2008年01月17日

サッカーチームの企業体質

 欧米企業(専門的能力を必要とする業種)では、社員を育てるという感覚が薄く(まったく、しないわけではないと思いますが)、最初から必要な能力を持っている人を採用する傾向にあるそうです。また、社員が他社から望まれて転出する引き抜きも頻繁にあり、そのような社員はキャリアアップが図られるので喜んで転出するようです。逆に能力のない社員は簡単にリストラされます。(以上、聞いたはなし)

 一方、日本企業の場合は、専門的能力を必要とする業種であっても、新人を育てていくという感覚が強くあります。また、能力のない社員も含めた組織全体で業績を上げるという体質があり、それが日本独特の終身雇用や社員の会社帰属意識の高さになっているのだと思います。欧米とは人材に対する意識が根本的に違うのでしょうね。

 という前振りをして、プロサッカーチームを考えてみます。

 サッカー選手の移籍に関しては、外部から見ていると、選手は自分を高く買ってくれるところが一番と考えているようで、日本企業の体質に馴染んだ人間から見ると、チームに対する愛着心が希薄なように感じます。
 選手にとっては、サッカー界が一つの会社であって、(株)サッカー会社の第一営業課に所属しているという意識よりも、所属はあくまでも(株)サッカー会社であって、移籍は、同じ会社内の第一営業課から第二営業課に異動する程度の感覚なのかもしれません。なんとなく欧米型企業の社員という感じがします。

 プロ野球の場合は、チームの選手に対する保有権が強くて、たとえ選手が希望しても自由な移籍をなかなか認めませんし、選手個人もチームへの愛着というか帰属意識が強いような気がします。望まれた移籍であってもトレードとなると、多くの選手が嫌々ながら応じる、という対応を見せます。なんとなく日本型企業の社員という感じがします。

 こうやってみると、サッカーチームの体質は欧米企業型といえるのかもしれません。
 その対極にある日本生まれのプロスポーツである相撲(純粋なスポーツとは思っていませんが)の場合は、部屋をチームに見立ててみると、これは思いっ切り古典的な、それも丁稚奉公時代の日本企業(商店)の体質にみえます。だから、本質的に持っている気質が欧米企業型の外国人力士が時々問題を起こすのでしょうね。

 と、おじさんは、思うわけです。

posted by masa2007 |19:37 | コメント(0) | トラックバック(1)

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