カレンダー
プロフィール
息子がサッカーを始めたのでサッカーを観るようになり、1997年のフロンターレ戦でコンサにはまりました。自分自身は全くの素人です。観戦はSB席。ホームゲームの半分はCVSやってます。
最新のエントリー
リンク集
コメント
検索
2008年01月14日
ハチャメチャな元過激派の父・上原一郎と 小6の息子・二郎 その家族が繰り広げる 無いだろうけど あったら嬉しい物語 過激派なんて過去の話だろう 中核派 革マル派 革労協なんて もう古いよ と思っている人が多いのだろうけど 数は減っても 残っているのは事実 札幌市内にだって まだ活動家がいるらしい それこそ 「理想を実現することより、組織を維持することに汲々としている。 世間と乖離していることにも気付かず、運動にしがみついている」 のだろう 僕の学生時代には もう学生運動はすっかり下火だったのだけど それでも 札幌市内の某大学へ合格発表を見に行った時には ○○派と書かれたヘルメットを被った学生から 勧誘を受けたし 東京方面には 何本もタテカンが並んでいる大学が まだ結構あったな この小説の中では 小学校の修学旅行の積立金に関わる不正が父・一郎に糾弾されていたが 僕の高校時代には 学校指定ジャージの購入などを巡って 教師間で対立があり 担任の社会科教師が 体育科教師が受け取っているリベートを告発するという事もあったっけ 野田知祐や椎名誠の影響もあるのかもしれないが 僕は 国家による 必要以上の規制には反対で 他人の生命や権利を侵害する危険性を排除するための規制なら受け入れるが 国家や権力者の 利益やメンツを守るための規制には反対 出来るだけ 個人の自由に任せろ というスタンスだ 作者・奥田英朗は昭和34年生まれらしいから 学年は僕の2年下 全共闘世代は10年位上になるのかな 学生運動なんて 学生時代にかかった 麻疹みたいなもの 殆どの人が 就職したら 簡単に転向して 体制側に寝返る 信念を貫いて戦い続ける人なんて 誰もいない 彼も そうした時代の流れを感じつつ 青春時代を送ったのだろうな というわけで 読み進めるに従い 主人公・上原一郎にはシンパシーを感じた 一郎は 筋金入りの元過激派だが こうした運動の限界や欺瞞を理解し そこから離れて 生活しようとしている しかし 彼を 彼の名前を利用しようとする輩が 次々と現われ 東京でも 西表島でも 事件に巻き込まれてしまう 一郎自身 運動から離れたといっても 根底に流れるのは反国家 反権力という考え方だから 問題を理解すれば 爆発的な行動力 時には暴力で それにぶつかって行く この小説では そうした問題を 息子・二郎の視点から いじめや淡い恋心といった 二郎自身の問題 母・さくらの過去、姉・洋子の不倫(?) などの問題を絡めながら 圧倒的な筆力で書いている マスコミや 市民活動家に対する批判なども ところどころに織り交ぜてあって これも 結構面白い 文庫版では 東京時代の第一部が上巻 西表島に転居しての第二部が下巻 結構な長編だが ぐいぐい引き込まれて 一気に読んでしまった 自分自身の現在を 情けない と思いつつも 長いものに巻かれ 自分の意見を主張することも出来ないまま 世間に流されてしまっている 大人のためのヒーロー小説 ファンタジーです 当然 好き嫌いはあるだろうけど 面白い小説です 昨年 映画化されていますが 観ていません