スポンサーリンク

2016年10月06日

【映画】 ハドソン川の奇跡

1475674608-_20161005_223253.JPG


2009年1月15日に実際に起きた USエアウェイズ 1549便 不時着水事故、いわゆる 「ハドソン川の奇跡」 を題材とした映画です。
同機は ニューヨーク市クィーンズ区にあるラガーディア空港を離陸直後に カナダガンの群れに遭遇し、バードストライクにより 2つのエンジンがストップ。機長は 近くの空港への緊急着陸は不可能と判断して、ハドソン川への緊急着水を決断します。事故発生から不時着水まで 僅か3分28秒の出来事でした。
奇跡的に乗員乗客 155名は全員無事で、機長は 一躍ヒーローとなりましたが、当時のニュース映像は 今でもありありと覚えています。

ただ、邦題は そのまま 「ハドソン川の奇跡」ですが、原題は「Sully (サリー)」。その機を操縦していたサレンバーガー機長のニックネームです。
事故後、緊急着水が適切な判断だったのかどうか が問題視され、機長らは国家運輸安全委員会(NTSB)から厳しい追及を受けます。空港に戻れたのに、誤った判断で 乗員乗客の生命を危険に曝したのではないかという殺人未遂容疑です。
この映画は 奇跡の生還劇そのものではなく、その後の機長らとNTSBとの 緊迫感あふれる攻防をメインテーマとしています。

(以下、ネタバレ注意!)



実話を基にしているので 結果は判っているのですが、単純に時系列に並べるのではなく、機長のフラッシュバックを効果的に使用したクリント・イーストウッド監督の巧みな演出、徹底的にリアルを追求したトム・ハンクスの演技には 感動させられます。何度か思わず涙がこぼれそうになりました。

緊急着水後も 最後まで乗員乗客の無事を気にかけ、全員の生存を確認できた時に見せた 機長の心底ホッとしたような表情。
周囲からはヒーローともてはやされながらも、何度も事故のフラッシュバックに悩まされ、自分の判断は本当に正しかったのだろうかと悩み 揺れ動く機長の心情。
公聴会の最後で 副機長が口にしたジョーク、奇跡を起こしたのは機長ではなく 乗員乗客や即座に救助に駆けつけてくれた面々のチームワークだという機長の言葉。
心に響きます。

事故後に ホテルの部屋で 財布から 「遅れても災難よりまし」 と書かれた小さな紙(フォーチュンクッキーのおみくじらしい) を出すシーンがありましたが、実際は 川に沈んだ機体から回収された荷物の中に入っていたようですので、多少は現実と異なる部分もあるようですが、基本的には 細かなところまでこだわって 忠実に現実を再現しているそうです。
映画のラストには 事故機を保存する博物館に集まる機長本人や乗客の映像も流れ、本当に良かったです。

posted by aozora |23:23 | 映画 | コメント(0) | トラックバック(0)

スポンサーリンク

スポンサーリンク

トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.consadole.net/aozora/tb_ping/2016
コメントする