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2007年03月22日

村上春樹がフィリップ・マーロウ!

村上春樹の翻訳本の新刊はレイモンド・チャンドラーの「ロング・グッドバイ」。
あの探偵「フィリップ・マーロウ」が活躍するハードボイルドです。


「テリー・レノックスとの最初の出会いは、〈ダンサーズ)のテラスの外だった。ロールズロイス・シルバー・レイスの車中で、彼は酔いつぶれていた。」
   (村上春樹訳 「ロング・グッドバイ」)


「私がはじめてテリー・レノックスに会ったとき、彼は〈ダンサーズ)のテラスの前のロールス・ロイス“シルバー・レイス”のなかで酔いつぶれていた。」
   (清水俊二訳 「長いお別れ」)


30年以上前の翻訳と比べるのは無理があると分かっているが、
それでも出だしから春樹らしいキレの良い乾いた文章で、期待が膨らむ。

「ロールス・ロイス」ではなく「ロールズロイス」と表記する彼なりのこだわり。

ストーリーに大きな変化がある訳はないのだが、
小説の持つ雰囲気はずいぶんと違ってくる。

「キャッチャー・イン・ザ・ライ」と「ライ麦畑でつかまえて」
「グレート・ギャッツビー」と「華麗なるギャッツビー」

いや、題名だけじゃなく、本当に違うんだよ。


「ロング・グッドバイ」
まだ読み始めたばかりだが、楽しみでしょうがない。

posted by aozora |22:33 | 本の話 | コメント(2) | トラックバック(0)