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2010年07月24日

【映画】  借りぐらしのアリエッティ

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ご存知 スタジオジブリの新作です。
しかし、先週封切られたばかりなのに、今日の夕方の回は1割程度の入りでガラガラ。
この作品に対する評価が この状況に現れているように感じました。





 以下、ネタバレあります!!






映像や音楽は 良いです。
ジブリらしく細部まで丁寧に描写され、色彩もきれいです。

しかし、ストーリーがつまらない。
小人=マイノリティ、弱者が虐げられる現状、国際状況に対するメッセージなのかとも思うけど、これは深読み過ぎるだろうな。
登場人物が セリフで語っているしね。


テレビの予告編では アリエッティを見つけた少年の声は ゆっくりと低音で聞こえてくる。
小人にしてみれば 人間の声は ゆっくりと低音で大きく、逆に 人間には 小人の声は早口で高音に小さく聞こえるだろうと思うので、映画の中でもそういう設定なのかと思っていたが、全く関係なく普通に話していたのは 残念。

アリエッティの髪留めは 洗濯バサミ。洗濯バサミは 小さいものでも4~5㎝あるから、仮に洗濯バサミと頭の大きさが同じくらいだとしても、8頭身のアリエッティは 3~40㎝ある事になり、身長 10㎝という設定と矛盾する。
それ以外にも、アリエッティの身長は一定していないような印象を受けた。

アリエッティの家、部屋、家具などを 人間のものと同じデザインにする必然性はあるのだろうか?

翔少年が 床下にある小人の家を 簡単に見つけてしまうのは不自然。

お手伝いのハナさんが 小人たちをドロボウ呼ばわりするけれど、確かに 借りたものを返さないのだから 泥棒だろうな。
作中では 借りと 狩りを掛けているが、駄ジャレだよね。


最後に アリエッティ一家は 新しい仲間と住処を求めて旅に出る。
僕はこれによって (映画全体が) 救われたと感じたけれど、これを物足りなく受けとめる人と 余韻を残した終わり方と捉える人に 分かれるだろうな。
それは途中のストーリー展開が中途半端だからで、キャラクターの設定から 全てにおいて詰めが甘いからだと思う。
もう少し作品を長くして(現在は94分)、翔少年との心の交流や スピナーなど他の小人仲間の事も描けたら 大分印象や評価が変わっただろうと思うのだけど、どうだろう。

ジブリ作品に関しては期待度が大きいだけに、どうしても 厳しい評価になってしまいます。



ところで、この作品の原作は 「床下の小人たち」(メアリー・ノートン作)というイギリスの児童文学だそうですが、日本には 「だれも知らない小さな国」から始まる コロボックル物語シリーズ(佐藤さとる作)があります。
これは名作ファンタジーです。面白いですよ。

posted by aozora |23:13 | 映画 | コメント(0) | トラックバック(1)

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