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2012年02月19日

『ブレイブ・ストーリー』  宮部みゆき 

宮部みゆきが好きなのに まだ読んでいなかったんですか? と言われそうですが、まだ 読んでませんでした。ゲーム好きの著者が RPGの原作用に書いた小説のような思い込みがあり、RPGが苦手な僕は それだけで なんとなく敬遠していました。2006年に公開されたアニメ映画は観たのだけれど、原作は未読で、今回 古本屋で安かったので買って来て、初めて読みました。
どの作品でもそうだけれど、映画化される場合は 部分的にカットされたり 設定が変更されるケースが多く、この作品にしても同様。アニメ映画の記憶が既に曖昧で、どこがどう違うと言われても定かではありませんが、自分の運命を変えるために幻界を旅するという大きなストーリーは同じでも、そこに到る経緯や旅の内容はかなり違っているような気がします。

20120218-00.gif



宮部みゆきが描く長編冒険ファンタジー小説で、設定やストーリーは王道です。
力不足で弱い少年が、多くの仲間に助けられながら 様々な苦難や戦いを乗り越え 旅を続ける中で成長し、目的を果たす。
幻界に旅立って以降の冒険譚に 特に意表を衝くものではありません。
数あるエピソードの中には 宮部みゆきらしさが窺えるものもありましたが、概ね意外性は乏しく、違和感が残るものも少なくありません。
両親の離婚の原因が 単純な父親の浮気ではなく、結婚前の母親の嘘にまで遡るというのが 一番宮部みゆきらしい気がしました。

面白い事は面白く、一気に読み進めさせる力もあります。
けど、ラストを含めて全体に中途半端で、物足りなさが残る読後感。
やはり RPGの原作という印象。
原作なら原作で良いから、これだけの長編なのだし、宮部みゆきなのだから、もう少し書き込んで欲しかったと思います。

posted by aozora |21:24 | 本の話 | コメント(2) | トラックバック(0)

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この記事に対するコメント一覧
Re:『ブレイブ・ストーリー』  宮部みゆき 

そうなのですっ!
宮部みゆきが、こういう冒険小説みたいなのを書かなくてもいいのにな~というのが、読んでもいないあたしの感想です。 ← 読んでもいないのに感想とはいかに!?
多分「ドリームバスター」シリーズも同じ系統だと思う…。こちらも読んでませんが。

ところで「麦とホップ」の黒が再発売との情報、ありがとうございますっ。
発売日を楽しみに待つことにします。そして、2箱くらい買うんだ(^-^)

posted by ブラコン2号| 2012-02-20 09:25

Re:『ブレイブ・ストーリー』  宮部みゆき 

>ブラコンさん 
「ドリームバスター」は読んでいませんが、「ICO-霧の城ー」は読みました。
これはゲームに触発されて書いた作品だったようですが、やはり今一歩だった印象。
「ドリームバスター」、まだ当分は読まないでしょう、多分。

麦ホ黒、今度は限定ではないようですよ。
長く売れてくれると良いですね。

ハイジも書いていたけれど、週末は楽しかったようですね。
来年のスキー復活に向けて、今年こそ夏の間にトレーニングしないと、、、
今のままだと すぐに怪我をしてしまいそうです。

posted by 青空| 2012-02-22 23:58

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