) 小松基地司令部や総隊司令部中央指揮所内でのやりとりは いかにもフィクションですが、現在の自衛隊が置かれている立場と 抱えている問題が浮き彫りにされます。 日本国憲法前文には 「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」 と書かれており、その結果として第9条があるわけですが、現在、日本を取り巻く周辺国家は果たして 「平和を愛する諸国民」ばかりなのでしょうか。 (奇しくも今日午後のTV番組でも 同じ話題を取り上げていましたが・・・。) ただ、こうした操縦シーンや 自衛隊指揮所内でのやり取りに比べて、それ以外のシーンが あまりにお粗末。 北朝鮮と中国を敵として描いているのですが、敵の基地内の描写、日本国内の親中・親北朝鮮派の描き方など、もう少しどうにかならなかったものでしょうか。 ウケを狙ったのかもしれないけれど、作品を台無しにしているのが残念です。
2011年02月12日
先日、直木賞を受賞した 道尾秀介。 彼の作品はまだ読んだ事が無かったので 古本屋で探してみたのですが、あったのはこの 『骸の爪』だけ。別な日に別な店で同じ本を購入してしまい、今、手元に2冊あります。 名前だけはなんとなく覚えていたのですが、改めてネットなどで見てみると なかなかの受賞歴、人気作家なんですね。 僕が本を買うのは 殆どが古本屋で、それも文庫本を中心に探すものですから、話題の新人作家には なかなか巡りあえません。新刊→文庫化→古本屋、出回るまでには 相当の時間がかかります。![]()
さて、『骸の爪』。 ホラー作家の道尾と探偵役の真備、その助手の北見という 3人組シリーズの2作目です。 仏像工房「瑞祥房」を舞台に、その関係者や仏像、敷地などのあちこちに様々な伏線が細かく張り巡らされた 本格ミステリーです。 冒頭に 笑う千手観音や 頭から血を流す仏像というような ホラー的な要素を配し、ラストで 一気に解明して行く展開ですが、その分、途中の展開のもたつきが残念、ちょっと間延びしたように感じます。 それでも、結末に向かって 小さなどんでん返しを繰り返しつつ 論理的に解明をしていく流れ、この辺はなかなかお見事だと思います。 ただ、20年前の事件の真相は 案外とありふれたものだったのに、関係者の思い込みや思い違いによって悲劇が連鎖し膨らんでいく。そして到るこのラスト。ちょっと悲しすぎるように思います。 道尾秀介、次はシリーズ第1作を探して読んでみようかな。
2011年02月06日
『塩の街』、『空の中』、『海の底』は有川浩の初期の作品群で、自衛隊3部作と呼ばれているそうです。 以前から書店の店頭に3冊並んで平積みしてあったのを見て面白そうだと思っていたのですが、なかなか購入に至らず。今回は古本屋で『塩の街』を見つけて読んでみたら結構面白かったので、『空の中』と『海の底』は書店で購入して読みました。![]()
3冊ともそれなりに面白かったのだけど、中でも『海の底』。 米軍横須賀基地に突如出現した謎の巨大甲殻類が 次々と人を襲うという状況の中、海上自衛隊の潜水艦きりしおに立てこもることになった自衛官と子供たち、その中で生じるトラブルと人間模様、巨大甲殻類への対処を巡る 警察と陸上自衛隊、米軍、政府の間で生じる緊張関係が、並行して展開するストーリー。 自衛隊を出動させるまでの駆け引きが なかなか興味深く面白い。自衛隊を武器を使える形で出動させるために犠牲になる機動隊。犠牲者が出ながらも自衛隊の出動に踏み切れず、グダグダと不毛な議論を続ける官僚と政治家。米軍からの外圧があって やっと決断する有様。いかにもありそうな話です。 その位置付けがあまりにも中途半端であるために、いざという時に使えないのが 日本の自衛隊。いつまでたってもそれを解消しようとしないのが日本の官僚と政治家であり、阪神大震災の時に なかなか自衛隊を出動させず、その判断や対応の遅さを批判された村山内閣を ついつい思い出してしまった。今の内閣でも きっと同じような対応しか出来ないのだろうとは思うけど。 この3作には いずれも謎の物体や生命体が登場し、それに対抗する自衛隊の活躍(?)と、それに関係する子供達の物語が Wストーリーで展開するが、適度なハードボイルドに甘いラブストーリーが絡みつつ、ハッピーエンドに向かう。登場する敵が絶対的な存在でないのも良い。 ライトノベルという 判ったような判らないジャンルがあるけれど、これを読んだら“これがライトノベルなんだ”と勝手に納得しました。
2011年01月29日
西洋古典文学の最高傑作とも評される ダンテの 『神曲』。 タイトルは広く知られていても、全篇を読んだ事のある人は 少ないのではないでしょうか。 僕も若い頃に 岩波文庫の『神曲』にチャレンジした事があるのですが、難解な文章に負け、地獄篇の半分も進まずに挫折した記憶があります。![]()
この本は、ダンテの『神曲』の抄訳本ですが、ギュスターヴ・ドレの挿画が 134点収録されていて、本を開くと ほぼ全頁で 左がドレの版画絵、右が文 という構成になっています。 タイトルが示すとおり、ドレの版画絵がメインで、それに合う抄訳が載せられているという雰囲気で、さながら 版画絵本版 『神曲』というところでしょうか。 詩人であり政治家だったダンテが 生きたまま 地獄、煉獄、天国を旅する長編叙事詩を、谷口江里也が訳していますが、欄外で その背景を解説したり、抄訳に載せられなかった部分を補足してあり、全体の雰囲気が掴みやすくなっています。 『神曲』自体も 想像していたよりずっと深く面白い内容のようで、今度は完訳本にチャレンジしてみようか という気にもなりました。ただ、訳者は予め充分に調べて選ばないと また途中で挫折しそうな気もしますが。 これを読んで 『神曲』を読んだ気になるのは おこがましいですが、入門編としては とても良い本だと思います。これで1500円は かなりお買い得ですよ。駅前通の丸善の店頭で手にした時、購入をちょっと躊躇ったのですが、買って良かったです。 振り返ると、小学生の頃に読んでいた世界の文学全集などは 全て子供向けの抄訳本ですよね。 あの時に読んだままで 完訳本を読んでいない作品のいかに多い事か。 改めて完訳本を読むと、印象や感想がガラッと変わる作品も多いかもしれません。 『神曲』の前は 馳星周の 『不夜城』シリーズ3冊と 『漂流街』を 続けて読んでいました。 あまりの落差に 自分でも苦笑いです。
2011年01月12日
昨年11月、文化の日だったかに 近くの古本屋が 店内の文庫本 全て1冊 105円というセールをやっていて、年末年始は 主にその時に手当たり次第に買った本を読み散らかしていました。![]()
『白銀ジャック』 東野圭吾 これは本当に東野が書いたのか? “いきなり文庫”という企画本だし、スノーボードが敵対視されていた頃の雰囲気があるし、習作時代の作品にちょっと手を入れて間に合わせたのではないか、なんて邪推してしまった。 全体に安易な設定が目立ち、先が読めてしまうので、今一歩。 『月の裏側』 恩田陸 ミステリーともホラーともSFともいえない、不思議で不気味なちょっと怖いストーリー。こういう雰囲気、終わり方は結構好きです。ただ、恩田ファンでも好き嫌いは分かれるかもしれません。 恩田陸はもう一冊、「蛇行する川のほとり」も読んだのですが、こちらの方が恩田陸らしい作品に感じました。しかし、僕としてはあまり好きになれない恩田ワールドでした。 『風の聖衣』 北方謙三 南米を舞台とする冒険小説といえば船戸与一を思い浮かべますが、北方謙三も書いています。日本とペルーを舞台に展開するハードボイルドで、「危険な夏」から始まる挑戦シリーズです。今回は第1弾「危険な夏」、第2弾「冬の狼」、第3弾「風の聖衣」と順に読みました。 こういう作品は、あまり深く考えずにその世界に浸り、一気に読みたいですね。第5弾まであるようなので、残り2冊も早めに探してきて読もうと思います。 『海に消えた神々』 今野敏 オーパーツと呼ばれる太古の文明の足跡を扱ったシリーズの第2弾です。 第1弾の「神々の遺品」は いろいろな参考図書からネタを持ってきて継ぎ接いだ印象で、この話はあの本、このエピソードはこの本からだろうという部分が多々ありました。前半の展開が大きすぎた割に後半は尻すぼみで少々お粗末な印象でしたが、妥当なまとめ方だと思います。 この「海に消えた神々」は沖縄の海底遺跡を舞台にしていますが、あまり話を広げすぎず、古代文明にも突っ込みすぎず、ストーリーも上手くまとめていると思います。こしんまりしてしまった印象は拭えませんが、悪くないです。 第3弾は、、、、、難しいだろうな。 『陰陽師 瀧夜叉姫』 夢枕獏 陰陽師シリーズには珍しい上下2巻の長編です。陰陽師シリーズはおどろおどろしさの中にも軽妙洒脱な雰囲気があり、短編中心ということで軽く読めるところが人気なのだと思いますが、この作品はスケールも大きくかなり重い仕上がりとなっています。 安倍清明と源博雅のコンビはそのままですが、平将門や俵藤太といった登場人物の存在感が大きく、特に源博雅の出番が少ないのが重くなった原因でしょうか。ゆくか、ゆこう という定番のやりとりが無く、笛も一度も吹かなかったのではないかな。ならば雅な雰囲気が無いもの当然ですね。 「生成り姫」も面白かったけれど、この作品も読み応えがありました。 『ゆめつげ』 畠中恵 しゃばけのシリーズかと思って買ってきたのですが、違っていました。 幕末の江戸を舞台に、貧乏神社の神官兄弟が事件に巻き込まれるのですが、そこに神社やお寺の生き残りをかけた大小様々な思惑も絡んで、、、、。 ということで そこそこ面白いし、主人公兄弟のキャラクターも悪くないと思うのですが、全体に中途半端な印象。 主人公のキャラをもっと生かしたストーリー展開にした方がより面白くなったような気がします。でも、それだとしゃばけの若旦那と被ってしまうのかな。物語全体のほっこりした雰囲気は似てますしね。 『リピート』 乾くるみ 「イニシエーション・ラブ」の作者が描くSFとミステリーのコラボレーション。 タイムスリップを下敷きにパラレルワールドが展開されていくのですが、なかなか趣向を凝らした設定で楽しめます。 何を書いてもネタバレになりそうなので、これ以上は書きませんが、面白いですよ。 『神はサイコロを振らない』 大石英司 タイトルと、墜落したはずのYS-11がマイクロ・ブラックホールによるタイムトラベルで10年後に突如表れたという設定に惹かれて購入しましたが、SFではありませんでした。 乗客乗員とそれを取り巻く人々の人生、人間模様が描かれた作品で、それぞれの個性が表れた展開はなかなか面白いです。 ただ、3日後には死ぬという事を知ってからも悪あがきをするのではなく、比較的落ち着いて運命を受け入れる人たちが多い事には少々違和感を感じました。遺族は10年の間に心の整理はある程度出来ていたでしょうけど、乗客側はそんなに落ち着いていられるかな。まぁ、3日間ではできる事など限られているから、3日間という短さがミソなのでしょうか。 いろいろ書きましたが、なかなか面白い作品で、ラストは結構ジーンと来ます。 TVドラマ化されているようですが、出来上がりはどうだったのかな。