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2023年12月13日

事実無根

今朝のスポーツ報知が「スポンサー企業名入りのクラブ名称を認める方向で最終調整」と報じ、騒ぎになったようです。私も知人からメールで教えられ、驚きました。報道に対し、Jリーグは「本件は、実行委員会や理事会でも全く検討されていない内容であり、事実無根です」と発表し、一件落着したようです。一安心ですが、どうしてこのような報道が出てきたのか、昔から企業名入りを目指す勢力が存在したので、今後もJリーグの動向を要注意で見守らないといけません。

1993年のJリーグ発足まで、スポーツ界はプロ野球はもちろん、他のアマチュアスポーツも社会人は実業団が幅を効かせていました。私はJリーグ以前はサッカーよりもラグビーを見ていました。ただ、大学ラグビーは母校を熱く応援するものの、社会人は企業チームばかりで、リーグ戦に北海道のチームもなかったので、共感して応援できるチームはありませんでした。そこに地域密着を掲げて現れたのがJリーグであり、規約で「チーム名および呼称には地域名(ホームタウン)が含まれているものとする」とうたっています。これが特定の企業名を冠したチームと異なり、おらが地域のクラブとして、心から応援できるチームができたように感じています。最初のうちは北海道にチームがなかったのが、1996年にコンサドーレが創設され、私もいつしかサポーターの一員となりました。それも特定企業名を名乗っていないからこそ、心の底から共感できるチームなのではないでしょうか。

Jリーグでは最初の頃から、企業名を冠することを目指す動きがありました。当時のヴェルディ川崎を経営していた読○新○社が強硬に主張したそうですが、結局、Jリーグ側が譲らず、その後、○売グループは経営から撤退してしまいました。読○クラブの伝統を引き継ぐ名門ヴェルディは現在の東京Vに至るまで相当な苦難の道を余儀なくされたようです。

これまで私たちは多くのバレーボールや駅伝など実業団チームが企業の撤退により消えていく姿を何度となく見てきました。プロ野球でも経営が変わる度にクラブ名が変更されてきました。企業チームである限り、経営する企業の都合により振り回されるのは宿命でしょう。Jリーグでも経営する企業の撤退により横浜フリューゲルスが消滅(形式上は横浜Mと合併でしたが)しています。この後、コンサドーレを含む多数のJクラブが経営難に何度となく見舞われていますが、何とかチームが存続しているのは地域が支えてくれているからだと思います。特定企業の名称を冠するメリットがあることは分かりますが、長い目で見ると、デメリットの方がとてつもなく大きいと思われます。一部勢力の野望に屈しないよう、Jリーグを支えていきたいものです。

posted by papa12 |16:44 | 雑感 | コメント(0) |