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2008年08月11日

『クライマーズ・ハイ』   横山秀夫

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1985年8月12日、日航123便は群馬県御巣鷹山山中に墜落し、520名の犠牲者を出した。

この事故に関しては、様々な立場、視点から数多くの本が出版されている。
例えば、墜落の原因に関しては 自衛隊標的機衝突説を初めとして様々な説があるが、『隠された証言-日航機123便墜落事故』(藤田日出男著)や、『壊れた尾翼-日航ジャンボ機墜落の真実』(加藤寛一郎著)は、それぞれの立場から 墜落原因を追究したノンフィクション。
『墜落遺体-御巣鷹山の日航機123便』(飯塚 訓著)は、全遺体の身元確認までの127日を、悲惨としか言いようのない最前線で捜査にあたった責任者が語る 極限の記録。
『沈まぬ太陽(3)御巣鷹山篇』(山崎豊子著)は、御巣鷹山事故の衝撃を出発点に、日本を代表する航空会社の腐敗した内実を描いた小説。
これらの作品も非常に興味深く、ある種の感慨を持って読んだのだけど、この『クラーマーズ・ハイ』は 地元新聞社の記者の眼を通してこの事故を描いた異色の作品で、これもまた非常に面白く、面白いという言葉は適切ではないと思うのだけど、一気に読み終えた。


――記録でも記憶でもないものを書くために、18年の歳月が必要だった。


若き日、著者は上毛新聞の記者として御巣鷹山の日航機事故の現場を取材した。その壮絶な体験は、 18年という長い時を経て初めて感動的で壮大な長編小説として結実した。
2005年にテレビドラマ化されている他、今年映画化され、現在公開中。




以下、ネタバレあります。




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posted by aozora |22:48 | 本の話 | コメント(0) | トラックバック(0)

2008年08月11日

秋春制のこと

コンサ隊さんのブログを見て、仕事帰りにサカダイの犬飼会長のインタビュー記事を立ち読みしてきた。
皆さんが書いているように、開いた口が塞がらないとはまさしくこの事。 

先日の報道以来、いろいろなところで 多くの方から 秋春制に関する意見が出ていた。雪国チームを中心に 否定的な意見が多かったけど、決してそればかりではなく、どうしたら秋春制が導入できるのか、前向きに真剣に考えているものも多く、参考にさせていただいた。
しかし、今回の犬飼会長のインタビューは、それらの意見さえも 問答無用とばかりに ばっさりと切り捨てる内容で、大変ビックリした。

2010年秋からの導入を言っている以上、僕は ある程度の具体案があって、それなりに  根回しも出来ているのだろう と思っていたのだが、それは全く無いようだ。あと2年しかないのに、まだ己の勝手な夢(妄想)でしかないのなら、机上の空論以前の段階、僕たちが酔った席で語る夢と同じではないか。日本サッカー協会会長という立場での発言なのだから、根拠の薄い軽々しい発言では困るのだ。

仮に 人工芝を認めるにしても、様々な仕様などに 細かい詰めが必要だろうし、ルール改正などにも 時間が必要。それを実際に札幌ドームに導入するにしても、巨額の投資になるわけだし、設計から施工、試験もしなくてはいけないから、 半年1年で どうにかなるものではないだろう。
オープンスタジアムの暖房シートや 温風暖房にしたって、そう簡単に出来るものではない。今時 どこの自治体だって 財政難で苦しいのだから、簡単に予算を付けてくれるわけもない。大企業のスポンサーがバックに付いていて、お金の苦労をせずに済んできたから 軽々しくそんな事が言えるんだ、と思ってしまうのは 僕だけではないだろう。
あまりにも能天気な話に サカダイの記者も驚いたようで、インタビューの最後の小見出しは 「???」 となっていた。

否定的な意見に対して 「やる気がない」 と断するのなら、まずは 自ら実現可能と思われる具体案を 予算的な裏付けも考慮した上で タタキ台として出すべきだろう。否定的な意見を批判するのは それからでも遅くは無いし、それをせずに ただ批判するのは 傲慢と言われても仕方ないと思う。

posted by aozora |20:28 | コンサ | コメント(0) | トラックバック(0)