2014年10月31日
くすり博物館・その3
私が撮影したこの時期、枯れていたり花が咲いていないものも多いのですが、リンクを見ればわかりやすいです。 スイカズラ。生薬名は金銀花で中国の漢方ではよく使われています。カラスウリ。根は栝楼根といい、柴胡桂枝乾姜湯、柴胡清肝湯などに配合されています。イヌサフラン。かつて痛風の治療に使われた歴史がありますが、全草に毒があり、ギョウジャニンニクと間違って食べて死亡する例があります。チョウセンアサガオ。華岡青洲が全身麻酔に用いました。ほとんど枯れてしまっていました。クソニンジン。凄い名前ですが、揉むと悪臭がするとか。西アフリカではマラリアの治療に使われるようです。ギシギシ。民間療法のレベルですが、便秘やその他、いろいろ薬効があるようです。オオバコ。憎き畑の雑草ですが鎮咳・去痰・消炎・ 利尿作用などがあり、種は車前子という生薬名で、牛車腎気丸、竜胆瀉肝湯などに配合されています。ニガウリ。皆さんよくご存知のゴーヤです。解熱・解毒・下痢止めなどの効果があるようですが、民間療法レベルです。普通に食べてもたぶん薬効はない(種ごと乾燥させて煎じないとダメ)と思いますが。へちま。鎮咳・去痰・利尿作用などの他、月経過多・心臓病・喘息・腹痛・頭痛などにも効能があるみたいですが、民間療法レベルです。オウレン。根に健胃・消炎・抗菌などの作用があり、黄連湯、黄連解毒湯、三黄瀉心湯、温清飲などの漢方に配合される重要な生薬です。うちの畑にもあったのに、いつのまにか消滅してしまいました。近縁種のミツバオウレンはガーデニングの植物として人気があります。オトギリソウ。こちらはオトギリソウと近縁種の西洋オトギリソウ(セントジョンズワート)。生理痛や神経痛、うつなどに効くとされ、一時、セントジョンズワートが流行ったし、DHCも製品を出していますが民間療法レベルです。 ハマボウフウ。砂浜によくみられ、山菜でもありますが、防風通聖散などに使われるボウフウの代用になり、解熱・鎮痛などの作用があります。ハトムギ。ハトムギご飯やハトムギ茶としてもよく利用されますが、健胃・解熱・利尿・解毒などの薬効があるとされていま。イボを取る効果もあり、ヨクイニンという名称で麻杏薏甘湯などの漢方薬に配合されています。私はハトムギご飯を食べてイボが消えました。イボ取りを期待したのではなく、美味しいから食べているのですが。
posted by かもめ |10:15 | 動植物 | コメント(2) |
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この記事に対するコメント一覧
Re:くすり博物館・その3
ギシギシとかクソニンジンとか珍名シリーズの感ありますね(w
一番最初のスイカズラは30年くらい前の『しのぶ』という昼ドラマの主題歌が因幡晃の「忍花(すいかずら)」だったので、そう漢字で書くと思っていましたが当て字で「吸い蔓」が本来の字なのいですね。ちなみに元韓国大統領の故・金大中(キム・デジュン)の異名が”忍花”だったのですね。
http://www.youtube.com/watch?v=qVi2UJrCcUs
チョウセンアサガオは朝鮮半島ではなく東南アジア原産なのですか。朝鮮半島から渡って来たからでしょうが日本より北の地域のスペイン人やポルトガル人が南方から渡来したので南蛮人と呼ばれたのと逆のケースですね。
posted by EBT| 2014-10-31 22:02
Re:くすり博物館・その3
EBTさん、コメントありがとうございます。
正式名がスイカズラですが、冬場を耐え忍ぶ事から忍冬の別名もできたようです。
金大中さんの異名がそれとは知りませんでした。ためになりました。
長年耐え忍んだ人生ですから納得ですね。
漢方の生薬名として、花は金銀花ですけど、忍冬花と呼ばれることもあります。
また、茎葉は忍冬と呼ばれて、こちらも利尿などの薬効があるとされ、かつては漢方医が用いていたようですけど、現在は研究程度しか使われていないようです。
posted by かもめ| 2014-11-01 08:37