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2008年05月14日

『生首に聞いてみろ』  法月綸太郎

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『生首に聞いてみろ』 という 
ホラーまがいの おどろおどろしいタイトルが 気に入らず 
あえて 読んでいなかったのですが 
このところ 過去の “このミス” 受賞作を 続けて読んでいたこともあり 
このミステリーがすごい! 2005年 の 第1位作品 ということで読んでみました 


ミャンマーのサイクロンや 中国四川省の大地震で 
多数の死者 行方不明が出ているときに 殺人事件というのはどうよ?
という気はしたのですが  
読んでしまったものは仕方ない 
どうぞご容赦下さい



タイトルや 表紙のイメージとは 全く違う 本格ミステリー 
久しぶりに 正統派の推理小説を 気持ちよく読んだ気がしました 
面白かったです


張り巡らされた 伏線 
二転三転する 展開 
騙し騙される ダミーの答え 

それらを パズルのピースを組み立てるように 
回り道をし 振り出しに戻り ひとつひとつ 謎解きしながら
真犯人に たどり着く 

大きなどんでん返しは 無い 
派手な仕掛けやサスペンスも 無い 
全体に地味な作品だけど だからこそ 良いのだと思う



ただ 殺人という 犯罪に至る経緯や 必然性 
犯人が 被害者の生首を送りつける 動機が わからないし 
その他にも 細々と 気になるところは 少なくないのだけど 
これ以上は ネタバレになってしまうから 書かない


殺人事件が起きる前の 前半だけでも 結構面白く 
このまま 結局 事件は起きなかった という構成でもアリかな と思った 


読み終えた後でも やっぱりタイトルは 気に入らないです

posted by aozora |12:34 | 本の話 | コメント(0) | トラックバック(0)

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