コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2008年02月22日

自動操舵

おとといは舷灯のことを書きました。今日は自動操舵のことを知ってる範囲で書きます。お付き合い願います。

イージス艦とか大型船舶は当然のように自動操舵装置が船舶に備えつけてあります。
小型船舶もこのごろ備えつけるようにはなりましたが、まだまだ一般的ではありません。

自動操舵も機械式、つまり電気仕掛けとそうではないものがあります。
ヨットは実を言いますとローテクです。電気をどこから持っているかが問題なのです。最近はソーラーパネルが実用になりまして、この面は大変便利になりました。

無線やGPSが使えるようになり、ネットも使えるようになりました。
これは大変ありがたいことなんです。天気予報を知ることができます。

さてヨットでは一般的はオートパイロットと呼ばれる自動操舵装置は古来からありました。
一番ローテクなのは舵をロープで縛り付けておくことです。結構舵を持つことは力仕事なんです。舵が揺れると船がふらふらします。つまり千鳥足です。

二番目は電気仕掛けのもの。これは設定が大変ですが機械が行く先をあくまでも守ってくれますし機械自体も小さいので小型船舶としては好都合です。
欠点は電気がなくなると無用の箱に成り下がることです。修理も海のど真ん中じゃそうそう来てはくれませんしねぇ。

三番目は古来からあるものでウィンドベーンと言いましてもその名のとおり、風が自動操舵をしてくれるものです。ヨットは風で動きますから風がある限り走ってくれます。ですから風がある方向に羽根みたいに板を出しておけば一定の方向に力がかかります。この力のかかる方向と連動して舵を結び付けておけばオーケーなのです。ローテクです。修理も簡単です。欠点は仕掛け自体が大仰になることです。風に負けないように作り装置自体を丈夫にしなければなりませんので大きくなります。イメージは鳥の後ろ羽ですね。

さて自動操舵のことを長々と書きましたが、ひとつ重要なことがあります。
ヨットは自動操舵を備え付け、それに任せておけば自動的に目的地に行けるものではありません。

このことはどの船舶もそうです。タンカーだろうが漁船だろうがヨットももちろん然りです。

海には風があり、潮があり陸地の地形により風向きが変わる地域があります。
船舶はいつも揺れています。舳先の方向が常時変わります。もちろん自動操舵ですから、修正しようと装置が働いてはくれています。でも完全ではありません。

ヒューマンパワーが必要な乗り物なんです。結局自動操舵は人間の操舵の補完に過ぎず、操船するにはおとついも書きましたが見張りがいるものなんです。

海に遊ぶ者はもちろん海で仕事をしている人は絶対に知っている知識なのです。

自然が身近にある乗り物はしぜんと人間は謙虚になっていきます。畏れも持っています。機械が便利になったからと言って自然に無頓着になってはいけません。機械を頼りにすることは間違いではありませんが機械そのものを頼りにしては絶対あってはなりません。

自然は人間の力以上の力を持っていると思います。

posted by 去舟庵海人 |21:32 | ヨット | コメント(1) | トラックバック(0)