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2015年11月29日

『だれもが知ってる小さな国』 有川 浩 

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二十年近い前のことだから、もうむかしといっていいかもしれない。ぼくはまだ小学校の三年生だった。
というのは 佐藤さとるの『だれも知らない小さな国』という本の書き出しです。
コロボックル物語という元祖シリーズの最初のお話ですね。

昨年春に 有川浩が そのコロボックル物語を引き継いで再開する という事が発表されました。その時もブログに書きましたが (これ)、この『だれもが知ってる小さな国』は その新シリーズの最初のお話です。
どのように展開していくのか、佐藤さとるのコロボックルの世界を壊す事にならないのか、期待しつつも心配していたのですが、予想以上の出来でした。

タイトルも 書き出しも 原作に対するオマージュですが、せいたかさんのコロボックル小国を舞台にするのではなく、舞台も時代も変える事で スムーズな移行、展開を可能にしています。
何度も こう来たか と驚きつつ、読み終えてみれば 素直に納得。コロボックル世界のやさしい世界観と雰囲気をきちんと引き継ぎながらも 新しい物語の始まりを期待させるような展開で、さすが有川浩です。

詳しい事は書けませんが、急いで読み進めるのがもったいないように感じながらも、一気に読み終えました。
多くの人に読んでもらいたいお話ではありますが、元祖のコロボックル物語を知らない人には判らない事がたくさん出て来ますので、是非 元祖のシリーズを読んだ上で読んでいただければと思います。



posted by aozora |10:25 | 本の話 | コメント(2) | トラックバック(0)

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この記事に対するコメント一覧
Re:『だれもが知ってる小さな国』 有川 浩 

有川浩作品『海の底』を2009年に読んだという記録はありますが、その内容は思い出せませんもう一度読み返せば蘇るかもしれません。
その後『図書館戦争』を図書館で手に取りましたがパスしました。
最近では『三匹のおっさん』シリーズを何作品か読みました。
そして、ごく最近まで有川浩なる人物は男性だと思い込んでいました。恩田陸という名前を見たときは性別を確認しのですが?

posted by 野 風| 2015-11-29 17:53

Re:『だれもが知ってる小さな国』 有川 浩 

僕の伯母にも「浩」と書いて「ヒロ」と読む女性がいるのですが、一般的には「ヒロシ」と読んでしまいますよね。僕もしばらくは男だと思っていました。
最初に読んだのは「塩の街」「空の中」「海の底」の自衛隊三部作で、「海の底」は海上自衛隊の潜水艦と横須賀基地が部隊の作品でした。
その後「クジラの彼」「フリーター、家を買う」「空飛ぶ広報室」「県庁おもてなし課」「三匹のおっさん」などを読みましたが、「図書館戦争」はまだ読んでいません。いずれもライトノベルという印象が強いのですが、映像にしやすそうな作品ですよね。

恩田陸は一時集中して読んだのですが、この数年はパタッとご無沙汰です。

posted by 青空| 2015-12-01 13:37

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