2016年09月30日
【映画】 レッドタートル ある島の物語
先日、札幌駅の上で一人で観て来ました。 スタジオジブリの最新作なのですが、あまり評判にはなっておらず、ガラガラでした。 公式ホームページは こちら スタジオジブリの作品で、プロヂューサーは いつもの鈴木敏夫さんなのですが、 原作/脚本/監督はフランス人オランダ出身の方で、これまでのジブリ作品とは 趣きが大きく異なります。 いつものジブリを期待して観ると 裏切られますよ。 まず、セリフが一切ありません。 音楽と効果音、若干の叫び声だけです。 ストーリーも 絵も いたってシンプルです。 深読みをすれば いくらでも出来そうなお話ですが、基本的に 大嵐により 絶海の孤島に流れ着いた男の一生が 淡々と展開されるだけなので、迷う事はありません。謎は謎として そのまま受け入れてもよい という気持ちにさせられます。 白黒ではありませんが、カラフルでもなく、全体に抑えた画と色調で淡々と展開します。 その中で 小さなカニの動きが 絶妙なアクセントになっており、この辺は ジブリらしいかな。 津波のシーンは どうしても東日本大震災を思い出してしまうので、ちょっと刺激的。 実験的な作品 という程ではありませんが、全体にチャレンジしています。 夢と現実、空と海が入り交じり、アニメでなければ表現できないファンタジー感、水の感覚、幻想的で美しい風景など、独得の味わいがあります。 誰にでも受け入れられる作品ではないのでしょうけれど、これまでのジブリ作品とは一線を画す出来上がりで、僕は良かったと思います。
posted by aozora |23:23 | 映画 | コメント(3) | トラックバック(0)
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この記事に対するコメント一覧
Re:【映画】 レッドタートル ある島の物語
おっと偶然ですね。ひぐまさんも昨夜見ました。
これは男性側の視点で見てしまうと難解な物語になると思うのですが、女性側の視点で考えてみると答えが導かれそうな気がします。
公開初日に見た「Kの名は。」がこんなに大ヒットするとは思えませんでしたが、客層的にはまったく違いますね。若年層にはわからない深い作品ではなかったかと思っております。
posted by ひぐまさん | 2016-10-01 10:10
Re:【映画】 レッドタートル ある島の物語
>ひぐまさん
大嵐で遭難した男は 偶然 あの島へ流れ着いたのか、それとも レッドタートルに助けられたのか?
レッドタートルは 男を島まで連れて行き、島から脱出しようとする男の邪魔をし、憎まれつつも 生身の女に変身して 押しかけ女房となり、男の子供を産んで、男の一生に寄り添い、男が死んだら 赤い亀に戻って 海へ帰って行く。
余計なものを 一切削ぎ落したシンプルな作りだけに、いかようにも解釈できますが、レッドタートルというタイトルでもあり、惚れた男に尽くす亀、そんな話もアリかもしれません。
おっしゃる通り、若者向きではないかもしれませんが、人生の後半に差し掛かったおじさんの心には 静かに沁みてくるものがありました。
posted by 青空| 2016-10-03 21:11
Re:【映画】 レッドタートル ある島の物語
2017年2月4日、アニメ界のアカデミー賞と呼ばれる「アニー賞」
で、長編インディペンデント作品賞を受賞しました。
おめでとうございます。
posted by 青空| 2017-02-05 18:15