2010年11月10日
村上春樹 『夢を見るために・・・・』 が 読み終わらない
『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』は、1997年(『アンダーグラウンド』)から 2009年(『1Q84』)まで、13年間のインタビュー18編を収めた インタビュー集です。 当然、インタビュー当時の作品の話題が多いわけで、そのインタビューを読んでいると その作品がもう一度読みたくなります。そうそう そうだったと思う事もあれば、そんな内容だったっけ と忘れている事もあり、本を引っ張り出してパラパラとめくっているうちに、結局 最初から読み直してしまっています。 『スプートニクの恋人』(1999)と『国境の南、太陽の西』(1992)を読み終え、今は『ノルウェイの森』(1987)を読み始めたところ。 日本での出版時期は インタビューの時期からは外れているけれど、海外のインタビュー記事もあるし、他の本との関連で これらの本の名前も出てきます。 正直、『ノルウェイの森』は あまり好きな作品ではないのだけれど、この冬には映画も封切られるし、その前にもう一度読んでおこう という思いもあります。 『国境の南、太陽の西』や『スプートニクの恋人』も 最初に読んだ時は 今一歩という感想で、それ以来読み直す事は無かったのだけれど、インタビューを読んだ後で、今 改めて読んでみると 結構 というか かなり面白い。 『国境の南、太陽の西』は ある種のラブストーリーなのだけど、人生の辛い面、暗い面が描かれ、とても切ない。欠落感を抱えたまま、誰かを傷つけながら 生きていかざるを得ない人生。僕もそうだし、多かれ少なかれ みんなそうだと思う。ドイツやロシアでも人気で 広く読まれているそうだけど、納得しました。島本さん、イズミの人生がとても気になります。 『スプートニクの恋人』は しっかり春樹ワールドだったのだな、と 改めて実感。ミュウとすみれ。こちら側とあちら側。すみれは戻って来れたのだろうか? 次は『海辺のカフカ』を読む予定。『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』の続編という意識で書かれたということなのだけど、そんな風に考えた事はなかったな。早く読みたい。 という事で、『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』は まだ3分の1くらいしか 読めていません。 そういえばスモテンさん、上巻は見つかったのかな?
posted by aozora |00:20 | 本の話 | コメント(2) | トラックバック(0)
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この記事に対するコメント一覧
(上)は・・・。
近々友人から借りる予定になっております。
その昔『羊』シリーズを読みあさっていました。
でも読んだという事実だけで馴染まなかったようです。
今ならまた違った感想をもてるかもしれませんね。
posted by すもてん| 2010-11-10 21:18
Re:(上)は・・・。
>すもてんさん
良かったです。
僕は『羊男』がいる春樹ワールドが大好きで、リアルな『ノルウェイー』は村上春樹らしくなくて馴染めませんでした。
でも、『スプートニクー』も『国境ー』も、最初に読んだ時には良さが判らなかった訳ですから、『ノルウェイー』も 意外と嵌まるかもしれませんね。
posted by 青空| 2010-11-11 20:38