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2017年03月21日

【映画】  アサシン クリード

この類の映画は 家内は観ないので、メンズデーに一人で観てきました。
3月3日公開で、予告編は面白かったと思うのですが、既に終了間近のようで、客席はガラガラでした。

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原題は “ASSASSIN’S CREED”、“暗殺者の信条” という意味で、同名のコンピュータゲームを原作として、新たなキャラクターとストーリーで映画化した作品だそうです。
「エデンの果実」 といわれる世界を変えうる力を持つ秘宝を守る 「アサシン教団」 と、それを奪って人類の支配を目指す 「テンプル騎士団」 が、何世紀にもわたって対立しているという構図で、主人公は アサシン教団の “伝説のアサシン” の血を引く者。彼はテンプル騎士団が開発した遺伝子操作装置 「アニムス」 により DNAに眠る祖先の記憶を呼び覚まされ、現在と過去を行き来しながら 伝説のアサシンの戦いを疑似体験していく中で 歴史に隠された謎を解明するのですが、それと同時に アサシンとして覚醒していくというストーリーです。
今作は作品の世界観や登場人物の紹介がメインという印象でしたから、これを第一作としてシリーズ化を目指すのでしょうね。


コンピュータゲームや人気漫画、アニメを原作とする実写化作品は、往々にして原作愛好者から厳しい評価を受けがちですが、この作品はどうなのでしょう?
僕はこのゲームを全く知らなかったのですが、あまり違和感なく作品の世界に入っていけました。アクションシーンは迫力があるし、そこそこ面白かったですよ。
ただ、DNAから遠い先祖の詳細な記憶を再生するなんていう常識ではありえない技術は、これが無いとお話がは始まらないので まぁ許すとして、禁じられた秘宝が見つかる過程は ちょっとお粗末ですし、“闇に生き、光に奉仕する” はずのアサシンは 全然オープンだし、ツッコミ所も満載でした。
また、原作を知らないので、原作の世界観を守るために凝ったのであろうシーンの面白さはわかりません。予告編にもある高所から飛び降りるシーンは “イーグルダイブ” といってこのゲームの目玉なのだそうですが、そんな事言われても知りませんよね。様々な場面で無意味に鷲が飛んでいるのも、ゲームの関係なのでしょうか。
という事で、全体としての評価は並です。


因みに、
「テンプル騎士団」 は中世ヨーロッパに実在した騎士修道会で、第1回十字軍終了後の1119年に エルサレムへ巡礼に向かう人々を保護するために設立されています。同じような騎士修道会はいくつかありますが、テンプル騎士団が最も有名です。
一方の 「アサシン教団」 は、十字軍と対立し、十字軍の要人らを次々と暗殺したというイスラム系の暗殺教団がモデルで、こちらは伝説です。この伝説の中の教団 “ハッシャーシーン” が、英語やフランス語で “暗殺者” を意味する “アサシン” の語源となったそうです。
また、映画の舞台となった スペイン=イベリア半島は 8世紀から15世紀までイスラム王朝が支配しており、15世紀頃は レコンキスタというキリスト教国による再征服活動により、イスラム教勢力とキリスト教勢力が争っていた時代でした。
これがこの映画の背景なのですが、この映画では、世界の秩序を守る者 =善としてアサシン教団 (イスラム)、世界征服を目指すもの =悪としてテンプル騎士団 (キリスト) が描かれており、この視点はちょっと珍しいです。

posted by aozora |21:45 | 映画 | コメント(0) | トラックバック(0)

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