コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2009年08月31日

90分は…無理か…

VS 草津(36節)2-5で快勝(!?)

雨の中での試合。湿度は80%を超えていたが、気温はそこそこだった。

メンバー発表では、GK高原が目に付いた。前節の3失点のうち、荒谷がなんとかできたものもあったと見られたからか…。何にせよ、このような刺激は大切と思う。
注目していたDFラインは、左から上里、石川、趙、西嶋。SHは左に藤田、右に古田…ここは予想通りとも言える。
ベンチ入りも熾烈な争いになる。今回は吉弘の名がなく…驚いた。岡本、曽田あたりが完全復活するとさらに熾烈になり、よいチーム内競争になる。願っていたことである。

両チームあわせて7点が入った。書くことを整理するのが難しいが、事前に注目することに決めていた点から書いて見たい。

①DFラインの構成とどんな守備をするか
②攻守の切り替えとポジショニング

DFラインは前節と同様のメンバーだった。であれば3失点していたのだから、何らかの対策が具体的にあったはずである。
前半15分くらいまでは、主導権の奪い合い的な要素が強いゲームになった。その中では、ダニのつなぎのパスの精度が悪かったり、上里が低い位置から難度の高いパスを狙ってボールを失ったりと、今まで懸念してきたシーンも見られた。しかし、ここ数試合ぼやけ気味だった、"マイボールの仕方"については、明確な前半だったと思う。"前に出てボール奪取"をチームとして狙っていたと。
それが前半15分以降の、ほぼ一方的な展開につながったと思う。DFラインも高く、攻撃も中外を使う。人数がしっかりいて、間延びもなく、選手の距離がよいから、プレスにも攻撃にも活きていた。攻撃の質がよかったように思う。質のよい攻撃ができている時は、間延びがないために、攻守を切り替えてもよい守備ができる。攻撃は最大の防御…。攻守は表裏一体…。②の点については、これでクリアされていたと思う。

前半は3-0で折り返したが、西の2つのゴールは4-1-4-1で狙っていることを体現できたゴールと言える(かな…)。特に1点目は左サイドからの宮澤のクロスに西。この2人が鍵を握るサッカーと思っているが、今までは中での関係性が中心だった(と思う)ことを考えると、1点目の価値は大きい。宮澤のサイドへの顔の出し方もよかったと思う。岐阜戦(もっとも岐阜戦は4-4-2だったが)あたりは、縦に動かされてからサイドに引き出されるような感じが多かったが、昨日は、中盤でサイドによく顔を出していた。
しかし、布陣をコンパクトにしDFラインを高くすると、GK前には広くスペースがあいていることになる。リスクマネージメントとしては、どんな方策がとられていたのだろうか。

自分なりに見つけたところでは2つか…。
1つは、西、宮澤。この2人を見ていて気づいたのは、後方の何かを確認している瞬間があること。予測だか、これはダニのポジション取りを確認していたのではないかと思う。そして、2人が意図的にダニよりポジションを下げる場面がいくつか見られた。ダニはボール奪取重視のプレーをするし、攻撃にも参加する。ただ、相手がいる場面でのポジショニングはともかく、ゾーンをカバーするポジショニングには課題を残しているように見ている。CBに負担がかかる要素に、"スペースをあけてサイドに流れる時の不安"があるように思う。1ボランチの場合、CBがあけたスペースをボランチが埋めるのが妥当と思うが、ダニはその変のポジショニングがまだ…。DFラインに吸収されてゾーンを守っている姿を、あまり見ていないような気がしている。そこで、縦の関係では、西、宮澤でダニの後ろにポジションを取ることで、ひとつの対応策としたのではないかと推察する。
もう1つは、西嶋。右SBで、攻撃的なプレーも得意な西嶋だが、オーバーラップはいつもより慎重だったと見る。西嶋が何を確認していたかを推測すると、画面上からわかった(と思う)のは2つ。古田と上里。この二人がよい状態でボールを持っている時には、オーバーラップをしかけていたように思う。試合全体を通して、右SBでありながら、"スイーパー"のような役割を与えられていたように感じた。

前半終了までは、①、②ともによかったと思う。問題は、後半も続けられるかということ…。と思い後半を観たが、藤田があっさり4点目を決めて、ゲームに"決まった感"が生まれてしまった。藤田の今季初ゴールがフリーキックだったのは、ちょっとした驚き。でも、3クールに入っているのだから、1点とれたことが、今後の藤田にとっては大きいと思う。	
4-0になり、後半20分くらいからは、やはり疲労もあってか(点差もあったし)、"高くコンパクトに"が難しくなっていたと思う。まず、西が下がってハファが入った。ここで、ハファ(攻)と宮澤(守)で分担をはっきりさせる狙いがあったと思う。
後半26分(だったかな)に失点。右サイドからやられた。失点直前の場面、古田が、守備で攻撃を跳ね返し、草津はボールをGKまで下げたが、この時の守備が中途半端になった。古田は追ったが、全体はラインを上げなかった。GKに戻ったボールは再度ビルドアップされて、中盤を経由しコンサの右サイドにいた小池に。ここに対峙したのも古田だった。西嶋は中に絞っていた形だった(この辺からも、上記した西嶋が"スイーパー的"な役割をになっていたように感じられる)。
古田と砂川が交代。藤田が右へ戻った。ここで、しっかり守備ブロックを作りたいという意図もあったように思う。
最後の交代は、やはり宮澤だった。芳賀と交代。芳賀はダブルボランチの1枚として入ったが、芳賀が入ると、ダニ(前)と芳賀(後)の関係が縦並びっぽくなる。ブロックを組むだけでは効果的に守れないので、ダニが積極的に動けるようにする意図があるように思う。落ちた運動量を、ダニで補うということか…。実際、芳賀が入った後は、ダニもサイドまで顔を出すようになっていたと思う。
終了間際、コーナーのこぼれ球から失点。この時間帯での失点は思わず「うーん」となってしまうが、あのピッチであの距離、あのシュートを撃てた佐田が上だったと思いたい(ただし、高原の前、中央にいた選手がプレーに関与しているようにも見え、それならオフサイドだったかな…とも思う)。

今節のサッカーには、4-1-4-1で狙っているよい面が現われたと思う。これを90分間続けられればよいが、なかなか難しい。であれば、サッカーを変える時間帯が必要となるが、その時間帯で失点するのは避けなければならないと思う。スコア上は完勝と言えるが、1失点目のような状況にならないよう、戦術の切り替えができるようになれば…と願う。

追伸
藤田の左サイドには面白みがあったと思う。中に切れ込むプレーをけっこう見せてくれたと。今までなかなか見られず、「もう一皮剥けて」…と思っていたので、印象的な藤田左サイドだった。反面、コーナーキックが取れない(確か3回だったか)試合だった。取る必要がなかったとも言えるかもしれないが…。ただ、3回のうち1回がゴールになっているので、"よかった"と言ってもよいのか…な。「コーナーは取れるけれど、点にならない」ことは、結構気になっていたポイント。今後も注視して観ようと思う。
これから、皆さんの"観方"を学ぶために、色々と回ってみようと思う。

posted by はげお |16:06 | "観方"覚書 | コメント(0) | トラックバック(0)

2009年08月23日

覚書反省

ここ2試合の覚書を見直し、自分の観方にひっかかるものを見つけた。

"間延び"である。

岐阜戦は、先制したこともあり、わりと引いてブロックを作っていた。
鳥栖戦は、DFラインがわりと高く保たれていたように思う。
では、間延びしていないはず…
しかし、観ながら間延びを感じた…。

自分の脳内の問題で、観方が素直じゃなかっただけ(苦笑)かもしれないが、その理由を考えてみる。

岐阜戦は、特に後半はブロックを作って守ったが、マイボールにするポイントが悪く、配置が乱れた状態でマイボールにすることが多かったか…。そこから攻撃に転じるので、攻撃開始時のポジショニングがよくない…これが理由か…。
鳥栖戦は、攻撃が速攻型に偏り、落ち着く時間が短かったからか…。布陣(選手間の距離)が全く変わらずにサッカーをするということは、あり得ない。なので、時間を作り(ポゼッション)ながら、ポジショニングを修正する必要がある。細かいポジショニング修正が、攻→守の切り替え時に活きて、リスクマネージメントにも繋がるのではないか。

クライトンが抜けて、遅攻、速攻のバランスが後者に傾くのは予想通りだし、そのサッカーの方が点が取れると思う。
が、攻撃については、基本縦に急いでよいとは思うが、難易度が高い状況でもそれを実行するのは無謀に近い…。というか確実性を高められないというデメリットか。そして"疲れるサッカー"になる。

確実性の高いプレーを連続させて、その中に挑戦的なプレーも盛り込んで、意図的に意外性を作る…。

思考がまとまらないが、次節、草津戦では、攻守の切り替えとポジショニングに注目して、サッカーを観てみようと思う。

posted by はげお |16:22 | 私的思考≒妄想? | コメント(0) | トラックバック(1)

2009年08月23日

今シーズンの象徴!?

VS 鳥栖(35節)3-3ドロー

第3クール初戦、ホームゲームで痛い、痛すぎるドロー…(-_-;)
10人になった鳥栖相手に、勝ちきれなかった…(暗)

今回の注目は、前節岐阜に制された、"サイドの攻防"。
鳥栖も中盤の形こそ違うものの、岐阜と同じ4-4-2。
前節からの改善がしめされるかどうかが、ひとつのポイントか。

スタメン、右に藤田。ここは予想どおり。吉弘がベンチに。ここは驚いた。

前半、あっという間のキリノ弾。早すぎたので、なかったものと思いながら、その後はサイドに注目して観た。
鳥栖は、ダニを避けたからか、バイタルエリア付近で中になかなか侵入してこない。島田あたりは中に入ってくると怖いプレーヤーなので、ダニ効果と言えるかも知れないが、見た目上、守備ではダニは消えていた感じになる。
鳥栖の2トップは"長身"ハーフナーと"小兵"廣瀬。鳥栖の前半は、その特性を活かした攻撃に特化していたように思う。ロングボールとクロスをハーフナーへ。オフサイドになった廣瀬のゴールも微妙なところだった。ゴールとされても仕方ない感じ。
サイドの守の部分では、コンサも前節の反省からか、深い位置までの突破はなかなか許さなかった。結果、鳥栖はアーリークロスを入れることになる。狙い通りだったとも言えるか…。そのアーリークロスへのプレッシャーが弱かった。危ないな…と思って観ていたところで、アーリー気味のクロスからハーフナーにやられた。

コーナーキックからカウンターを受けて、趙がPKをとられる。2点目を献上。
芳賀を入れて守備堅めに入ったのに、ロスタイムにフリーキックで3点目を献上…。

失点の仕方が悪い…。とはいえ、サイドからの失点は1。改善されたとも改善されてないとも言えないサイドの守備だった。
攻撃面は、藤田が入った右サイド、上里が攻撃参加する左サイド、共にほぼ支配したと言えるのではないか。

注目していた「サイドの攻防」は、改善の方向に向かった…と観たい。
次節もまた注目したいと思う。

気になった点は、やはり布陣が間延び気味に見えてしまうこと。
それでも戦えたのは、鳥栖のプレッシャーが弱めだったから。
早い攻撃を意識しつつ、コンパクトさを維持するのはムズカシイが、攻守は一体なので、なんとか改善してもらいたい。昨日のコンサの場合は、自らの攻撃で間延びし、守備への切り替えでポジショニングが間に合っていない場面もあったように思う。早い攻撃に偏って、コンパクトさが失われると、攻撃時に必要なポゼッションもしにくくなる。現状のコンサは、カウンター気味の方が得点がとれる可能性が高い気がするが、それだけではJ1では通用しないので、バランスをとれるようになればと願う。

よかった点は、選手交代。
宮澤、西はまた途中交代だった。宮澤、西はセンターでプレーしている時は、バランサーの役割を担うため、消耗は激しいだろう。それ以外に、二人のバランサーは、サッカーの柔軟性(流動的なサッカー)も支えていると思うので、そこを交代することで、"サッカーがはっきりする"という意味もあると思う。

ハファエル…わりこむ余地がなかなかないかな?と思っていたが、結果を出した。決定力を持っていたか…。守備面については、ポイントでギアをあげて守備をする感じ。その判断がそんなに悪くなかったと思うので、今後に期待がもてる。
中山…久しぶりに守備要員ではない投入だった。藤田のクロスから逆転ゴールを頭で。ここで終われたら、中山も藤田も大きな自信を得られたのだろうが…。
芳賀…守備固めで。投入の意図ははっきりしていた。勝ちきりたかったが…。

右サイド藤田で、コーナーキックを多数取ることができた。藤田のサイド突破は、コンサにとってはやはり大きい。今のコンサは、シーズン頭と比べて、「中薄状況」が格段に改善されているので、藤田自身にはプレーの幅を広げてもらいたいが、クロスマシーンに特化しても構わないか…。中薄ではない分、ドリブルで中に入るスペースがあまり無いから、縦に勝負する方が効果的と言えるかもしれない。
せっかくとったコーナーキックを、もう少し得点にできれば…。
コーナーからの得点率は、コーナーの数が多い分、かなり低い数字になっているだろう…(計算はしていないが)。高さやキック精度が足りないわけではないから、工夫が足りないということか…。

追伸
次節は、まずDFラインに注目したい。趙、石川のセンターで3失点。2点目は趙が、3点目は石川がファウル。吉弘、石川で前節完封なだけに、どうしていくのか興味深い。サイドについては、上里の左サイドバックが、面白さを増している印象。右の西嶋は、お疲れ気味かな…というプレーもここ数試合見られる…。選手の組み合わせに注目したいと思う。

posted by はげお |09:30 | "観方"覚書 | コメント(4) | トラックバック(0)

2009年08月16日

本職守備的MF

VS FC岐阜(34節)0-2勝利

今シーズン2度目の3連勝。しかし苦戦。追加点を取って勝ちきったのは大きい。

緑戦同様(藤田累積で砂川)の4-1-4-1。と紹介されたが、ほぼ4-4-2だったように思う。

前半10分までは完璧といえる内容。
ダニが守備専じゃないことも証明されて満足。

先制後、苦戦の時間が続く。
なぜ苦戦したのかを考えてみると…。

①サイドの攻防で負け気味だった。
②布陣の間延び。

①については、岐阜の狙い通りだったのかな…。
ダニのプレーエリアの高さでは、ほぼサイドから攻撃された。
宮澤が自陣の深い場所でサイドに引っ張られた場面も多々。
緑戦は、緑が急造3-5-2で、5バックの要素ももったサッカーをしてくれてサイドにコンサの優位があったこと、FW大黒に高さが無いことやその特性に合わせて、中央からの攻撃をしてくれた。
結果、ダニのプレーエリアに多々ボールが侵入したため、ダニの獅子奮迅的な活躍につながった。今回のゲームのようにやられると、ダニは目立たなくなって(守備面で)当然といえば当然。
上里がサイドチェンジを数多く試みたが、それでもサイドが起点になりきらなかった。サイドは同数だったし1対1で負けていたとは思わない。岐阜の中盤真ん中の選手のポジショニングがコンサのそれより勝ったということか。

②について。先制して「守りたい意識」もあったと思うが、間延びの直接的原因とは言えなそう。結局、サイドからの攻撃がうまくいかないために、ポゼッションができなかったことが主因のように思う。ボールのおさまりどころがなく、長めのボールが多くなる。また、相手DFにもプレスをよくかけたため、ロングフィードも多く受けた。結果として布陣が間延びする。間延びしたところに、岐阜のプレスもよかった。選手間の距離を縮められないから、ポゼッションがさらに難しくなる、悪循環にはまったように思う。

選手交代に鍵があったように思う。
今回の鍵は、芳賀。

芳賀のポジショニングにより、サイドの攻防を盛り返した部分がある。
そして、サイドからも厳しくなった岐阜は、結果として中も使わざるを得ず、そうすると中にはダニが手ぐすね引いて待っているわけで。
ダニのボール奪取の長所を生かすには、状況が必要である。
ダニのプレーエリア内に、相手のパスが侵入することである。
芳賀が投入された後は、そんな場面も生まれた。結果、ダニの守備は生き、そこからチャンスも作れていたように思う。
また、芳賀投入後は、ダニも多くはないが、サイドまでプレーエリアを広げていたように思う。

古田と砂川がポジションチェンジしていた時間帯に、カウンターから砂川が追加点。砂川の経験値、冷静さが妙に頼もしかった瞬間だった。

苦戦だったが、集中し続けて完封したDF陣はよかった。
次節、趙が戻ってきて、どうするのか、また興味深いところ。
攻撃については、藤田が戻ってくる。
古田の代表の活動についてよく調べていないが、次節は右サイドに藤田が戻るか…。

サイド攻撃がうまくいかなかったから当然かもしれないが、コーナーキックがとれないゲームだった。そして、藤田がよくコーナーキックをとっていたことを改めて実感した。まあ、今シーズンはコーナーからはあまり点をとれていないコンサだが、それでも敵陣深くに侵入し、マイボールでプレーを切れる効果は大きい。

いろいろあった第2クールは3連勝で終えた。
次節、今度こそ「よいスタート」を切りたいものである。
4連勝、5連勝と…。

追伸
今回のゲームを観ていて、第3クールでの仙台戦が楽しみになった。
多分、今日のサッカーをしていたら、仙台と最も相性が悪い。
コンサのサッカーがどう進化していくか…楽しめる第3クールになりますように(願!)

posted by はげお |23:24 | "観方"覚書 | コメント(4) | トラックバック(0)

2009年08月11日

これをめざすのか!?↑↑↑

VS 東京ヴェルディ(33節) 2-1勝利

暑さの中での連勝。中3日での連勝。久しぶりの連勝。
価値ある試合だったと思う。

獅子奮迅的だったダニ。
どんどん面白くなる古田。
2得点のキリノ。
そこにどうしても目が行くが、違うところも考えてみたい。

なぜ彼らが活躍できたのか。
選手の配置とシステム、選手交代から考えてみる。

右に古田、左に藤田。
両者の利き足から考えると逆でもよさそう…。古田は中にも入っていくタイプなので、攻撃面で見ると右に配置した方が面白い。藤田は右でプレーするとクロスマシーンに特化する傾向が見られる。打破するきっかけとしては左での起用も面白い。
ただSBの守備力(左上里<右西嶋)との兼ね合いもありそう。現時点では、守備力では藤田に軍配でしょうか。西嶋が古田の守備負担を軽減し、それも古田が活躍した一因と言えそう。

システムについては、スカパーでの冒頭紹介では4-4-2。2トップがキリノと宮澤。ボランチにダニと西。試合後は4-1-4-1とされていた。
観戦中はどちらとも…という感じで観ていたが。
よかったと思うのは、西と宮澤がセンターに配置されていたこと。西も宮澤もサッカーがうまい選手。状況に合わせてポジショニングをしていたと思う。この苦戦をしいられた期間、宮澤がボランチ、西がCFWを経験したことが、非常に大きい。
こういう表現は妥当性を欠くかもしれないが、4-4-2、4-2-3-1、4-1-3-2、4-1-4-1を効果的に使い分けていた感じ。
これは、クライトンがいなくなったからこその形。クライトンがいたら、流れの中でどう動いていてもやはり4-2-3-1というイメージだったと。
宮澤と西の縦の(時には横の)関係、二人のセンスが今回の鍵だったと見る。

想像に過ぎないが、宮澤と西に要求されていたのは、センターの位置で状況に合わせてトップとボランチの両方をバランスよくこなせということではないかと。
これにより、クライトン在席時の4-2-3-1ではうまくいかなかった部分をクリアしようという狙いがあったと推察する。
4-2-3-1のデメリットというか上手くいかなかった点を、私は次のように見ている。

①キリノの1トップ
②ダブルボランチの適切な攻撃参加
③サイドハーフに求められる動き

①については、単純にキリノは2トップで生きる選手だと感じるので。西と2トップでやってから、力を取り戻しつつあると。
②については、クライトンがフリーマン気味に動いていたので、合わせた判断が難しかったということ。右サイドで渋滞することが多々あり、そんな時のポジショニングは難しかったはず。ダニがボール奪取能力を発揮しきれなかった一因とも思われる。
特筆するのは③について。サイドハーフの選手には、攻撃時に、流れの中でCFWのような動きが求められていたと思う。でないとサイド攻撃をした時に、中薄になるので。
藤田については、CFW的な役割はできていないと(というかそのタイプではないし、無理にそうしようとしたら長所が消えると思う)。岡本はゴールこそ奪っているけれど、私の中ではCFW的ではない。石井は本職FWなだけに開幕戦から期待の持てるプレーをしていたが、結果になっていない…。

そこで、宮澤と西。サイド攻撃時にはどちらかが必ず2トップになるようにポジショニングしていたのではないか。もう一人はセカンドボールを拾える位置にポジショニングか…。(映像分析はしていないが)
これにより、サイドハーフが極端にエリアに侵入しなくても形が作れ、かつクロスが流れた時の波状攻撃などにも対応しやすい。

こんな狙いを推察する。

2トップの形で、長所が発揮しやすくなる選手を特に上げるなら、キリノと藤田。
ダニがボール奪取に特化して長所を発揮するために必要だったのが、カバー90%強でプレーするWボランチの相方。
宮澤、西はこの二つの仕事をやっていたように思えてならない。

選手交代は、宮澤、西、キリノだった。
適切な交代だったと思う。
宮澤、西はその役割から、体も頭も消耗したはず(暑いし)。
まず、宮澤→砂川。藤田を右サイドに戻したいという意図もあったと思うが、西、古田のセンターで同じサッカーをやれるか試したかったこともあるかと。
次に、西→芳賀。この時点で、サッカーを切り替えたと思う。チームとしても消耗している時間なので、”はっきりする”ということは重要。リードしている状況だったし。ただ、芳賀のプレーを見る限りでは、ダニのボール奪取力を発揮しやすいよう、地味に努めていたと思う。ダニの長所を消すことなく、布陣をコンパクトにし、バイタルエリアの不安を軽減するような狙いがあったと思う。
キリノ→中山。これはFWの交代ではあるが、守備固めと逃げ切りというメッセージだろう。

この観方があっているのかどうかはわからない。
が、クライトンがいて、それを中心にチームとしてのサッカーを作ってきたコンサが、個々の長所を発揮しやすいようなサッカーに変えたのは間違いないと思う。”脱クライトン”が明確な形になった試合と思う。

次節はどんな試合を見せてくれるか。3連勝を期待したい。

追伸
失点1…大黒を封じたDF陣が悪いとは思えない。後ろから来る選手には、誰かがしっかりついて来なければ…。失点が0にならないことは、しばらく続きそうな課題。けれど、サッカーは”1点は取られても仕方がない”競技とも思う。であれば、やはり点を取る(2点以上)ことが重要か…。

posted by はげお |22:53 | "観方"覚書 | コメント(0) | トラックバック(2)