2011年02月28日
夢のつづきは嵐
~前回からの続きです~ 彼は突然、夢の中に現れた。 モザイクがかかったような、ぼんやりとした彼の表情は、 男か女かさえわからない程に、曖昧で不確かだったけれど、 私はすぐに彼を認識することが出来た。 ・・・あぁ櫻井翔だ。 アイドルグループ「嵐」の一員である、ということぐらいしか、 私は彼の事を知らない。 そんな彼が夢の中に現れ、必死に私に何かを訴えていた。 何を言っているのかは、わからない。 ただ口だけが動き、声は聞こえなかった。 それでも、彼の必死さだけは伝わり、 私がその唇の動きを読みとろうとした時、 けたたましい目覚まし時計のアラームが、その全ての邪魔をした。 朝だ。 眠い目をこすりながら起き上がろうした瞬間だった。 胸の奥の奥が、ズキンっと痛んだ。 えっ?・・・なんで!? なんと私は、櫻井翔のことを好きになっていた。 それも、ちょっとやそっとの好きではなく、 死ぬほど愛してしまっていた。 えええええええええーーーーーっ!!!!? もう彼なしでは生きられないくらいの激しい恋心と、 今、そばに彼がいない淋しさに、 号泣しそうになっている自分に、私は恐怖した。 ずっと忘れていた、大切な記憶を取り戻したかのような私を、 忙しい朝が、そしらぬ顔で呑み込んでいった。 その日の夜、 私は初めて嵐の番組にチャンネルを合わせた。 そして彼が登場するのを、複雑な気持ちで待った。 やがて現れた彼は、とてもさわやかな笑顔だったけれど、 ただ、それだけだった。 私の心は、彼に対して何も感じることはなかった。 魔法は解けたようだ。 だけど、 ただひとつ、変わったこと。 それは、私の心の中に、 昔、死ぬほど愛した男として、 しっかりと彼が、刻まれているということ。 (|||_|||)ガビーン!!!
posted by た |15:15 | うひ | トラックバック(0)