2015年01月18日
震災前の神戸の味「かちんうどん」☆
関西では餅入りの「力うどん」を「かちんうどん」と呼びます。これは女房言葉の餅を意味する 「おかちん」が由来です。阪神淡路大震災前の神戸市東灘にあった中島食堂では名物メニュー でした当時70代後半のご夫婦で営業していたので被災後は高齢なので再建せずに閉店された ようです。もし現在もご存命なら100歳近いと思います。 ところがこの店の「かちんうどん」はとても豪華なのです。震災前に御主人に聞くと戦時下での 召集令状が来た出征兵士に武運長久を願って「カツ丼」と共に精一杯のご馳走として先代の ご主人が提供したのが始まりだそうです。なにより「勝ちん」うどんですから。 多少ウロ憶えですが再現します。食材はざっとこんなものでした。つまり五目うどんがベースに なります。昭和18年後半頃からは入手困難で大変だったそうです。活けの車海老が札幌では 手に入らないので今回は甘海老です。関西は海老と言えば車海老ですから。
出汁は昆布と鰹節で引いて濃い口醤油で関西にしては少し濃い味にします。
具材をアクを取りながら煮込んで行きます。砂糖は入れ無いのですが、かなり甘い味です。
うどんはお店では関西らしくクタクタに茹でていましたが、ボクは固目に茹でます。
うどんを器に入れてから汁と具材を加えて焼き餅をトッピングします。
出来上がりました。出征兵士からはカツ丼と込みで15銭頂いたそうです。それはきつねうどん と同じ格安の価格ですが、15銭とは苦戦(9銭)を越え死線(4銭)を越えて欲しいと言う ご主人の願いが込められていたそうです。(千人針と同じですよね)尚、当時15銭でハガキが 10枚(@1銭5厘)買えたそうですから20年前の震災当時の500円に相当します。でもさすがに この内容で平成7年で500円は無理で880円でした。カツ丼は750円です。
さあ!コンサも苦戦を超えて勝ちんに行きましょう\(^O^)/
posted by 大阪帰りの道産子 |20:44 | グルメ(旅行含む) | コメント(0) | トラックバック(0)