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息子がサッカーを始めたのでサッカーを観るようになり、1997年のフロンターレ戦でコンサにはまりました。自分自身は全くの素人です。観戦はSB席。ホームゲームの半分はCVSやってます。

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『明日の記憶』  萩原 浩

2008年07月29日

20080623-01.jpg

朝目覚めると 自分がどこにいるのか分からない 
ふと気が付くと 自分が今どこにいるのか分からなくなっている
というのは 結構 怖い事ではないか
そんな恐怖を 父は 毎日 何度も 味わっていたのだろうか

認知症の父は物忘れが激しく いくら説明しても数分で忘れてしまう 
空間認識能力の欠如というか 現在の状況を把握する事が出来なくなった
入院しても 自分が入院しているという事を すぐに忘れてしまい
周囲を見渡しても そこが病院だ という事が認識できないため
眼が覚めるたび ふと気付くたびに “ここはどこだ?” と パニックに陥ってしまう
父のベッドの周囲には 今の状況を説明する紙が 何枚も何枚も貼られている



記憶を無くすということは
自分の世界が失くなっていくということ
自分が自分でなくなっていくということ

この本に出てくる病気は若年性アルツハイマー
認知症とは違うが 記憶を無くしていく恐怖に変わりは無い





 以下 若干のネタバレあります   




アルツハイマーは単に記憶がそこなわれていくだけの病気ではない
人格も失われていくのだ 

この小説の主人公は僕と同じ50歳のサラリーマン
若年性アルツハイマーに蝕まれ 次第に壊れていく

さっきまで覚えていた事が どうしても思い出せない
覚えていたという事さえも 思い出せなくなる 
愛する家族や仲間の事も いつか忘れてしまい
自分が失われていくという恐怖

ぷつん   
頭の中で音がする度に 記憶がひとつ失われていく
プツン ぷつん ぷつっ
ひとつひとつ記憶を失くしていく音が 怖い

主人公は備忘録として 日記を書き始めるが
次第に誤字が増え 文章が乱れ 内容が無くなっていく
記憶が失われていくとともに 気力も失われていく 
症状の進行が リアルに伝わってくる 

病気と真剣に向き合い
戸惑いながらも 病気と闘い 支えようとする家族や仲間がいる半面
そこに付け込む輩もいれば あっさり切り捨てる会社がある
決して他人事ではない 

淡々とした静かな語り口で進むが 内容は非常にシビア 
深い余韻のある作品だ




本を読む前に 妻と一緒に映画を観た 
映画館から出てしばらくは 二人とも無口だった 

映画も 本も きれいな終わり方をしているけれど
本当に大変なのは 日常的な介護が始まる その後 

僕がそうなった時 妻は支えてくれるだろうか
妻がそうなった時 僕は支えてやれるだろうか
正直 自信は無い


post by aozora

23:11

コメント(2)

この記事に対するコメント一覧

よし姉

Re:『明日の記憶』  萩原 浩

2008/07/31 22:38

読んで、映画も見ました。 うちは父方のばあちゃんが認知症でした。 嫁2人(母と伯母)が交代で介護しました。 本当に壮絶でした。 父を見たばあちゃんが 「あらぁ、今日は見慣れない兄ちゃんが来たねぇ。あんた名前なんて言うの?」 って。仕方ないことだけど、切なかったです。 もうすぐ自分の親も介護が必要になるかも。悩みます。

青空

厳しい現実

2008/08/01 18:24

>よし姉さん  僕の父方祖母も 認知症でした (当時は単にボケと言っていましたが)   当時は 母(嫁)が 殆ど一人で 介護していましたが 頭がボケても 身体が元気な頃が 一番大変で 母は よく泣いていました 叔母(叔父の嫁)は 全く協力してくれなかったため 母は今でもそれを恨んでいます 僕達兄弟と いとこ(叔父の娘)の交流も嫌がる程で 悲しく寂しい想いです   父は この数ヶ月で 頭と身体が共に急激に衰えて 寝たきり状態になってしまいましたが  両方が並行して衰えるという状況は ある意味 お互いに幸せなのかもしれません  これからどれくらい介護が続くのか分かりませんが  親子兄妹夫婦協力しながら 対処していくしかないと思っています  よし姉さんの親御さんは まだ若いですよね  先の苦労はまだ考えないで 今のうちに したい事をしておいた方が良いです  介護が始まったら 旅行も何も出来なくなりますから... それと お互いに元気なうちに 親孝行もしておいた方が良いですよ   親孝行 したいときには 親はなし  本当に その通りだと思います  もっとも 子供が元気で幸せに暮らしている事が 一番の親孝行だと思いますが.....

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