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2014年01月23日

『ジェノサイド』  高野和明

今日は殊更 訳の分からない迷惑なエントリーが多いですね。
機械的なエントリーなのでしょうけれど、本当に困りものです。
HFCも対策は考えているようですが、この種の迷惑行為はイタチごっこですもんね。
何か上手い方法があると良いのですが・・・・・


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デビュー作の「13階段」という作品が かなり面白かった記憶があり、その作者という事で読んでみました。
2012年のこのミス第1位、第145回の直木賞の候補になった作品ですが、正直に言って期待外れでした。



確かに展開にはスピード感があり、スケールも大きいし、それなりに迫力もあって 一気に読み進めるだけの面白さはあるのですが、それだけです。
現在の人類を超えた存在(新人類)が登場し、人智を超えた能力やそのポジションが明らかとなった時点でラストが見えてきて、最後まで予想を超えるような展開はありません。
安易な設定や辻褄の合わないところも多々見られ、そうした事が気になりだすとストーリーに集中できなくなります。
ところどころに挿入される作者の思い入れ、歴史観、正義感が煩わしく、余計に足を引っ張ります。

『ジェノサイド』は、ある人種や民族を計画的に絶滅させようとする大量殺戮を意味するそうです。
人間は誰でもジェノサイドに加担する可能性があるという主張は否定しませんし、過去に様々な民族がそれを行って来たのは事実でしょう。
しかし、もし それが主眼だとするなら もう少し書き様があったのではないでしょうか。
言いたい事は作品全体で表現すべきであって、登場人物にストレートに語らせるのは稚拙であり、反則だと思います。

posted by aozora |19:30 | 本の話 | コメント(0) | トラックバック(0)

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