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2009年02月17日

プレイバック

彼女の長男の祐太朗が、

歌手デビューしたという話は、少し前から知ってはいた。


なになに、PeakySALT・・・?


そのバンド名の意味は、よくわからなかったけれど、



 とうとうきたか、やっときたか。



私は心のどこかで、ずっとその日を待っていたような気がする。







山口百恵。


私は、彼女の生き方が好きだった。








先日、テレビでようやく、その息子の姿を見ることが出来た。



母親に似ていた。




昔々、雑誌で百恵ちゃんのその頬に、

まだ赤ちゃんだった彼が、そっと手を伸ばしている写真を見た記憶がある。


ちっちゃくて、ぷくぷくした手だった。




母親と同じ道を選んだ、その彼が今、

どんな大人になり、そしてどんな歌を唄っているのか、


なにひとつ、さっぱりわからない。



だけれども、そんなことなど、もうどうでもよく、

ただ無条件に愛情を感じ、応援していることに気付く時、


私は、自分が単純な人間でよかった、と思った。













遠い遠い、いつか。


コンサドーレの選手の子供たちが大人になり、

父親と同じ、赤と黒のユニフォームを着て、


ピッチに立つ時が、もし訪れたとしたならば、


きっと私の目には、その戦う息子の姿に、あの日の父親の姿が、


何度も繰り返し蘇り、そして重なり、



やがて、涙で何も見えなくなるのでしょう。





posted by た |14:17 | ボール | トラックバック(0)

2009年02月11日

もう会えない

今年の雪まつりも、今日で終り。

1950年の、たった6つの雪像から始まって60回。



 すごいねー。



私は毎年、この雪まつりが終わると、春のスタートを感じている。


とはいえ、実際のトコロは、

まだまだ、ぜんぜん、おもいっきり、冬ッ!!!なのだが、


私の中では、もう既に春で、いつもこの時期になると、

周囲から「おめでたい奴」光線を、浴びまくりなわけで。




そんな私にも、今年は別の想いがあった。




・・・エジに見せたかったなぁ。




大雪像も、でっかいスベリ台も、あの混雑も。




突然、帰国した、もう会えないエジ。



札幌ドームで、一度だけ会えたエジは、

まだあどけなくて、日本人にはない陽気な笑顔が似合っていた。










思えば、

会える人より、会えない人のほうが、はるかに増えてしまった。


 名前も思い出せない人。

 最後まで他人で終わった人。


 そして、忘れようとしても、忘れられない人。









どうしてだろう。


いつも、そばにいる人と、



ずっと、一緒にはいられないことを、



つい、忘れてしまう。





posted by た |15:38 | ボール | トラックバック(0)

2009年02月04日

らーめん

祖母は、ラーメンが好きだった。

いつも食べていた、というイメージがある。


・・・インスタントラーメン。


たぶんきっと、安かったからだろう。





祖母は、幼い時に両親を亡くしたため、

まだ小さい子供の頃から、働きに出ていたという。

だから、小学校さえ通うことなく、大人になった。



やがて結婚し子供を産み、そして戦争もあった。



戦後、事故で夫を亡くした祖母は、室蘭の港で男達に混じり、

力仕事をいくつもして、三人の娘を育てたと聞いたことがある。



誰もが必死になって生きていた時代。

綺麗事では済まされない、いろんなことが祖母にもあったのだろう。


祖母の本当の苦労なんて、誰ひとり知らないのかもしれない。






そんな祖母に、私は育てられた。


物静かで、優しい祖母だった。





祖母との思い出のひとつに、こんなことがある。



学校に行けなかった祖母は、字を書くのが苦手だった。

だから、よく書き間違いをしていた。


ある時、祖母がチラシの裏をメモ用紙にして、

その日、スーパーで買う予定の物を書いているのを、

こっそり、のぞいたことがあった。



間違いだらけだった。



その中でも、インスタントラーメンを、『らめん』と書いていたのが、

まだ子供だった私のツボに入ってしまい、大爆笑した。



それからというもの、私は祖母が何か書いていると、

いつもノゾキこみ、その度に大笑いした。



祖母の気持ちなど、考えもせず・・・






今になって思う。




もしかしたら祖母は、ものすごく傷ついていたのではないだろうかと。


一緒に笑いながら、ホントは悲しかったんじゃないだろうかと。






後悔と自己嫌悪が、ずっと消えずに残っている。










 ばあちゃん。


 いつになるか、わからないけれど、

 いつか、ばあちゃんのいる、そっちに行った時、

 ちゃんと謝るからさぁ。


 でも、その時、久しぶりに、ばあちゃんのメモ見たら、

 やっぱり爆笑しちゃうと思う。


 ごめんよ、ばあちゃん。


 だけど、ばあちゃん、その時、一緒に食べよう。


 ばあちゃんの好きだった、



 ちょっとのびた『らめん』を。





posted by た |15:50 | ココロ | トラックバック(0)

2009年02月01日

コオリの世界

遠いグアムの地では、

選手たちが、スベリの恐怖と戦っているらしく。


あの暑い暑い南国で、

見る者すべてを、凍りつかせた後、


まるで、何事もなかったかのように戻っていく後ろ姿に、

かける言葉は、見つかりそうにありません。






そんな私もスベリました。


罰ゲームでも、一発芸でもなく、



ツルツル路面で。



気を付けて歩いていたのに、やっちまいました。


前後ではなく、横方向にツルっと。




一瞬、体は宙に浮き、その姿はまるで「ライダーキック!!」状態。



おまけに靴まで脱げ、遥か彼方に飛んでいきました。






こういう時って、痛さよりも、恥ずかしさのほうが勝つわけで、


一秒でも早く、見て見ぬフリをするギャラリーの視界から消えたくて、



必死に曲がり角を探しましたが、




まあ長い長い一本道が、ただ続くばかりでした。




  どこまでも、


    どこまでも、



      ど こ ま で も・・・






posted by た |13:53 | うひ | トラックバック(0)