2015年12月18日
札幌市電
明後日、札幌市電のループ運転が始まりますが、道新に札幌市電の歴史の紹介がありました。 そこで、それについて地図(写真)をお見せしたいと思います。 まず、中央区役所前電停のそば(北洋銀行のすぐ横)に、鉄製の架線の柱があります。 かなり昔に建てられたのですが、当時、電柱と言えば木製でしたが、ここから電車の車庫に行く線路があって、架線も3方向に張られていて強度が必要なので鉄製の電柱になったとか。 当時はコンクリ電柱なかったんですね。電車の車庫は南側(写真右手前側)だったので、当時は北側(写真左奥側)にステーを張っていたのだろうと思います。 中央区役所前電停近くの電車の車庫ですが、以前、現在の中央区役所の場所に市電の車庫があったのです。 1935年の地図です。右の方に郵便局のマークがありますが、その横に、縦に路線がありますが、これが車庫へ行く連絡線です。ちなみに、私の母は昔、医大の近くに住んでいて(今もそうだけど)、もよりの電停は西15丁目でしたが、朝早くに乗りたいときは車庫まで歩いて行くと、始発の早い電車に乗れたそうです。 始発だけは車庫から乗車できたそうです。 もう一つあります。 その少し左になりますが、西15丁目電停のあたりにクランクがありますよね。 「そんなクランクあったっけ?」と思うかもしれませんが、現在は斜めになっています。(2つ下の地図を参照してください) 1952年の地図。1998年の地図。二条小学校の東の部分(中村記念病院の西)は道路が狭く、戦後、大型車両の導入にあたって西側に斜めの道を作って切り替えたのです。 それで道新に「15丁目電停のすぐ手前(東)の細い道に注目してください。以前はここを電車が走っていました。」と書かれているのです。 それと、これは道新には紹介されていませんが、西20丁目通りの道幅が広いのは、かつて(私が中学2年のときまで)ここを市電が走っていたからです。電車は南1条を西に走り、西20丁目で右折して北上し、北5条まで行くのですが、円山に行く路線は大通で左折しました。 だから、その名残りで南1条と西20丁目の交差点、および、大通(地下鉄東西線の通り)と西20丁目の交差点は角が取れて丸くなっているのです。 大通20丁目のホンマ矯正歯科の建物は正面が斜めにカットされた形になっています。 それにしても、ローレル賞を受賞し、海外からも高く評価されたA830連接車は保存することなく全車解体処分になったのは、なんとももったいないことです。 こんなに(当時)斬新で美しい車両は札幌の宝だったのに、この価値をわかる人が札幌市関係者にいなかったのですね。残念でなりません。 写真追加しました。
posted by かもめ |15:42 | 鉄道(船舶・航空機等) | コメント(2) |
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この記事に対するコメント一覧
Re:札幌市電
かもめ殿
>この価値をわかる人が札幌市関係者にいなかったのですね。残念でなりません。
子供の頃、これを街中で見るだけで(乗らなくても)なにか得した気分になりました。
本当に残念ですよね。
posted by 大阪帰りの道産子| 2015-12-18 18:07
Re:札幌市電
オオドサ殿。
本当に子どものころは、いつもかっこよくてほれぼれして見たものですよね。
札幌市政最大の汚点と言っても大げさではないと思います。
とても重要な文化財だったはずですから。
posted by かもめ| 2015-12-18 19:55